2.4. HTTP トラフィックのリバースプロキシーとしての NGINX の設定
NGINX Web サーバーは、HTTP トラフィックのリバースプロキシーとして機能するように設定できます。たとえば、この機能を使用すると、リモートサーバーの特定のサブディレクトリーに要求を転送できます。クライアント側からは、クライアントはアクセス先のホストからコンテンツを読み込みます。ただし、NGINX は実際のコンテンツをリモートサーバーから読み込み、クライアントに転送します。
この手順では、Web サーバーの /example
ディレクトリーへのトラフィックを、URL https://example.com
に転送する方法を説明します。
前提条件
- NGINX は、NGINX のインストールと準備 の説明に従ってインストールされます。
- 必要に応じて、TLS 暗号化がリバースプロキシーで有効になっている。
手順
/etc/nginx/nginx.conf
ファイルを編集し、リバースプロキシーを提供するserver
ブロックに以下の設定を追加します。location /example { proxy_pass https://example.com; }
location
ブロックでは、NGINX が/example
ディレクトリー内の全要求をhttps://example.com
に渡すことを定義します。SELinux ブール値パラメーター
httpd_can_network_connect
を1
に設定して、SELinux が NGINX がトラフィックを転送できるように設定します。# setsebool -P httpd_can_network_connect 1
nginx
サービスを再起動します。# systemctl restart nginx
検証
-
ブラウザーを使用して
http://host_name/example
に接続すると、https://example.com
の内容が表示されます。