14.4. Ansible を使用して属性を IdM RBAC パーミッションをメンバーにする手順
Identity Management (IdM) のシステム管理者は、IdM のロールベースアクセス制御 (RBAC) をカスタマイズできます。
以下の手順では、Ansible Playbook を使用して、属性が IdM の RBAC パーミッションのメンバーであることを確認する方法を説明します。この手順を行うと、パーミッションのあるユーザーは、属性のあるエントリーを作成できます。
この例では、MyPermission パーミッションを含む特権を持つユーザーにより作成されたホストエントリーに、gecos
および description
の値を設定する方法を説明します。
IdM LDAP スキーマでは、パーミッションの作成または変更時に指定できる属性のタイプは制約されません。ただし、object_type
が host
の場合に attrs: car_licence
を指定すると、後でパーミッションを実行して、車のライセンス値をホストに追加使用とすると ipa: ERROR: attribute "car-license" not allowed
というエラーメッセージが表示されます。
前提条件
- IdM 管理者パスワードを把握している。
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。 - MyPermission パーミッションが存在する。
手順
~/ MyPlaybooks/ ディレクトリーに移動します。
$ cd ~/MyPlaybooks/
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/permission/
ディレクトリーにあるpermission-member-present.yml
ファイルのコピーを作成します。$ cp /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/permission/permission-member-present.yml permission-member-present-copy.yml
-
Ansible Playbook ファイル (
permission-member-present-copy.yml
) を開きます。 ipapermission
タスクセクションに以下の変数を設定して、ファイルを調整します。-
使用しているユースケースに合わせて、タスクの
名前
を調節します。 -
ipaadmin_password
変数は IdM 管理者のパスワードに設定します。 -
name
変数はパーミッションの名前に設定します。 -
attrs
リストをdescription
およびgecos
変数に設定します。 -
action
変数がmember
に設定されていることを確認します。
以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
--- - name: Permission member present example hosts: ipaserver vars_files: - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml tasks: - name: Ensure that the "gecos" and "description" attributes are present in "MyPermission" ipapermission: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" name: MyPermission attrs: - description - gecos action: member
-
使用しているユースケースに合わせて、タスクの
- ファイルを保存します。
Ansible Playbook を実行します。Playbook ファイル、secret.yml ファイルを保護するパスワードを格納するファイル、およびインベントリーファイルを指定します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory permission-member-present-copy.yml