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2.4. Fuse Online の設定に使用するカスタムリソース属性の説明

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インストール前のみに指定できるカスタムリソース属性の他に、インストール前または後に変更できるカスタムリソース属性が複数あります。

表 1 には、設定可能なカスタムリソース設定の簡単な説明が記載されています。また、インストールの前または後、あるいは両方で変更可能であるかどうかを示しています。適切に Fuse Online を設定するには、以下の表の情報を活用して、インストール前にカスタムリソースをどのように変更する必要があるのか、またはインストール後にカスタムリソースをどのように変更するのかを見極める必要があります。その後、該当する手順にしたがいます。

OCP 4.x の場合:

OCP 3.11 の場合:

表2.1 設定可能なカスタムリソース設定
機能/設定設定可能なタイミング仕様

強化されたアクティビティー追跡

強化されたアクティビティー追跡の追加情報はこの表の後に記載されています。

インストール前のみ設定

addons:
  jaeger:
    enabled: true
    clientOnly: false
    operatorOnly: false

強化されたアクティビティー追跡はデフォルトで有効になっています。Jaeger 設定をカスタマイズする場合は、clientOnly または operatorOnlytrue に設定します。

外部データベース

外部データベースの使用に関する追加情報はこの表の後に記載されています。

インストール前のみ設定

spec:
  components:
    database:
      externalDbURL: postgresql://custom-postgres:5432
      user: db-user-name
      name: db-name


custom-postgres:5432 を PostgreSQL データベースのホスト名およびポートに置き換えます。
db-user-name をそのデータベースにアクセス可能なユーザーアカウントの名前に置き換えます。
db-name をデータベースの名前に置き換えます。

コネクションおよびインテグレーションの 内部ストレージ容量

外部データベースも指定する場合は無視されます。

内部ストレージの増加に関する追加情報はこの表の後に記載されています。

インストール前のみ設定

spec:
  components:
    database:
      resources:
        volumeCapacity: 1Gi
        volumeName: my-volume


1Gi を必要なストレージ容量に置き換えます。デフォルトは 1Gi です。

my-volume を内部ストレージに使用するボリュームの名前に置き換えます。このパラメーターは任意です。

Fuse Online コンソールにアクセスするための OpenShift ルート

インストール前のみ設定

spec:
  routeHostname: project.route.com


project.route.com を Fuse Online コンソールにアクセスできる OpenShift ルートに置き換えます。
例: north-project.6a63.fuse-online.openshiftapps.com

Memory および CPU

1 つ以上のコンポーネントが使用できるデフォルトのメモリー容量を増やします。

各コンポーネントによって独自のメモリー要件が定義されるため、各 Pod には割り当てられるメモリー容量の制限があります。制限および要求設定の詳細は、OpenShift ドキュメントの Configuring cluster memory to meet container memory and risk requirements セクションを参照してください。

server コンポーネントの CPU リソースを指定することもできます。

database コンポーネントはコネクションおよびインテグレーションの定義を格納する内部データベースです。

meta コンポーネントはサーバーがロードするコネクターなどのビジネスロジックを提供します。

prometheus コンポーネントは、Fuse Online インフラストラクチャーコンポーネントおよび Fuse Online インテグレーションを監視します。

インストール前のみ設定

components:
  server:
    resources:
      limit:
        memory: "1024Mi"
        cpu: "800m"
      request:
        memory: "512Mi"
        cpu: "500m"
  meta:
    resources:
      limit:
        memory: "750Mi"
      request:
        memory: "300Mi"
  database:
    resources:
      limit:
        memory: "300Mi"
      request:
        memory: "300Mi"
  prometheus:
    resources:
      limit:
        memory: "750Mi"
      request:
        memory: "750Mi"

3scale の検出

Red Hat 3scale による検出を可能にするため、Fuse Online API プロバイダーインテグレーションの API を公開します。

詳細: 3scale で API の検出を有効化する Fuse Online の設定

インストール前または後に設定

components:
    server:
      features:
        managementUrlFor3scale: https://url-for-3scale


3scale ユーザーインターフェイスの URL を指定します。

バックアップ

追加の設定ステップは Fuse Online 環境のバックアップ を参照。

インストール前または後に設定

spec:
  backup:
    schedule: interval


interval を希望するバックアップの間隔に置き換えます。間隔 および 事前定義のスケジュール には cron ユーティリティーの形式を使用します。間隔の前に @ 記号を指定しないでください。

ノードのアフィニティー許容 (Toleration)

Fuse Online インフラストラクチャーコンポーネントおよびインテグレーション Pod のクラスター内のノードへの配置を決定します。

ノードのアフィニティーを使用すると、配置先のノードのグループに対して Fuse Online Pod のアフィニティーを指定できます。

許容 (Toleration) を使用すると、Fuse Online Pod が実行されるノードを制御し、他のワークロードがそれらのノードを使用しないようにすることができます。

Fuse Online Pod の設定 も参照してください。

インストール前または後に設定

注記: Fuse Online インフラストラクチャーコンポーネントのデプロイメントには infraScheduling を使用します。Fuse Online インテグレーションのデプロイメントでは、infraSchedulingintegrationScheduling に置き換えます。

spec:
  infraScheduling:
    tolerations:
      key: value
      operator: value
      effect: value


spec:
  infraScheduling:
    affinity:
      nodeAffinity:
        preferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution:
          weight:
          preference:
            matchExpressions:
              key: value
              operator: value
              values:
                value1,
                value2

インテグレーションの制限

稼働中のインテグレーションの最大数を指定します。デフォルトは 0 で、稼働中のインテグレーションの数を制限しません。

インストール前または後に設定

components:
    server:
      features:
        integrationLimit: 0

データベースコネクションプール

サーバーコネクションプール設定を調整して、データベースへのコネクションを管理できます。

データベースプール設定の追加情報は、この表の後に記載されています。

インストール前または後に設定

components:
  server:
    connectionPool:
      connectionTimeout: 30000
      idleTimeout: 600000
      leakDetectionThreshold: 0
      maxLifetime: 1800000
      maximumPoolSize: 10
      minimumIdle: 10

Java オプション

syndesis-server コンポーネントおよび syndesis-meta コンポーネントの Java オプションを指定できます。

Java オプションに応じて、コンポーネントに異なる値を指定できます。たとえば、JVM 関連のパラメーターは syndesis-meta よりも多くのコンピューターリソースを必要とするため、syndesis-server のみに設定できます。

インストール前または後に設定

components:+   server:
    javaOptions:
      -option_name=my_value   meta:
    javaOptions:
      -option_name=my_value

-option_name を Java オプション名に置き換えます。Java オプションの接頭辞 (-D-X、または -XX) を指定することができます。

my_value を、オプションの値に置き換えます。

HTTP プロキシーを設定する場合 (例): components:+   server:
    javaOptions:
      -Dhttp.proxyHost=10.0.0.100 -Dhttp.proxyPort=8800   meta:
    javaOptions:
      -Dhttp.proxyHost=10.0.0.100 -Dhttp.proxyPort=8800`

Maven 引数

Fuse Online インテグレーションをビルドするときに使用する追加の Maven オプションを指定します。

インストール前または後に設定

components:
    server:
      features:
        maven:
          additionalArguments:
            "typeA=stringA typeB=stringB"


For example:
          additionalArguments:
            "-Dhttp.proxy=my_proxy -DpropA=valueA"

Maven Mirror

インテグレーションをビルドするときに Fuse Online が Maven アーティファクトにアクセスするために使用する単一リポジトリーを指定できます。Fuse Online がデフォルトでアクセスする Maven リポジトリーを無視します。このオプションは通常、制限された環境に FuseOnline をインストールするときに使用されます。

インストール前または後に設定

components:
    server:
      features:
        maven:
          mirror: https://customRepo

Replace `https://customRepo
をレポジトリーの URL に置き換えます。

Maven リポジトリー

Fuse Online がデフォルトでアクセスする Maven リポジトリーの他に、Fuse Online 環境がアクセスする必要のある外部 Maven リポジトリーを指定します。

インストール前または後に設定

components:
    server:
      features:
        mavenRepositories:
          customRepo1: https://customRepo1
          customRepo2: https://customRepo2


Replace customRepo をリポジトリーの名前に置き換えます。
各リポジトリーに URL を指定します。

監視

Prometheus を使用した OCP での Fuse Online インテグレーションの監視 も参照してください。

インストール前または後に設定

addons:
  ops:
    enabled: true

パブリック REST API

追加の設定ステップは 外部ツールによって使用される Fuse Online パブリック REST API の公開 を参照。

インストール前または後に設定

addons:
  publicApi:
    enabled: true
    routeHostname: public-syndesis.192.168.64.63.nip.io


routeHostname を Fuse Online REST API エンドポイントを呼び出すためのパブリックアドレスに設定します。クラスターのセットアップにより、指定する必要のあるパブリックアドレスが決定されます。この例では、ルートのホスト名は minishift クラスターに対して有効です。

ToDo アドオン
テスト用のサンプルインテグレーションアプリケーション、AMQ ブローカー、およびサンプル PostgreSQL データベースとサンプルデータベースコネクターを提供します。

インストール前または後に設定

spec:
  addons:
    todo:
      enabled: false

制限された環境で Fuse Online をインストールするには、インストールの前に todo アドオンが false (デフォルト) に設定されていることを確認する必要があります。Fuse Online のインストール後に、任意で https://github.com/syndesisio/todo-example から ToDo アプリケーションをダウンロードできます。Readme ファイルの手順に従い、リポジトリー URL をプライベートネットワークで利用可能な場所に変更します。

Adding sample data to a Fuse Online environment running on OCP も参照してください。

監査

コネクター、接続、インテグレーションに加えられた基本的な変更を表示します。

Auditing Fuse Online components も参照してください。

注記: これは テクノロジープレビューの機能です。

インストール前または後に設定

components:
  server:
    features:
      auditing: true

アドオン機能と設定

  • 強化されたアクティビティー追跡

    Fuse Online のインストール時に、Jaeger を使用したアクティビティー追跡はデフォルトで有効になっています。(OperatorHub またはコマンドラインスクリプトを使用して) Fuse Online をインストールする場合、OperatorHub の存在を検出し、OperatorHub のサブスクリプション機能を使用して Jaeger をインストールします。OperatorHub が利用できないという制限された状況では、Fuse Online は独自のインストール機能を使用して Jaeger をインストールします。任意で、Jaeger 監視用の Fuse Online の設定 のセクションで説明されているように、Fuse Online をインストールする前に Jaeger 設定をカスタマイズできます。

  • コネクションおよびインテグレーションを永続化するための外部データベース

    Fuse Online のデフォルトインストールは、コネクションおよびインテグレーション定義を永続化するために Fuse Online によって使用される内部 PostgreSQL データベースを提供します。代わりに、OpenShift がデフォルトで提供する PostgreSQL テンプレートの 1 つなど、外部 PostgreSQL データベースを使用することを選択できます。

  • 内部ストレージ容量

    ほとんどの Fuse Online 環境では、デフォルトの 1Gi で十分対応できます。Red Hat テクニカルサポートが推奨する場合のみ、新しい Fuse Online インストールのこの設定を増強することが想定されます。これは、稼働している別の Fuse Online 環境で Fuse Online のサーバーエラーが発生し、Red Hat テクニカルサポートが、デフォルトよりも容量が大きいデータベースボリュームで Fuse Online 環境をインストールする必要があると判断した場合です。

    Fuse Online がすでに稼働している OpenShift プロジェクトで Fuse Online の内部ストレージ容量を増やすには、最初に Fuse Online をアンインストールする必要があります。OCP プロジェクトからの Fuse Online のアンインストール を参照してください。

  • データベースコネクションプールの設定

    以下の syndesis-server データベース接続プールプロパティーを設定できます。

    • connectionTimeout - syndesis-server がプールからのコネクションを待機する最大時間 (ミリ秒単位)。許可される最小コネクションタイムアウトは 250 ミリ秒です。デフォルトは 30000 (30 秒) です。
    • idleTimeout - コネクションが削除されるまで、プールでアイドル状態にすることができる最大時間 (ミリ秒単位)。0 の値は、アイドルコネクションがプールから削除されないことを意味します。許可される最小値は 10000 (10 秒) です。デフォルトは 600000 (10 分) です。
    • leakDetectionThreshold - コネクションリークの可能性を示すメッセージがログに記録される前に、コネクションがプール外にある時間 (ミリ秒単位)。0 を値として指定すると、リーク検出が無効になります。リーク検出の有効化で許容される最小値は 2000 (2 秒) です。デフォルトは 0 です。
    • maxLifetime - プール内のコネクションの最大有効期間 (ミリ秒単位)。許可される最小値は 30000 (30 秒) です。デフォルトは 1800000 (30 分) です。
    • maximumPoolSize - アイドルコネクションと使用中のコネクションの両方を含む、プールが到達できる最大サイズ。デフォルトは 10 です。
    • minimumIdle - プールに保持されるアイドルコネクションの最小数。デフォルト値は maximumPoolSize です。
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