9.2. Ansible を使用した、IdM ユーザーグループの automember ルールに指定した条件が存在することの確認
関連情報
以下の手順では、Ansible Playbook を使用して、Identity Management (IdM) グループの automember
ルールに、指定した条件が存在することを確認する方法について説明しますこの例では、testing_group グループに対して、automember
ルールに UID 関連の条件が存在することが保証されます。.* 条件を指定することで、今後使用する IdM ユーザーがすべて自動的に testing_group のメンバーになるようにします。
前提条件
-
IdM
admin
のパスワードを把握している。 - testing_group ユーザーグループおよび automember ユーザーグループルールが IdM に存在します。
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。
手順
~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに移動します。
$ cd ~/MyPlaybooks/
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/automember/
ディレクトリーにあるautomember-hostgroup-rule-present.yml
Ansible Playbook ファイルをコピーして、名前を付けます (automember-usergroup-rule-present.yml など)。$ cp /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/automember/automember-hostgroup-rule-present.yml automember-usergroup-rule-present.yml
-
automember-usergroup-rule-present.yml
を開いて編集します。 次のパラメーターを変更して、ファイルを調整します。
- ユースケースに対応するように Playbook の名前を変更します (例: Automember user group rule member present)。
- ユースケースに合わせて、タスクの名前を変更します (例: Ensure an automember condition for a user group is present)。
ipaautomember
タスクセクションで、以下の変数を設定します。-
ipaadmin_password
変数は IdMadmin
のパスワードに設定します。 -
name
変数を testing_group に設定します。 -
automember_type
変数をgroup
に設定します。 -
state
変数はpresent
に設定されていることを確認します。 -
action
変数がmember
に設定されていることを確認します。 -
inclusive
key
変数をUID
に設定します。 -
inclusive
expression
変数を .* に設定します。
-
以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
--- - name: Automember user group rule member present hosts: ipaserver vars_files: - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml tasks: - name: Ensure an automember condition for a user group is present ipaautomember: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" name: testing_group automember_type: group state: present action: member inclusive: - key: UID expression: .*
- ファイルを保存します。
Ansible Playbook を実行します。Playbook ファイル、secret.yml ファイルを保護するパスワードを格納するファイル、およびインベントリーファイルを指定します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory automember-usergroup-rule-present.yml
検証
IdM 管理者としてログインします。
$ kinit admin
ユーザーを追加します。以下に例を示します。
$ ipa user-add user101 --first user --last 101 ----------------------- Added user "user101" ----------------------- User login: user101 First name: user Last name: 101 ... Member of groups: ipausers, testing_group ...