4.2. コマンドラインから RHEL 8.8 から RHEL 9.2 へのアップグレード可能性の評価
コマンドラインインターフェイスを使用して、RHEL 8.8 から RHEL 9.2 にアップグレードする前の段階で潜在的なアップグレードの問題を特定します。
前提条件
- アップグレードの準備 に記載されている手順を完了している。
制限のない SELinux ロールを使用して root にログインしています。
sudo
を使用している場合は、各 leapp コマンドを実行するときに-r unconfined_r -t unconfined_t
オプションを使用する必要があります。次に例を示します。$ sudo -r unconfined_r -t unconfined_t leapp preupgrade
手順
RHEL 8 システムで、アップグレード前のフェーズを実行します。
# leapp preupgrade
アップグレードに
/etc/yum.repos.d/
ディレクトリーの カスタムリポジトリー を使用する場合は、以下のように選択したリポジトリーを有効にします。# leapp preupgrade --enablerepo <repository_id1> --enablerepo <repository_id2> ...
-
RHSM なしでアップグレード する場合、または RHUI を使用する場合は、
--no-rhsm
オプションを追加します。 -
Extended Upgrade Support (EUS)、Advanced Update Support (AUS)、または Update Services for SAP Solutions (E4S) のサブスクリプションがある場合は、
--channel <channel>
オプションを追加します。<channel> はチャネル名 (例:eus
、aus
、e4s)
に置き換えます。SAP HANA を利用している場合は、SAP 環境の RHEL 8 から RHEL 9 へのアップグレード ガイドを使用してインプレースアップグレードを実行する必要があることに注意してください。
/var/log/leapp/leapp-report.txt
ファイル内のレポートを調べて、報告されたすべての問題を手動で解決します。報告された問題の中には、修正の提案が含まれているものもあります。阻害 要因の問題があると、それを解決するまでアップグレードできません。レポートには次のリスク因子レベルが含まれます。
- High
- システム状態が悪化する可能性が非常に高い
- 中
- システムとアプリケーションの両方に影響を与える可能性がある
- Low
- システムに影響はないが、アプリケーションに影響を与える可能性がある
- Info
- システムまたはアプリケーションへの影響がないと考えられる情報
特定のシステム設定では、
Leapp
ユーティリティーは手動で回答する必要がある True/False の質問表を生成します。アップグレード前のレポートに Missing required answers in the answer file のメッセージが含まれる場合は、次の手順を実行します。-
/var/log/leapp/answerfile
ファイルを開き、true または false の質問を確認します。 /var/log/leapp/answerfile
ファイルを手動で編集し、#
記号を削除してファイルの確認行のコメントを解除し、True
またはFalse
として回答を確定します。詳細は、Leapp 回答ファイル を参照してください。注記または、以下のコマンドを実行して、True/False の質問に回答できます。
# leapp answer --section <question_section>.<field_name>=<answer>
たとえば、Are all VDO devices, if any, successfully converted to LVM management? という質問に対して
True
の回答を確定するには、以下のコマンドを実行します。# leapp answer --section check_vdo.confirm=True
-
- 前の手順を繰り返してアップグレード前レポートを再実行し、すべての重要な問題が解決されたことを確認します。