7.4. BIOS ベースのクライアント用に TFTP サーバーを設定する
BIOS ベースの AMD および Intel 64 ビットシステムでは、TFTP サーバーと DHCP サーバーを設定し、PXE サーバー上で TFTP サービスを起動する必要があります。
手順
root で、次のパッケージをインストールします。
# yum install tftp-server
ファイアウォールで、
tftp service
サービスへの着信接続を許可します。# firewall-cmd --add-service=tftp
このコマンドは、次にサーバーを再起動するまで、一時的にアクセスを有効にします。
オプション: 永続的なアクセスを有効にするには、コマンドに
--permanent
オプションを追加します。ISO インストールファイルの場所によっては、HTTP などのサービスの着信接続を許可しないといけない場合があります。
DVD ISO イメージファイルの
SYSLINUX
パッケージからpxelinux.0
ファイルにアクセスします。ここで、my_local_directory は、作成するディレクトリーの名前です。# mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
# cp -pr /mount_point/BaseOS/Packages/syslinux-tftpboot-version-architecture.rpm /my_local_directory
# umount /mount_point
パッケージをデプロイメントします。
# rpm2cpio syslinux-tftpboot-version-architecture.rpm | cpio -dimv
tftpboot/
にpxelinux/
ディレクトリーを作成し、そのディレクトリーからpxelinux/
ディレクトリーにすべてのファイルをコピーします。# mkdir /var/lib/tftpboot/pxelinux
# cp /my_local_directory/tftpboot/* /var/lib/tftpboot/pxelinux
pxelinux/
ディレクトリーにpxelinux.cfg/
ディレクトリーを作成します。# mkdir /var/lib/tftpboot/pxelinux/pxelinux.cfg
default
という名前の設定ファイルを作成し、以下の例のようにpxelinux.cfg/
ディレクトリーに追加します。default vesamenu.c32 prompt 1 timeout 600 display boot.msg label linux menu label ^Install system menu default kernel images/RHEL-8/vmlinuz append initrd=images/RHEL-8/initrd.img ip=dhcp inst.repo=http://192.168.124.2/RHEL-8/x86_64/iso-contents-root/ label vesa menu label Install system with ^basic video driver kernel images/RHEL-8/vmlinuz append initrd=images/RHEL-8/initrd.img ip=dhcp inst.xdriver=vesa nomodeset inst.repo=http://192.168.124.2/RHEL-8/x86_64/iso-contents-root/ label rescue menu label ^Rescue installed system kernel images/RHEL-8/vmlinuz append initrd=images/RHEL-8/initrd.img inst.rescue inst.repo=http:///192.168.124.2/RHEL-8/x86_64/iso-contents-root/ label local menu label Boot from ^local drive localboot 0xffff
-
このランタイムイメージなしでは、インストールプログラムは起動できません。
inst.stage2
起動オプションを使用して、イメージの場所を指定します。または、inst.repo=
オプションを使用して、イメージおよびインストールソースを指定することも可能です。 -
inst.repo
で使用したインストールソースの場所には、有効なtreeinfo
ファイルが含まれている必要があります。 -
インストールソースとして RHEL8 インストール DVD を選択すると、
.treeinfo
ファイルが BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーを指定します。単一のinst.repo
オプションを使用することで両方のリポジトリーを読み込むことができます。
-
このランタイムイメージなしでは、インストールプログラムは起動できません。
/var/lib/tftpboot/
ディレクトリーに、ブートイメージファイルを保存するサブディレクトリーを作成し、そのディレクトリーにブートイメージファイルをコピーします。この例のディレクトリーは、/var/lib/tftpboot/pxelinux/images/RHEL-8/
になります。# mkdir -p /var/lib/tftpboot/pxelinux/images/RHEL-8/ # cp /path_to_x86_64_images/pxeboot/{vmlinuz,initrd.img} /var/lib/tftpboot/pxelinux/images/RHEL-8/
tftp.socket
サービスを開始して有効にします。# systemctl enable --now tftp.socket
これにより、PXE 起動サーバーでは、PXE クライアントにサービスを提供する準備が整いました。クライアント (Red Hat Enterprise Linux のインストール先システム) を起動し、起動ソースを指定するように求められたら、PXE ブート を選択してネットワークインストールを開始できます。