第15章 VNC を使用したリモートインストールの開始
15.1. VNC Direct モードでのリモート RHEL インストールの実行
この手順では、VNC Direct モードで、リモート RHEL インストールを実行します。Direct モードでは、RHEL にインストールされているターゲットシステムへの接続を VNC ビューアーにより開始されることが想定されます。この手順では、VNC ビューアーを使用するシステムが、リモート システムと呼ばれます。RHEL インストールプログラムにより、リモートシステムの VNC ビューアーからターゲットシステムへの接続を開始することが求められます。
以下の手順では、VNC ビューアーとして TigerVNC を使用します。その他のビューアーの手順は異なる場合がありますが、一般的な原則が適用されます。
前提条件
- root ユーザーとして、リモートシステムに VNC ビューアーをインストールした。
- ネットワークブートサーバーを設定して、ターゲットシステムでインストールを起動した。
手順
-
ターゲットシステムの RHEL ブートメニューから、キーボードの
Tab
キーを押して、起動オプションを編集します。 inst.vnc
オプションをコマンドラインの最後に追加します。インストールしているシステムに VNC アクセスを制限する場合は、コマンドラインの末尾に
inst.vncpassword=PASSWORD
起動オプションを追加します。PASSWORD をインストールに使用するパスワードに置き換えます。- VNC パスワードは 6 文字から 8 文字に設定する必要があります。
-
これは
inst.vncpassword=
オプションの一時パスワードです。既存のパスワードや root パスワードを使用しないでください。
- Enter を押してインストールを開始します。ターゲットシステムはインストールプログラムを初期化し、必要なサービスを開始します。システムの準備ができると、システムの IP アドレスとポート番号を示すメッセージが表示されます。
- リモートシステムで VNC ビューアーを開きます。
- VNC サーバー フィールドに IP アドレスとポート番号を入力します。
- Connect をクリックします。
- VNC パスワードを入力して、OK をクリックします。新しいウィンドウが開き、VNC 接続が確立され、RHEL インストールメニューが表示されます。このウィンドウから、グラフィカルユーザーインターフェイスを使用して、ターゲットシステムに RHEL をインストールできます。