第1章 OCP 4.x での Fuse Online のインストール
Fuse Online は、コアインテグレーション機能をサービスとして提供する、柔軟かつカスタマイズ可能なオープンソースプラットフォームです。
Fuse Online の各インストールは、Fuse Online インスタンス (または環境) と呼ばれます。OpenShift プロジェクトには、必ず 1 つの Fuse Online インスタンスがあります。各 Fuse Online インスタンスには独自の URL があります。単一の OpenShift クラスターに、複数の Fuse Online インスタンスが存在することがあります。
Operator Hub からオペレーターをインストールするための適切なパーミッションを持っている場合は、OpenShift 開発者ユーザーとして Fuse Online をインストールできます。デフォルトの Fuse Online インスタンスまたはカスタマイズされた Fuse Online インスタンスをインストールできます。カスタマイズされた Fuse Online インスタンスの場合、デフォルトのカスタムリソースを編集する必要があります。
Fuse Online インストールプロセスでは、コンテナーイメージの Red Hat エコシステムカタログである registry.redhat.io にアクセスする必要があります。
Fuse Online のインストールに関する詳細は、以下を参照してください。
1.1. OCP 4.x に Fuse Online をインストールするのに必要な手順の概要
OCP 4.x に Fuse Online をインストールするための主なステップは次のとおりです。
- Red Hat コンテナーイメージへの認証を設定する OpenShift シークレットを生成します。
- OperatorHub からクラスターのプロジェクト (namespace) に Fuse Online Operator をインストールします。
- 任意で、コネクションおよびインテグレーションの定義を永続化するために外部データベースを含める場合は、OpenShift シークレットを作成します。
Fuse Online インスタンスを OpenShift 4.x プロジェクトに追加します。
任意で、カスタムリソースを編集して、1 つ以上のアドオン機能を有効にしたり、1 つ以上のカスタム設定を実装したりします。
- 必要に応じて、他の開発者ユーザーに Fuse Online Web コンソールにアクセスできるようにパーミッションを付与します。
1.1.1. 制限された環境での Fuse Online のインストールに関する考慮事項 (OCP 4.6 以降)
制限された環境に FuseOnline をインストールする前に、次のタスクを完了する必要があります。
前提条件
- 制限された環境での OpenShift クラスターで、クラスター管理者アクセス権がある。
手順
- プライベートネットワークで利用可能な場所に、すべての Fuse Online イメージをミラーリングします。制限された環境での OpenShift Operator のイメージのインストールに関する詳細は、OpenShift ドキュメントの ネットワークが制限された環境での Operator Lifecycle Manager の使用 セクションを参照してください。
- Fuse リポジトリーの内容を使用してカスタム Maven リポジトリーを設定します。詳細については、Red Hat ソリューションの How to create an offline Maven repository for Fuse 7 を参照してください。
Fuse Online をインストールする前に、Fuse Online カスタムリソースを編集します。
maven:mirror
設定を使用して、統合をビルドする際に、Maven アーティファクトにアクセスするために指定された単一の Maven リポジトリーのみを参照するように Fuse Online に指示します。次の例では、
https://customRepo
をオフラインリポジトリーの URL に置き換えます。components: server: features: maven: mirror: https://customRepo
HTTPS_PROXY
、HTTP_PROXY
、およびNO_PROXY
環境変数をsyndesis-oauthproxy
に設定します。これらの環境値は、Fuse Online のインストール時またはその後に設定できます。Fuse Online をインストールした後、
syndesis/app
で環境値を設定するには、以下を行います。次のコマンドを使用して、プロキシー/クラスターから値を取得します。
myhttpProxy=$(oc get proxy/cluster -ojsonpath='{.status.httpProxy}') myhttpsProxy=$(oc get proxy/cluster -ojsonpath='{.status.httpsProxy}') mynoProxy=$(oc get proxy/cluster -ojsonpath='{.status.noProxy}')
次の oc patch コマンドを使用して値を設定します。
oc patch syndesis/app --type=merge -p "{\"spec\": {\"components\": {\"oauth\": {\"environment\": {\"HTTPS_PROXY\": \""${myhttpsProxy}"\", \"HTTP_PROXY\": \"${myhttpProxy}\", \"NO_PROXY\": \"${mynoProxy}\"}}}}}"
このコマンドは、次の確認を返します。
syndesis.syndesis.io/app patched
syndesis-oauthproxy
デプロイメントを変更したため、OpenShift はsyndesis-oauthproxy-1-deploy
Pod を再作成します。
-
デフォルトでは、
todo
サンプルアプリケーションは無効になっています (Fuse Online カスタムリソースでは、addon:todo:enabled
値はfalse
に設定されています)。制限された環境に Fuse Online をインストールした後に、任意で https://github.com/syndesisio/todo-example からtodo
サンプルアプリケーションをダウンロードできます。Readme ファイルの手順に従い、リポジトリー URL をプライベートネットワークで利用可能な場所に変更します。