第2章 システム要件
本章では、Red Hat Enterprise Linux 6 の仮想マシンと呼ばれる、仮想マシンを正常に実行するためのシステム要件を説明します。仮想化は、Intel 64 および AMD64 アーキテクチャー上の Red Hat Enterprise Linux 6 で利用できます。
KVM ハイパーバイザーは、Red Hat Enterprise Linux 6 で提供されます。
仮想化パッケージのインストール方法は、5章仮想化パッケージのインストール を参照してください。
最小システム要件
- 6 GB の空きディスク容量
- 2 GB のメモリー
推奨されるシステム要件
- ゲスト仮想マシンの仮想化 CPU の最大数とホスト用に 1 つのプロセッサーコアまたはハイパースレッド。
- 2 GB のメモリーと仮想マシン用の追加の RAM。
- ホスト用に 6 GB のディスク容量と、各仮想マシンに必要なディスク領域。ほとんどのゲストオペレーティングシステムには、少なくとも 6 GB のディスク領域が必要ですが、各ゲストに必要な追加のストレージ領域はイメージ形式によって異なります。raw イメージを使用するゲスト仮想マシンの場合には、ゲスト
の必要な合計容量(raw 形式の合計)
は、ゲストの raw イメージファイル(イメージ)、ホストオペレーティングシステム(ホスト)
に必要な 6GB 領域、およびゲストが必要とするスワップ領域(swap)
式2.1 raw イメージを使用したゲスト仮想マシンに必要な領域の計算
total for raw format = images + host + swapqcow イメージでは、qcow イメージおよび qcow2 イメージが必要に応じて大きくなるため、ゲスト(total for qcow format)
の予想される最大ストレージ要件も計算する必要があります。この拡張を可能にするには、最初にゲスト(expected maximum guest storage)
のストレージ要件の上限に 1.01 を乗じ、これにホスト(host)
に必要な領域と、必要なスワップ領域(swap)
を加算します。式2.2 qcow イメージを使用したゲスト仮想マシンに必要な領域の計算
total for qcow format = (expected maximum guest storage * 1.01) + host + swap
ゲスト仮想マシンの要件は、第 6 章 『Red Hat Enterprise Linux 6 仮想化管理ガイド』 で詳しく説明しています。KVM でのオーバーコミット。
スワップ領域の計算
スワップ領域を使用すると、利用可能な物理メモリーを超えてメモリーを追加できます。swap パーティションは、メモリーのパフォーマンスを高速化するために、使用されないメモリーをハードドライブにスワップするために使用されます。swap パーティションのデフォルトサイズは、ホストの物理 RAM から計算されます。
Red Hat ナレッジベースには、swap パーティションに適したサイズを安全かつ効率的に判断するための記事を参照してください。を参照し https://access.redhat.com/site/solutions/15244 てください。
KVM 要件
KVM ハイパーバイザーには、以下が必要です。
- x86 ベースのシステム用の Intel VT-x および Intel 64 拡張機能を備えた Intel プロセッサー
- AMD-V および AMD64 拡張機能を備えた AMD プロセッサー。
プロセッサーに仮想化拡張機能があるかどうかは、『Red Hat Enterprise Linux 6 仮想化管理ガイド』 を参照してください。
ストレージのサポート
ゲスト仮想マシンのストレージ方法は次のとおりです。
- ファイル(ローカルストレージ上)
- 物理ディスクパーティション
- ローカルに接続された物理 LUN
- LVM パーティション
- NFS 共有ファイルシステム
- iSCSI,
- GFS2 クラスターファイルシステム
- ファイバーチャネルベースの LUN
- Fibre Channel over Ethernet (FCoE)