9.17. RAID 障害ポリシーを allocate に設定する


/etc/lvm/lvm.conf ファイルで、raid_fault_policy フィールドを allocate パラメーターに設定できます。この設定を使用すると、システムは障害が発生したデバイスをボリュームグループのスペアデバイスと交換しようとします。スペアデバイスがない場合は、システムログにこの情報が追加されます。

手順

  1. RAID 論理ボリュームを表示します。

    # lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
    
      LV               Copy%  Devices
      my_lv            100.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0),my_lv_rimage_2(0)
      [my_lv_rimage_0]        /dev/sdb1(1)
      [my_lv_rimage_1]        /dev/sdc1(1)
      [my_lv_rimage_2]        /dev/sdd1(1)
      [my_lv_rmeta_0]         /dev/sdb1(0)
      [my_lv_rmeta_1]         /dev/sdc1(0)
      [my_lv_rmeta_2]         /dev/sdd1(0)
  2. /dev/sdb デバイスに障害が発生したら、RAID 論理ボリュームを表示します。

    # lvs --all --options name,copy_percent,devices my_vg
    
      /dev/sdb: open failed: No such device or address
      Couldn't find device with uuid A4kRl2-vIzA-uyCb-cci7-bOod-H5tX-IzH4Ee.
      WARNING: Couldn't find all devices for LV my_vg/my_lv_rimage_1 while checking used and assumed devices.
      WARNING: Couldn't find all devices for LV my_vg/my_lv_rmeta_1 while checking used and assumed devices.
      LV               Copy%  Devices
      my_lv            100.00 my_lv_rimage_0(0),my_lv_rimage_1(0),my_lv_rimage_2(0)
      [my_lv_rimage_0]        [unknown](1)
      [my_lv_rimage_1]        /dev/sdc1(1)
      [...]

    /dev/sdb デバイスに障害が発生した場合は、システムログを表示してエラーメッセージを確認することもできます。

  3. lvm.conf ファイルで、raid_fault_policy フィールドを allocate に設定します。

     # vi /etc/lvm/lvm.conf
     raid_fault_policy = "allocate"
    注記

    raid_fault_policyallocate に設定しても、スペアデバイスがない場合、割り当ては失敗し、論理ボリュームがそのままの状態になります。割り当てが失敗した場合は、lvconvert --repair コマンドを使用して、失敗したデバイスを修復および交換できます。詳細は、論理ボリュームに障害が発生した RAID デバイスの交換 を参照してください。

検証

  • 障害が発生したデバイスがボリュームグループの新しいデバイスに置き換えられたかどうかを確認します。

    # lvs -a -o name,copy_percent,devices my_vg
      Couldn't find device with uuid 3lugiV-3eSP-AFAR-sdrP-H20O-wM2M-qdMANy.
      LV            Copy%  Devices
      lv            100.00 lv_rimage_0(0),lv_rimage_1(0),lv_rimage_2(0)
      [lv_rimage_0]        /dev/sdh1(1)
      [lv_rimage_1]        /dev/sdc1(1)
      [lv_rimage_2]        /dev/sdd1(1)
      [lv_rmeta_0]         /dev/sdh1(0)
      [lv_rmeta_1]         /dev/sdc1(0)
      [lv_rmeta_2]         /dev/sdd1(0)
    注記

    障害が発生したデバイスは交換されたが、デバイスがまだボリュームグループから削除されていないため、LVM によって障害が発生したデバイスが検出されなかったことが表示されます。vgreduce --removemissing my_vg コマンドを実行すると、障害が発生したデバイスをボリュームグループから削除できます。

関連情報

  • システム上の lvm.conf(5) man ページ
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