5.4.10. ID 管理
SSSD がデフォルトでワイルドカード文字が含まれるすべてのルールをダウンロードしない
以前は、ldap_sudo_include_regexp オプションがデフォルトで誤って true に設定されていました。これにより、SSSD が SSSD ルールの実行または更新を開始した場合、SSSD は sudoHost 属性にワイルドカード文字 (*) が含まれるすべてのルールをダウンロードしていました。今回の更新でバグが修正され、ldap_sudo_include_regexp オプションがデフォルトで false に設定されるようになりました。その結果、上記の問題が発生しなくなりました。
krb5 が、許可された暗号化タイプのみを要求する
以前のバージョンでは、default_tgs_enctypes 属性または default_tkt_enctypes 属性が設定されていない場合、/etc/krb5.conf ファイルの permitted_enctypes 変数で指定された暗号化タイプは、デフォルトの暗号化タイプに適用されませんでした。そのため、Kerberos クライアントは RC4 などの非推奨の暗号スイートを要求することができ、これにより、他のプロセスが失敗する可能性があります。今回の更新で、allow_enctypes 変数で指定した暗号化タイプもデフォルトの暗号化タイプに適用され、許可される暗号化タイプのみが要求されるようになりました。
RHEL 8 で非推奨となった RC4 暗号スイートは、ユーザー、サービス、および AD フォレスト内の Active Directory (AD) ドメインとの間の信頼のデフォルト暗号化タイプです。
- AD フォレストの AD ドメイン間で強固な AES 暗号化タイプに対応させるには、Microsoft の記事 AD DS: Security: Kerberos "Unsupported etype" error when accessing a resource in a trusted domain を参照してください。
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AD との後方互換性のために、IdM サーバーで非推奨の RC4 暗号化タイプのサポートを有効にするには、
update-crypto-policies --set DEFAULT:AD-SUPPORTコマンドを使用します。
(BZ#1791062)
KDC で LDAP バックエンドからパスワード有効期間のポリシーを正常に適用されるようになりました
以前のバージョンは、Kerberos LDAP バックエンドにより、パスワードポリシーが正しく適用されていなかったため、IPA 以外の Kerberos Distribution Center (KDC) ではパスワードの最大有効期間を保証できませんでした。今回の更新で、Kerberos LDAP バックエンドが修正され、パスワードの有効期間が期待どおりに機能するようになりました。
SSSD を使用する AD クライアントにパスワード有効期限の通知が送信されます
以前のバージョンでは、SSSD を使用する Active Directory クライアント (IdM 以外) には、パスワード有効期限の通知が送信されませんでした。これは Kerberos 認証情報を取得するために、SSSD インターフェイスに最近変更が加えられたためです。
Kerberos インターフェイスが更新され、有効期限の通知が正しく送信されるようになりました。
間接的な CoS 定義を使用時の、Directory Server でのメモリーリークを修正
以前のバージョンでは、間接的な CoS (Class of Service) 定義を処理すると、Directory Server では、間接 CoS 定義を使用する検索操作ごとにメモリーリークが発生していました。今回の更新で、Directory Server は、処理後にデータベースエントリーに関連する CoS 内部構造をすべて解放するようになりました。その結果、間接的な CoS 定義の使用時にサーバーでのメモリーリークがなくなりました。
AD ユーザーの ID オーバーライドの追加が IdM Web UI で機能するようになりました。
以前は、IdM Web UI の使用時に、管理ロールへのアクセスを付与する目的で、Default Trust View の Active Directory (AD) ユーザーの ID オーバーライドを Identity Management (IdM) グループに追加していました。今回の更新でバグが修正されました。これにより、このシナリオで Web UI と IdM コマンドラインインターフェイス (CLI) の両方を使用できるようになりました。
FreeRADIUS がパッケージのインストール時に証明書を生成しなくなりました
以前のバージョンでは、FreeRADIUS がパッケージのインストール時に証明書を生成していたため、以下の問題が発生することがありました。
- キックスタートを使用して FreeRADIUS がインストールされている場合には、システムのエントロピーが十分ではない場合に証明書が生成される可能性があり、インストールに失敗したり、セキュアな証明書が少なくなることがありました。
- パッケージは、ターゲットマシンではなくビルダーマシンでパッケージインストールが行われるため、コンテナーなどのイメージの一部としてビルドすることは容易ではありませんでした。イメージから起動するすべてのインスタンスに同じ証明書情報があります。
- 証明書を手動で削除し、再生成する必要があるため、エンドユーザーが環境で簡単な仮想マシンを生成することは容易ではありませんでした。
今回の更新で、FreeRADIUS インストールで、デフォルトの自己署名 CA 証明書または下位 CA 証明書が生成されなくなりました。FreeRADIUS が systemd から起動されると、以下を行います。
- 必要な証明書がすべて見つからない場合は、デフォルト証明書のセットが生成されます。
- 予想される証明書の 1 つまたは複数が存在する場合は、新しい証明書を生成しません。
FreeRADIUS が FIPS 準拠の Diffie-Hellman パラメーターを生成するようになりました。
openssl が dhparam を介して Diffie-Hellman (dh) パラメーターを生成できない新しい FIPS 要件により、dh パラメーターの生成は FreeRADIUS ブートストラップスクリプトから削除され、rfc3526-group-18-8192.dhparam ファイルはすべてのシステムの FreeRADIUS パッケージに含まれており、FreeRADIUS が FIPS モードで起動するようになっています。
/etc/raddb/certs/bootstrap および /etc/raddb/certs/Makefile をカスタマイズして、必要に応じて DH パラメーターの生成を復元できることに注意してください。
Healthcheck の更新により ipa-healthcheck-core および ipa-healthcheck の両方が適切に更新されるようになりました。
以前では、yum update healthcheck を入力すると、ipa-healthcheck パッケージが更新されず、ipa-healthcheck-core パッケージに置き換えられました。そのため、更新後に ipa-healthcheck コマンドが機能しませんでした。
今回の更新でバグが修正され、ipa-healthcheck を更新すると、ipa-healthcheck パッケージと ipa-healthcheck-core パッケージの両方が正しく更新されるようになりました。これにより、更新後に Healthcheck ツールが正しく動作します。