13.11. 暗号化されたディスクがあるシステムでの kdump の実行
LUKS 暗号化パーティションを実行すると、システムで利用可能なメモリーが一定量必要になります。システムが必要なメモリー量を下回ると、cryptsetup
ユーティリティーがパーティションのマウントに失敗します。その結果、2 番目のカーネル (キャプチャーカーネル) で、暗号化したターゲットの場所に vmcore
ファイルをキャプチャーできませんでした。
kdumpctl estimate
コマンドは、kdump
に必要なメモリーの量を見積もるのに役立ちます。kdumpctl estimate
値は、推奨される crashkernel
値を出力します。これは、kdump
に必要な最適なメモリーサイズです。
推奨の crashkernel
値は、現在のカーネルサイズ、カーネルモジュール、initramfs、および暗号化したターゲットメモリー要件に基づいて計算されます。
カスタムの crashkernel=
オプションを使用している場合には、kdumpctl estimate
は LUKS required size
値を出力します。この値は、LUKS 暗号化ターゲットに必要なメモリーサイズです。
手順
crashkernel=
の推定値を出力します。# *kdumpctl estimate* Encrypted kdump target requires extra memory, assuming using the keyslot with minimum memory requirement Reserved crashkernel: 256M Recommended crashkernel: 652M Kernel image size: 47M Kernel modules size: 8M Initramfs size: 20M Runtime reservation: 64M LUKS required size: 512M Large modules: <none> WARNING: Current crashkernel size is lower than recommended size 652M.
-
crashkernel=
の値を増やして、必要なメモリー量を設定します。 - システムを再起動します。
それでも kdump
がダンプファイルを暗号化したターゲットに保存できない場合は、必要に応じて crashkernel=
を増やしてください。