第9章 64 ビット IBM Z での RHEL インストールの準備
次のセクションは、64 ビットの IBM Z アーキテクシャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。
9.1. 64 ビット IBM Z へのインストールの計画
Red Hat Enterprise Linux 8 は、z13 以降の IBM メインフレームシステムで実行します。
IBM Z へのインストールプロセスでは、ユーザーが 64 ビットの IBM Z の操作に慣れていること、また 論理パーティション (LPAR) および z/VM ゲスト仮想マシンをセットアップできることを前提としています。
Red Hat Enterprise Linux を 64 ビット IBM Z にインストールする場合、Red Hat は Direct Access Storage Device (DASD)、Fibre Channel Protocol (FCP) ストレージデバイス、virtio-blk
および virtio-scsi
デバイスをサポートしています。FCP デバイスを使用する場合、Red Hat は信頼性を高めるためにマルチパス設定で使用することを推奨します。
DASD は、デバイスごとに最大 3 つのパーティションを許可するディスクです。たとえば、dasda
には、dasda1
、dasda2
、および dasda3
のパーティションを設定できます。
インストール前に決めること
- オペレーティングシステムを LPAR、KVM 上で稼働するか、z/VM ゲストのオペレーティングシステムとして稼働するか。
ネットワーク設定。64 ビットの IBM Z 向けの Red Hat Enterprise Linux 8 は、以下のネットワークデバイスに対応しています。
- 物理および仮想の OSA (オープンシステムアダプター)
- 物理および仮想の HiperSockets
- 物理 OSA 対応の LCS (LAN チャネルステーション)
-
virtio-net
デバイス - コンバージドイーサネット上 RDMA (RoCE)
-
z/VM 仮想マシンのマシンタイプとして
ESA
を必ず選択してください。他のマシンタイプを選択すると、RHEL がインストールされなくなる可能性があります。IBM のドキュメント を参照してください。
SWAPGEN ユーティリティーを使用して FBA (Fixed Block Architecture) DASD 上のスワップ領域を初期化する場合は、FBAPART
オプションを使用する必要があります。