第7章 キックスタートインストールの開始
キックスタートインストールは、複数の方法で開始できます。
- 手動でインストールプログラムの起動メニューに入り、そこにキックスタートファイルを含むオプションを指定します。
- 自動的に PXE ブートで起動オプションを編集することもできます。
- 特定の名前を持つボリュームに、自動的にファイルを提供することもできます。
次のセクションでは、各メソッドの実行方法を説明します。
7.1. 手動でのキックスタートインストールの開始
本セクションでは、キックスタートを手動で起動する方法を説明します。この場合は、(boot:
プロンプトで起動オプションを追加することで) ユーザーとの対話が必要になります。インストールシステムを起動する場合は、起動オプション inst.ks=location
を使用します。location は、キックスタートファイルの場所に置き換えます。ブートオプションとブートプロンプトの形式を指定する正確な方法は、システムのアーキテクチャーによって異なります。詳細は、RHEL インストーラーの起動オプション ガイドを参照してください。
前提条件
- インストールするシステムからアクセスできる場所に、キックスタートファイルを用意しておきます。
手順
- ローカルメディア (CD、DVD、USB フラッシュドライブなど) を使用してシステムを起動します。
起動プロンプトで、必要な起動オプションを指定します。
-
キックスタートファイルまたは必要なリポジトリーがネットワークの場所にある場合は、
ip=
オプションを使用したネットワークの設定が必要になる場合があります。インストーラーは、このオプションを使用せずに、デフォルトで DHCP プロトコルを使用するすべてのネットワークデバイスを設定しようとします。 -
起動オプション
inst.ks=
と、キックスタートファイルの場所を追加します。 -
必要なパッケージがインストールされるソフトウェアソースにアクセスするには
inst.repo=
オプションを追加しないといけない場合があります。このオプションを指定しないと、キックスタートファイルでインストールソースを指定する必要があります。
起動オプションの編集方法の詳細は、Editing boot options を参照してください。
-
キックスタートファイルまたは必要なリポジトリーがネットワークの場所にある場合は、
追加した起動オプションを確認してインストールを開始します。
これにより、キックスタートファイルで指定されているインストールオプションを使用したインストールが開始します。キックスタートファイルに問題がなく、必要なコマンドがすべて含まれていれば、この時点からインストールは完全に自動化で行われます。
UEFI セキュアブートが有効になっているシステムに、Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースをインストールした場合は、システムの Machine Owner Key (MOK) リストにベータ版の公開鍵を追加します。UEFI セキュアブートおよび Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースの詳細は、UEFI セキュアブートを使用したベータシステムの起動 を参照してください。