9.2.2. ACL と標準ファイル権限の相互関係


ファイルにアクセス制御リスト (ACL) を設定すると、lschmod などの標準的なファイル権限ツールの動作が、ACL のエントリーに対応するように変更されます。このマッピングを理解することは、ファイル権限の誤解や意図しないアクセス制限を避けるうえで非常に重要です。

9.2.2.1. ACL マスクと ls コマンド

ファイルに ACL が定義されている場合、ls -l コマンドの出力は、次の 2 つの点で変更されます。

  1. プラス記号 (+): 権限を示す文字列の末尾に + という文字が表示されます (例: -rw-rwxr--+)。これは、そのファイルに拡張セキュリティー情報 (ACL) が関連付けられていることを示しています。
  2. グループ権限のマッピング: 権限を示すビットの中央の 3 文字 (従来 "グループ" 権限を示す部分) が持つ意味は、ACL マスクエントリーが存在するかどうかによって変わります。

    1. ACL マスクのエントリーが存在する場合、グループビットはマスクの権限を示します。
    2. マスクのエントリーが存在しない場合、グループビットは所有グループの権限を示します。

ACL マスクは、以下の対象に対して実際に有効となる最大の権限を定義します。

  • 所有グループ
  • すべての名前付きユーザーエントリー
  • すべての名前付きグループエントリー

そのため、ls -l コマンドでファイルを表示すると、"group" 列には、ファイル所有者および "other" (その他) 以外のすべてのユーザーまたはグループに付与される権限の上限が表示されます。

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