31.5. Ansible を使用して IdM に複数の DNS レコードを存在させる手順
Ansible Playbook を使用して、複数の値が特定の IdM DNS レコードに関連付けられるようにするには、以下の手順に従います。以下の手順で使用する例では、IdM 管理者は idm.example.com DNS ゾーンに host1 の A レコードを複数追加します。
前提条件
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。 - IdM 管理者パスワードを把握している。
- idm.example.com ゾーンが存在しており、IdM DNS が管理する。IdM DNS にプライマリー DNS ゾーンを追加する方法は、Ansible Playbook を使用した IdM DNS ゾーンの管理 を参照してください。
手順
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnsrecord
ディレクトリーに移動します。$ cd /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnsrecord
インベントリーファイルを開き、設定する IdM サーバーが
[ipaserver]
セクションに記載されていることを確認します。たとえば、Ansible に対して server.idm.example.com を設定するように指示するには、次のコマンドを実行します。[ipaserver] server.idm.example.com
Ansible Playbook ファイル (ensure-presence-multiple-records.yml) のコピーを作成します。以下に例を示します。
$ cp ensure-presence-multiple-records.yml ensure-presence-multiple-records-copy.yml
- ensure-presence-multiple-records-copy.yml ファイルを開いて編集します。
ipadnsrecord
タスクセクションで以下の変数を設定して、ファイルを調整します。-
ipaadmin_password
変数は IdM 管理者パスワードに設定します。 -
records
セクションで、name
変数を host1 に設定します。 -
record
セクションで、zone_name
変数を idm.example.com に設定します。 -
record
セクションで、a_rec
変数を 192.168.122.112 に、192.168.122.122 に 設定し ます。 records
セクションの 2 番目のレコードを定義します。-
name
変数は host1 に設定します。 -
zone_name
変数は idm.example.com に設定します。 -
aaaa_rec
変数は ::1 に設定します。
以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
-
--- - name: Test multiple DNS Records are present. hosts: ipaserver become: true gather_facts: false tasks: # Ensure that multiple dns records are present - ipadnsrecord: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" records: - name: host1 zone_name: idm.example.com a_rec: 192.168.122.112 a_rec: 192.168.122.122 - name: host1 zone_name: idm.example.com aaaa_rec: ::1
-
- ファイルを保存します。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory.file ensure-presence-multiple-records-copy.yml
関連情報
- IdM の DNS レコード
-
/usr/share/doc/ansible-freeipa/
ディレクトリーのREADME-dnsrecord.md
ファイル -
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnsrecord
ディレクトリーのサンプル Ansible Playbook