9.15. 既存の RAID1 デバイスのイメージ数を変更
LVM ミラーリングの実装でイメージの数を変更できる方法と同様に、既存の RAID1 アレイのイメージの数を変更できます。
lvconvert
コマンドを使用して RAID1 論理ボリュームにイメージを追加すると、次の操作を実行できます。
- 結果として作成されるデバイス用イメージの総数を指定する
- デバイスに追加するイメージの数
- オプションで、新しいメタデータ/データイメージのペアが存在する物理ボリュームを指定する
手順
2 ウェイ RAID1 アレイである LVM デバイス my_vg/my_lv を表示します。
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg LV Copy% Devices my_lv 6.25 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0) [my_lv_rimage_0] /dev/sde1(0) [my_lv_rimage_1] /dev/sdf1(1) [my_lv_rmeta_0] /dev/sde1(256) [my_lv_rmeta_1] /dev/sdf1(0)
メタデータサブボリューム (
rmeta
と呼ばれる) は、対応するデータサブボリューム (rimage
) と同じ物理デバイスに常に存在します。メタデータ/データのサブボリュームのペアは、--alloc
をどこかに指定しない限り、RAID アレイにある別のメタデータ/データサブボリュームのペアと同じ物理ボリュームには作成されません。2 ウェイ RAID1 論理ボリューム my_vg/my_lv を 3 ウェイ RAID1 論理ボリュームに変換します。
# lvconvert -m 2 my_vg/my_lv Are you sure you want to convert raid1 LV my_vg/my_lv to 3 images enhancing resilience? [y/n]: y Logical volume my_vg/my_lv successfully converted.
既存の RAID1 デバイスのイメージ数を変更する場合の例を以下に示します。
また、RAID にイメージを追加する際に、使用する物理ボリュームを指定することもできます。次のコマンドは、アレイに使用する物理ボリューム /dev/sdd1 を指定することにより、2 方向 RAID1 論理ボリューム my_vg/my_lv を 3 方向 RAID1 論理ボリュームに変換します。
# lvconvert -m 2 my_vg/my_lv /dev/sdd1
3 方向 RAID1 論理ボリュームを 2 方向 RAID1 論理ボリュームに変換します。
# lvconvert -m1 my_vg/my_lv Are you sure you want to convert raid1 LV my_vg/my_lv to 2 images reducing resilience? [y/n]: y Logical volume my_vg/my_lv successfully converted.
削除するイメージを含む物理ボリューム /dev/sde1 を指定して、3 方向 RAID1 論理ボリュームを 2 方向 RAID1 論理ボリュームに変換します。
# lvconvert -m1 my_vg/my_lv /dev/sde1
また、イメージとその関連付けられたメタデータのサブボリュームを削除すると、それよりも大きな番号のイメージが下に移動してそのスロットを引き継ぎます。
lv_rimage_0
、lv_rimage_1
、およびlv_rimage_2
で構成される 3 方向 RAID1 アレイからlv_rimage_1
を削除すると、lv_rimage_0
とlv_rimage_1
で構成される RAID1 アレイになります。サブボリュームlv_rimage_2
の名前が、空のスロットを引き継いでlv_rimage_1
になります。
検証
既存の RAID1 デバイスのイメージ数を変更した後に、RAID1 デバイスを表示します。
# lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg LV Cpy%Sync Devices my_lv 100.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0),my_lv_rimage_2(0) [my_lv_rimage_0] /dev/sdd1(1) [my_lv_rimage_1] /dev/sde1(1) [my_lv_rimage_2] /dev/sdf1(1) [my_lv_rmeta_0] /dev/sdd1(0) [my_lv_rmeta_1] /dev/sde1(0) [my_lv_rmeta_2] /dev/sdf1(0)
関連情報
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lvconvert(8)
の man ページ