第24章 Ansible を使用した IdM ユーザー Vault の管理: シークレットの保存および取得


この章では、Ansible vault モジュールを使用して Identity Management でユーザー Vault を管理する方法を説明します。具体的には、ユーザーが Ansible Playbook を使用して以下の 3 つのアクションを実行する方法を説明しています。

異なる IdM クライアント 2 台から保存と取得が可能です。

前提条件

24.1. Ansible を使用して IdM に標準ユーザー Vault を存在させる手順

以下の手順に従って、Ansible Playbook を使用して 1 つ以上のプライベート Vault を持つ Vault コンテナーを作成し、機密情報を安全に保存します。以下の手順で使用する例では、idm_user ユーザーmy_vault という名前の標準タイプの Vault を作成します。標準タイプの Vault では、ファイルへのアクセス時に idm_user を認証する必要がありません。idm_user は、ユーザーがログインしている IdM クライアントからファイルを取得できます。

前提条件

  • 次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。

    • Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
    • ansible-freeipa パッケージがインストールされている。
    • ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
  • ターゲットノード (ansible-freeipa モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。
  • idm_user のパスワードを知っている。

手順

  1. MyPlaybooks ディレクトリーに移動します。

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    $ cd ~/MyPlaybooks/
  2. Ansible Playbook ファイル( /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/vault/ensure-standard-vault-is-present.yml )のコピーを作成します。以下に例を示します。

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    $ cp /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/vault/ensure-standard-vault-is-present.yml ensure-standard-vault-is-present-copy.yml
  3. ensure-standard-vault-is-present-copy.yml ファイルを開いて編集します。
  4. ipavault タスクセクションに以下の変数を設定して、ファイルを調整します。

    • ipaadmin_principal 変数は idm_user に設定します。
    • ipaadmin_password 変数は idm_user のパスワードに設定します。
    • user 変数は idm_user に設定します。
    • name 変数は my_vault に設定します。
    • vault_type 変数は standard に設定します。

      今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイル:

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    ---
    - name: Tests
      hosts: ipaserver
      gather_facts: false
    
      tasks:
      - ipavault:
          ipaadmin_principal: idm_user
          ipaadmin_password: idm_user_password
          user: idm_user
          name: my_vault
          vault_type: standard
  5. ファイルを保存します。
  6. Playbook を実行します。

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    $ ansible-playbook -v -i inventory.file ensure-standard-vault-is-present-copy.yml
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