17.4. 手動パーティションの設定
手動パーティション設定を使用して、ディスクパーティションおよびマウントポイントを設定し、Red Hat Enterprise Linux がインストールされているファイルシステムを定義できます。インストールの前に、ディスクデバイスにパーティションを設定するかどうかを検討する必要があります。直接または LVM を使用して、LUN でパーティション設定を使用する場合の利点と欠点の詳細は、Red Hat ナレッジベースソリューション advantages and disadvantages to using partitioning on LUNs を参照してください。
Standard Partitions、LVM、LVM thin provisioning など、さまざまなパーティションおよびストレージオプションが利用できます。これらのオプションは、システムのストレージを効果的に管理するうえで、さまざまな利点と設定を提供します。
- 標準パーティション
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標準パーティションには、ファイルシステムやスワップ領域が格納されます。標準パーティションは、
/boot、BIOS Boot、およびEFI Systemパーティションに最もよく使用されます。LVM 論理ボリュームは、他のほとんどの用途にも使用できます。 - LVM
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デバイスタイプに
LVM(または論理ボリューム管理) を選択すると、LVM 論理ボリュームが作成されます。LVM は、物理ディスク使用時のパフォーマンスを向上させます。また、パフォーマンスや信頼性を向上させる高度な設定 (1 つのマウントポイントに複数の物理ディスクを使用する、ソフトウェア RAID を設定するなど) を可能にします。 - LVM シンプロビジョニング
- シンプロビジョニングを使用すると、シンプールと呼ばれる、空き領域のストレージプールを管理でき、アプリケーションで必要になった時に任意の数のデバイスに割り当てることができます。ストレージ領域の割り当ての費用対効果を高くする必要がある場合は、プールを動的に拡張できます。
Red Hat Enterprise Linux のインストールには、少なくとも 1 つのパーティションが必要です。少なくとも /、/home、/boot、および swap パーティションまたはボリュームを使用してください。必要に応じて、その他のパーティションやボリュームを作成することもできます。
データを失わないように、先に進める前に、データのバックアップを作成しておくことが推奨されます。デュアルブートシステムをアップグレードまたは作成する場合は、保存しておくストレージデバイスの全データのバックアップを作成してください。
17.4.1. 推奨されるパーティション設定スキーム リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
次のマウントポイントに個別のファイルシステムを作成してください。ただし、必要に応じて /usr、/var および /tmp のマウントポイントでファイルシステムを作成することもできます。
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/boot -
/(root) -
/home -
swap -
/boot/efi -
PReP
このパーティションスキームは、ベアメタルのデプロイメントに推奨されますが、仮想およびクラウドのデプロイメントには適用されません。
/bootパーティション (最小限 1 GiB のサイズを推奨)-
/bootにマウントするパーティションには、オペレーティングシステムのカーネルが含まれます。これにより、起動プロセス中に使用されるファイルと共に Red Hat Enterprise Linux 8 が起動します。ほとんどのファームウェアには制限があるため、ファームウェアを保持するための小さなパーティションを作成してください。ほとんどの場合は、1 GiB の boot パーティションで十分です。その他のマウントポイントとは異なり、LVM ボリュームを/bootに使用することはできません。/bootは、別のディスクパーティションに置く必要があります。
RAID カードを実装している場合、BIOS タイプは、RAID カードからの起動に対応していない場合がある点に注意してください。これに該当する場合は、/boot パーティションは別のディスクなどの RAID アレイ以外のパーティションに作成する必要があります。
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通常、
/bootパーティションは、インストールプログラムにより自動的に作成されます。ただし、/(ルート) パーティションが 2 TiB を超え、起動に (U)EFI を使用する場合は、マシンを正常に起動させるため、2 TiB 未満の/bootパーティションを別途作成する必要があります。 -
手動でパーティション設定する場合は、必ず
/bootパーティションをディスクの最初の 2 TB 以内に配置してください。/bootパーティションを 2 TB の境界を超えて配置すると、インストールが成功しても、システムが起動に失敗します。この制限を超える/bootパーティションを BIOS が読み取れないためです。
/(10 GiB のサイズを推奨)ここは "
/"、つまりルートディレクトリーが配置される場所です。ルートディレクトリーは、ディレクトリー構造のトップレベルです。デフォルトでは、書き込み先のパスに別のファイルシステムがマウントされていない限り (/boot、/homeなど)、すべてのファイルがこのファイルシステムに書き込まれます。root ファイルシステムが 5 GiB の場合は最小インストールが可能ですが、パッケージグループをいくつでもインストールできるように、少なくとも 10 GiB を割り当てておくことが推奨されます。
/ ディレクトリーと、/root ディレクトリーを混合しないように注意してください。/root ディレクトリーは、root ユーザーのホームディレクトリーになります。/root ディレクトリーは、root ディレクトリーと区別するため、スラッシュルート と呼ばれることがあります。
/home(1 GiB 以上のサイズを推奨)-
システムデータとユーザーデータを別々に格納する場合は、
/homeディレクトリー用の専用ファイルシステムを作成します。ファイルシステムのサイズは、ローカルで保存するデータ量やユーザー数などを基に決定してください。こうすることで、ユーザーデータのファイルを消去せずに Red Hat Enterprise Linux 8 をアップグレードしたり、再インストールできるようになります。自動パーティション設定を選択する場合は、/homeファイルシステムが確実に作成されるように、インストールに少なくとも 55 GiB のディスク領域を確保しておくことを推奨します。 swapパーティション (1 GiB 以上のサイズを推奨)仮想メモリーは、swap ファイルシステムによりサポートされています。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足すると、そのデータは swap ファイルシステムに書き込まれます。swap サイズはシステムメモリーのワークロードに依存するため、システムメモリーの合計ではありません。したがって、システムメモリーサイズの合計とは等しくなりません。システムメモリーの作業負荷を判断するためには、システムで実行するアプリケーションの種類、およびそのアプリケーションにより生じる負荷を分析することが重要になります。アプリケーションにより生じる負荷に関するガイダンスは、アプリケーション提供元または開発側より提供されます。
システムで swap 領域が不足すると、システムの RAM メモリーがすべて使用されるため、カーネルがプロセスを終了します。swap 領域が大き過ぎても、割り当てられているストレージデバイスがアイドル状態となり、リソース運用面では効率が悪くなります。また、swap 領域が大き過ぎるとメモリーリークに気付きにくくなる可能性があります。swap パーティションの最大サイズおよび詳細は、
mkswap(8)の man ページを参照してください。システムの RAM の容量別に推奨される swap サイズと、ハイバネートするのに十分なサイズを以下の表に示します。インストールプログラムでシステムのパーティション設定を自動的に設定すると、swap パーティションのサイズはこのガイドラインに沿って決められます。自動パーティション設定では、ハイバネートは使用しないことを前提としています。このため、swap パーティションの上限がディスクの合計サイズの最大 10 % に制限され、インストールプログラムでは、1 TiB を上回るサイズの swap パーティションが作成されません。ハイバネートを行うために十分な swap 領域を設定したい場合、もしくはシステムのストレージ領域の 10 % 以上を swap パーティションに設定したい場合、または 1 TiB を超えるサイズにしたい場合は、パーティション設定のレイアウトを手動で編集する必要があります。
| システム内の RAM の容量 | 推奨されるスワップ領域 | ハイバネートを許可する場合に推奨されるスワップ領域 |
|---|---|---|
| 2 GiB 未満 | RAM 容量の 2 倍 | RAM 容量の 3 倍 |
| 2 GiB - 8 GiB | RAM 容量と同じ | RAM 容量の 2 倍 |
| 8 GiB - 64 GiB | 4 GiB から RAM 容量の半分まで | RAM 容量の 1.5 倍 |
| 64 GiB を超える場合 | ワークロードによる (最小 4 GiB) | ハイバネートは推奨されない |
/boot/efiパーティション (サイズは 200 MiB を推奨)- UEFI ベースの AMD64、Intel 64、および 64 ビットの ARM は、200 MiB の EFI システムパーティションが必要です。推奨される最小サイズは 200 MiB で、デフォルトサイズは 600 MiB で、最大サイズは 600 MiB です。BIOS システムは、EFI システムパーティションを必要としません。
値が、範囲の境界線上にある場合 (システムの RAM が 2 GiB、8 GiB、または 64 GiB などの場合)、swap 領域の決定やハイバネートへのサポートは適宜判断してください。システムリソースに余裕がある場合は、スワップ領域を増やすとパフォーマンスが向上することがあります。
swap 領域を複数のストレージデバイスに分散させても、swap 領域のパフォーマンスが向上します (高速ドライブやコントローラー、インターフェイスなどを備えたシステムで特に効果的)。
多くのシステムでは、パーティションおよびボリュームの数は上述の最小数より多くなります。パーティション設定は、システム固有のニーズに応じて決定してください。パーティションを設定する方法が分からない場合は、インストールプログラムで提供されているデフォルトの自動パーティションのレイアウトをご利用ください。
すぐに必要となるパーティションにのみストレージ容量を割り当ててください。必要に応じて空き容量をいつでも割り当てることができます。
PReP起動パーティション (4 - 8 MiB のサイズを推奨)-
IBM Power System サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、ディスクの最初のパーティションに
PReP起動パーティションが含まれている必要があります。このパーティションには、他の IBM Power Systems サーバーで Red Hat Enterprise Linux を起動できるようにする GRUB ブートローダーが格納されます。