3.18. Samba サーバーのパフォーマンスチューニング
特定の状況で Samba のパフォーマンスを向上させることができる設定と、パフォーマンスに悪影響を与える可能性がある設定を説明します。
このセクションの一部は、Samba Wiki に公開されているドキュメント Performance Tuning に掲載されています。ライセンスは、CC BY 4.0 にあります。著者および貢献者は、Wiki ページの history タブを参照してください。
前提条件
- Samba が、ファイルサーバーまたはプリントサーバーとして設定されている。
3.18.1. SMB プロトコルバージョンの設定
新しい SMB バージョンごとに機能が追加され、プロトコルのパフォーマンスが向上します。最新の Windows および Windows Server オペレーティングシステムは、常に最新のプロトコルバージョンに対応しています。Samba がプロトコルの最新バージョンも使用している場合は、Samba に接続する Windows クライアントで、このパフォーマンス改善を活用できます。Samba では、server max protocol のデフォルト値が、対応している安定した SMB プロトコルの最新バージョンに設定されます。
常に最新の安定した SMB プロトコルバージョンを有効にするには、server max protocol
パラメーターを設定しないでください。このパラメーターを手動で設定する場合は、最新のプロトコルバージョンを有効にするために、それぞれ新しいバージョンの SMB プロトコルで設定を変更する必要があります。
次の手順では、server max protocol
パラメーターでデフォルト値を使用する方法を説明します。
手順
-
/etc/samba/smb.conf
ファイルの[global]
セクションから、server max protocol
パラメーターを削除します。 Samba 設定を再読み込みします。
# smbcontrol all reload-config
3.18.3. パフォーマンスが低下する可能性のある設定
デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux のカーネルは、ネットワークパフォーマンスが高くなるように調整されています。たとえば、カーネルはバッファーサイズに自動チューニングメカニズムを使用しています。/etc/samba/smb.conf
ファイルに socket options
パラメーターを設定すると、このカーネル設定が上書きされます。その結果、このパラメーターの設定により、ほとんどの場合は、Samba ネットワークのパフォーマンスが低下します。
カーネルの最適化された設定を使用するには、/etc/samba/smb.conf
の [global]
セクションから socket options
パラメーターを削除します。