5.2. NFS サーバーへのインストールソースの作成
このインストール方法を使用すると、物理メディアに接続することなく、単一のソースから複数のシステムをインストールできます。
前提条件
- Red Hat Enterprise Linux 8 を搭載したサーバーへの管理者レベルのアクセス権があり、このサーバーが、インストールするシステムと同じネットワーク上にある。
- Product Downloads ページからフルインストール DVD ISO をダウンロードした。
- イメージファイルから、起動可能な CD、DVD、または USB デバイスを作成している。
- ファイアウォールにより、インストールしようとしているシステムがリモートインストールソースにアクセスできることを確認している。詳細は、ネットワークインストール用のポート を参照してください。
必ず inst.ks
と inst.repo
で異なるパスを使用してください。NFS を使用してインストールソースをホストする場合、同じ NFS 共有を使用してキックスタートをホストすることはできません。
手順
nfs-utils
パッケージをインストールします。# yum install nfs-utils
- DVD ISO イメージを、NFS サーバーのディレクトリーにコピーします。
テキストエディターで
/etc/exports
ファイルを開き、以下の構文の行を追加します。/exported_directory/ clients
- /exported_directory/ を、ISO イメージが含まれるディレクトリーのフルパスに置き換えます。
clients を次のいずれかに置き換えます。
- ターゲットシステムのホスト名または IP アドレス
- すべてのターゲットシステムが ISO イメージへのアクセスに使用できるサブネットワーク
-
NFS サーバーへのネットワークアクセスを持つすべてのシステムが ISO イメージを使用できるようにするためのアスタリスク記号 (
*
)
このフィールドの形式に関する詳細は、
exports(5)
の man ページを参照してください。たとえば、
/rhel8-install/
ディレクトリーを、すべてのクライアントに対する読み取り専用として使用できるようにする基本設定は次のようになります。/rhel8-install *
-
/etc/exports
ファイルを保存して、テキストエディターを終了します。 nfs サービスを起動します。
# systemctl start nfs-server.service
/etc/exports
ファイルを変更する前にサービスが稼働していた場合は、NFS サーバーの設定をリロードします。# systemctl reload nfs-server.service
ISO イメージは、NFS 経由でアクセス可能になり、インストールソースとして使用できるようになりました。
インストールソースを設定するには、プロトコルに
nfs:
を使用し、サーバーのホスト名または IP アドレス、コロン記号(:)
、および ISO イメージを保存しているディレクトリーを指定します。たとえば、サーバーのホスト名がmyserver.example.com
で、ISO イメージを/rhel8-install/
に保存した場合、指定するインストールソースはnfs:myserver.example.com:/rhel8-install/
となります。