28.5. IP アドレスが指定されている場合に Ansible Playbook を使用して逆引き DNS ルックアップのゾーンを存在させる手順
以下の手順に従って、Ansible Playbook を使用して、逆引き DNS ゾーンが存在することを確認します。以下の手順で使用する例では、IdM 管理者は、IdM ホストの IP アドレスおよび接頭辞長を使用して、逆引き DNS ルックアップゾーンを追加します。
name_from_ip
変数を使用して DNS サーバーの IP アドレスの接頭辞の長さを指定すると、ゾーン名を制御できます。接頭辞の長さを指定しない場合には、システムが DNS サーバーにゾーンに関するクエリーを出し、192.168.1.2 の name_from_ip
の値をもとに、このクエリーで、以下の DNS ゾーンのいずれかを返します。
- 1.168.192.in-addr.arpa.
- 168.192.in-addr.arpa.
- 192.in-addr.arpa.
クエリーが返すゾーンは想定しているゾーンとは異なる可能性があるため、ゾーンが誤って削除されないように state
オプションが present に設定されている場合のみ、name_from_ip
を使用できます。
前提条件
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。 - IdM 管理者パスワードを把握している。
手順
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnszone
ディレクトリーに移動します。$ cd /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnszone
インベントリーファイルを開き、設定する IdM サーバーが
[ipaserver]
セクションに記載されていることを確認します。たとえば、Ansible に対して server.idm.example.com を設定するように指示するには、次のコマンドを実行します。[ipaserver] server.idm.example.com
Ansible Playbook ファイルのコピー (dnszone-reverse-from-ip.yml) を作成します。以下に例を示します。
$ cp dnszone-reverse-from-ip.yml dnszone-reverse-from-ip-copy.yml
- dnszone-reverse-from-ip-copy.yml ファイルを開いて編集します。
ipadnszone
タスクセクションに以下の変数を設定してファイルを調整します。-
ipaadmin_password
変数は IdM 管理者パスワードに設定します。 name_from_ip
変数は IdM ネームサーバーの IP に設定し、接頭辞の長さを指定します。以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
--- - name: Ensure dnszone present hosts: ipaserver become: true tasks: - name: Ensure zone for reverse DNS lookup is present. ipadnszone: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" name_from_ip: 192.168.1.2/24 state: present register: result - name: Display inferred zone name. debug: msg: "Zone name: {{ result.dnszone.name }}"
この Playbook は、IP アドレス 192.168.1.2 と接頭辞長 24 をもとに、逆引き DNS ルックアップのゾーンを作成します。次に、Playbook は生成されたゾーン名を表示します。
-
- ファイルを保存します。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory.file dnszone-reverse-from-ip-copy.yml
関連情報
- サポート対象の DNS ゾーンタイプ
-
/usr/share/doc/ansible-freeipa/
ディレクトリーのREADME-dnszone.md
ファイル -
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnszone
ディレクトリーのサンプル Ansible Playbook