11.2. VHD イメージを準備して Microsoft Azure にアップロードする


RHEL Image Builder を使用すると、カスタムイメージを作成し、そのイメージを手動または自動で Microsoft Azure クラウドにアップロードできます。

11.2.1. Microsoft Azure VHD イメージを手動でアップロードする準備

Microsoft Azure クラウドに手動でアップロードできる VHD イメージを作成するには、RHEL Image Builder を使用できます。

前提条件

  • Microsoft Azure リソースグループとストレージアカウントがある。
  • Python がインストールされている。AZ CLI ツールは Python に依存しています。

手順

  1. Microsoft リポジトリーキーをインポートします。

    # *rpm --import https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc*
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  2. packages-microsoft-prod パッケージをインストールして、Microsoft Production リポジトリーを追加します。

    # dnf install -y https://packages.microsoft.com/config/rhel/9.0/packages-microsoft-prod.rpm
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  3. Microsoft Azure CLI をインストールします。

    # dnf install azure-cli
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    注記

    Microsoft Azure CLI パッケージのダウンロードバージョンは、現在利用可能なバージョンによって異なる場合があります。

  4. Microsoft Azure CLI を実行します。

    $ *az login*
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

    ターミナルに次のメッセージが表示されます。Note, we have launched a browser for you to login.For old experience with device code, use "az login --use-device-code次に、ターミナルは、ログインできる場所から https://microsoft.com/devicelogin へのリンクのあるブラウザーを開きます。

    注記

    リモート (SSH) セッションを実行している場合、ログインページのリンクはブラウザーで開きません。この場合、リンクをブラウザーにコピーしてログインし、リモートセッションを認証できます。サインインするには、Web ブラウザーを使用してページ https://microsoft.com/devicelogin を開き、デバイスコードを入力して認証します。

  5. Microsoft Azure のストレージアカウントのキーをリスト表示します。

    $ az storage account keys list --resource-group <resource_group_name> --account-name <storage_account_name>
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

    resource-group-name を Microsoft Azure リソースグループの名前に置き換え、storage-account-name を Microsoft Azure ストレージアカウントの名前に置き換えます。

    注記

    次のコマンドを使用して、使用可能なリソースを一覧表示できます。

    $ az resource list
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

    上記のコマンドの出力にある値 key1 をメモします。

  6. ストレージコンテナーを作成します。

    $ az storage container create --account-name <storage_account_name>\
    --account-key <key1_value> --name <storage_account_name>
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

    storage-account-name は、ストレージアカウント名に置き換えます。

11.2.2. VHD イメージを Microsoft Azure クラウドに手動でアップロードする

カスタマイズした VHD イメージを作成したら、それを手動で Microsoft Azure クラウドにアップロードできます。

前提条件

  • Microsoft Azure VHD イメージをアップロードするようにシステムを設定している。Microsoft Azure VHD イメージのアップロードの準備 を参照してください。
  • RHEL Image Builder で Microsoft Azure VHD イメージを作成している。

    • GUI で、Azure Disk Image (.vhd) イメージタイプを使用します。
    • CLI で、vhd 出力タイプを使用します。
注記

CLI を使用して .vhd イメージを作成すると、Image Builder は一時ファイルを /var サブディレクトリーに書き込みます。.vhd イメージの作成が失敗しないようにするには、/var サブディレクトリーの容量を少なくとも 15 から 20 GB の空き領域に増やし、可用性を確保します。

手順

  1. イメージを Microsoft Azure にプッシュし、そこからインスタンスを作成します。

    $ az storage blob upload --account-name <_account_name_> --container-name <_container_name_> --file <_image_-disk.vhd> --name <_image_-disk.vhd> --type page
    ...
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  2. Microsoft Azure Blob ストレージへのアップロードが完了したら、そこから Microsoft Azure イメージを作成します。

    $ az image create --resource-group <_resource_group_name_> --name <_image_>-disk.vhd --os-type linux --location <_location_> --source https://$<_account_name_>.blob.core.windows.net/<_container_name_>/<_image_>-disk.vhd
     - Running ...
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    注記

    RHEL Image Builder で作成するイメージは、V1 = BIOS と V2 = UEFI の両方のインスタンスタイプをサポートするハイブリッドイメージを生成するため、--hyper-v-generation 引数を指定できます。デフォルトのインスタンスタイプは V1 です。

検証

  1. Microsoft Azure ポータル、または以下のようなコマンドを使用して、インスタンスを作成します。

    $ az vm create --resource-group <_resource_group_name_> --location <_location_> --name <_vm_name_> --image <_image_>-disk.vhd --admin-username azure-user --generate-ssh-keys
     - Running ...
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  2. 秘密鍵を使用して、SSH 経由で、作成されたインスタンスにアクセスします。azure-user としてログインします。このユーザー名は前の手順で設定したものです。

11.2.3. VHD イメージを作成して Microsoft Azure クラウドに自動的にアップロードする

RHEL Image Builder を使用して .vhd イメージを作成すると、Microsoft Azure クラウドサービスプロバイダーの Blob Storage に自動的にアップロードされます。

前提条件

手順

  1. RHEL Image Builder ダッシュボードで、使用するブループリントを選択します。
  2. Images タブをクリックします。
  3. Create Image をクリックして、カスタマイズした .vhd イメージを作成します。

    Create image ウィザードが開きます。

    1. Type ドロップダウンメニューリストから Microsoft Azure (.vhd) を選択します。
    2. イメージを Microsoft Azure クラウドにアップロードするには、Upload to Azure チェックボックスをオンします。
    3. Image Size を入力し、Next をクリックします。
  4. Upload to Azure ページで、次の情報を入力します。

    1. 認証ページで、次のように入力します。

      1. Storage account の名前。これは、Microsoft Azure portalStorage account ページにあります。
      2. Storage access key: これは、Access Key ストレージページにあります。
      3. Next をクリックします。
    2. Authentication ページで、次のように入力します。

      1. イメージ名
      2. Storage container。これは、イメージのアップロード先の Blob コンテナーです。Microsoft Azure portalBlob service セクションにあります。
      3. Next をクリックします。
  5. Review ページで Create をクリックします。RHEL Image Builder が起動し、アップロードプロセスが開始します。

    Microsoft Azure Cloud にプッシュしたイメージにアクセスします。

  6. Microsoft Azure ポータル にアクセスします。
  7. 検索バーに "storage account" と入力し、リストから Storage accounts をクリックします。
  8. 検索バーに "Images" と入力し、Services の下にある最初のエントリーを選択します。Image Dashboard にリダイレクトされます。
  9. ナビゲーションパネルで、Containers をクリックします。
  10. 作成したコンテナーを見つけます。コンテナー内には、RHEL Image Builder を使用して作成およびプッシュした .vhd ファイルがあります。

検証

  1. 仮想マシンイメージを作成して起動できることを確認します。

    1. 検索バーに images account と入力し、リストから Images をクリックします。
    2. +Create をクリックします。
    3. ドロップダウンリストから、前に使用したリソースグループを選択します。
    4. イメージの名前を入力します。
    5. OS typeLinux を選択します。
    6. VM generationGen 2 を選択します。
    7. Storage BlobBrowse をクリックし、VHD ファイルに到達するまでストレージアカウントとコンテナーをクリックします。
    8. ページの最後にある Select をクリックします。
    9. Account Type を選択します (例: Standard SSD)
    10. Review + Create をクリックし、Create をクリックします。イメージが作成されるまでしばらく待機します。
  2. 仮想マシンを起動するには、次の手順に従います。

    1. Go to resource をクリックします。
    2. ヘッダーのメニューバーから + Create VM をクリックします。
    3. 仮想マシンの名前を入力します。
    4. Size セクションと Administrator account セクションに入力します。
    5. Review + Create をクリックし、Create をクリックします。デプロイメントの進行状況を確認できます。

      デプロイメントが完了したら、仮想マシン名をクリックしてインスタンスのパブリック IP アドレスを取得し、SSH を使用して接続します。

    6. ターミナルを開いて SSH 接続を作成し、仮想マシンに接続します。
トップに戻る
Red Hat logoGithubredditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。 最新の更新を見る.

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

Theme

© 2025 Red Hat