12.5. UEFI ベースのクライアント用に TFTP サーバーを設定する
UEFI ベースの AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM システムでは、TFTP サーバーと DHCP サーバーを設定し、PXE サーバー上で TFTP サービスを起動する必要があります。
Red Hat Enterprise Linux 8 UEFI PXE ブートは、MAC ベースの GRUB メニューファイルの小文字のファイル形式をサポートします。たとえば、GRUB の MAC アドレスファイル形式は grub.cfg-01-aa-bb-cc-dd-ee-ff
です。
手順
root で、次のパッケージをインストールします。
# yum install tftp-server
ファイアウォールで、
tftp service
サービスへの着信接続を許可します。# firewall-cmd --add-service=tftp
このコマンドは、次にサーバーを再起動するまで、一時的にアクセスを有効にします。
オプション: 永続的アクセスを有効にするには、コマンドに
--permanent
オプションを追加します。ISO インストールファイルの場所によっては、HTTP などのサービスの着信接続を許可しないといけない場合があります。
DVD ISO イメージから EFI ブートイメージファイルにアクセスします。
# mount -t iso9660 /path_to_image/name_of_image.iso /mount_point -o loop,ro
DVD ISO イメージから EFI ブートイメージをコピーします。
# mkdir /var/lib/tftpboot/redhat # cp -r /mount_point/EFI /var/lib/tftpboot/redhat/ # umount /mount_point
コピーしたファイルのパーミッションを修正します。
# chmod -R 755 /var/lib/tftpboot/redhat/
/var/lib/tftpboot/redhat/efi/boot/grub.cfg
の内容を次の例に置き換えます。set timeout=60 menuentry 'RHEL 8' { linux images/RHEL-8/vmlinuz ip=dhcp inst.repo=http://192.168.124.2/RHEL-8/x86_64/iso-contents-root/ initrd images/RHEL-8/initrd.img }
-
このランタイムイメージなしでは、インストールプログラムは起動できません。
inst.stage2
起動オプションを使用して、イメージの場所を指定します。または、inst.repo=
オプションを使用して、イメージおよびインストールソースを指定することも可能です。 -
inst.repo
で使用したインストールソースの場所には、有効なtreeinfo
ファイルが含まれている必要があります。 -
インストールソースとして RHEL8 インストール DVD を選択すると、
.treeinfo
ファイルが BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーを指定します。単一のinst.repo
オプションを使用することで両方のリポジトリーを読み込むことができます。
-
このランタイムイメージなしでは、インストールプログラムは起動できません。
/var/lib/tftpboot/
ディレクトリーに、ブートイメージファイルを保存するサブディレクトリーを作成し、そのディレクトリーにブートイメージファイルをコピーします。この例では、ディレクトリーは/var/lib/tftpboot/images/RHEL-8/
です。# mkdir -p /var/lib/tftpboot/images/RHEL-8/ # cp /path_to_x86_64_images/pxeboot/{vmlinuz,initrd.img}/var/lib/tftpboot/images/RHEL-8/
tftp.socket
サービスを開始して有効にします。# systemctl enable --now tftp.socket
これにより、PXE 起動サーバーでは、PXE クライアントにサービスを提供する準備が整いました。クライアント (Red Hat Enterprise Linux のインストール先システム) を起動し、起動ソースを指定するように求められたら、PXE ブート を選択してネットワークインストールを開始できます。