第14章 XFS エラー動作の設定
異なる I/O エラーが発生すると、XFS ファイルシステムの動作を設定できます。
14.1. XFS で設定可能なエラー処理
XFS ファイルシステムは、I/O 操作中にエラーが発生すると、以下のいずれかの方法で応答します。
XFS は、操作が成功するまで、または XFS が設定制限に到達するまで I/O 操作を繰り返し再試行します。
この制限は、再試行の最大数または再試行の最大時間を基にしています。
- XFS は、エラーを永続的に考慮し、ファイルシステムで操作を停止します。
XFS が以下のエラー条件に反応する方法を設定できます。
EIO
- 読み取りまたは書き込み時のエラー
ENOSPC
- デバイスに空き容量がない
ENODEV
- デバイスが見つからない
最大再試行回数と、XFS がエラーを永続的と見なすまでの最大時間を秒単位で設定できます。XFS は、いずれかの制限に達すると操作の再試行を停止します。
また、ファイルシステムのマウントを解除するときに、他の設定に関係なく XFS が再試行を即座にキャンセルするように XFS を設定することもできます。この設定により、永続的なエラーを出しても、マウント解除操作は成功します。
デフォルトの動作
各 XFS エラー条件のデフォルトの動作は、エラーコンテキストによって異なります。ENODEV
などの XFS エラーは、リトライ回数に関係なく致命的で回復不能とみなされます。デフォルトの再試行制限は 0 です。