第2章 OCP 上の Fuse Online の管理
Fuse Online をオンサイトで OpenShift Container Platform (OCP) にインストールした後、Fuse Online を設定して Red Hat 3scale で API プロバイダーインテグレーションの API を検出できるようにしたり、Fuse Online の内部ストレージ容量を増やすことができます。サンプルデータを Fuse Online 環境に追加することもできます。
必要に応じて、Fuse Online のアップグレード、Fuse Online のアンインストール、または Fuse Online が含まれる OCP プロジェクトの削除を行うことができます。
詳細は以下のトピックを参照してください。
2.1. 3scale で API の検出を有効化する Fuse Online の設定
API プロバイダーインテグレーションを作成する場合、Red Hat 3scale でそのインテグレーションの API の検出を有効することがあります。デフォルトの動作では、API は 3scale での自動検出の対象になりません。
OCP にインストールされている Fuse Online 環境では、Fuse Online の syndesis
カスタムリソースを更新して、3scale で API の検出を有効にできます。更新によって、3scale サービス検出を有効にする 3scale ユーザーインターフェイスの URL が提供される必要があります。検出を有効にすると、リソースの更新時に接続する OpenShift プロジェクトのみに適用されます。
3scale サービス検出を有効にすると、以下のようになります。
デフォルトの動作として、3scale は API プロバイダーインテグレーションをパブリッシュします。3scale が API プロバイダーインテグレーションをパブリッシュする場合は、以下のとおりです。
- Fuse Online は、稼働している API プロバイダーインテグレーションの外部 URL を提供しません。
- API には 3scale からのみアクセスできます。エンドポイントを公開するために 3scale の設定が必要です。詳細は、Red Hat 3scale API ManagementAdmin Portal Guide の Service Discovery を参照してください。
- API プロバイダーインテグレーションの作成者は、そのインテグレーションの 3scale 検出を無効にすることができます。つまり、各 API プロバイダーインテグレーション作成者は、そのインテグレーションの API を検出可能にするかどうかを選択できます。
前提条件
- オンサイトで OCP に Fuse Online がインストールされている必要があります。
-
oc
クライアントツールがインストール済みであり、Fuse Online がインストールされている OCP クラスターに接続されている必要があります。 - API の検出を有効にするプロジェクトで Fuse Online をインストールするパーミッションが必要です。
手順
Fuse Online をインストールする権限を持つアカウントで OpenShift にログインします。以下に例を示します。
$ oc login -u developer -p developer
Fuse Online が稼働している OpenShift プロジェクトに切り替えます。このプロジェクトのみで検出を有効にします。以下に例を示します。
$ oc project my-fuse-online-project
syndesis
カスタムリソースでoc patch
コマンドを実行し、3scale ユーザーインターフェイスの URL を提供します。以下のサンプルコマンドの 3scale-url-here を 3scale ユーザーインターフェイスの実際の URL に置き換えます。oc patch syndesis app --type='merge' -p '{"spec":{"components":{"server":{"features":{"managementUrlFor3scale":"3scale-url-here"}}}}}'
任意手順:切り替え先のプロジェクトで検出が有効になっていることを確認するには、以下のコマンドを実行します。
oc describe dc/syndesis-server
検出が有効な場合、このコマンドからの出力は、
OPENSHIFT_MANAGEMENT_URL_FOR3SCALE
環境変数がoc patch
コマンドで指定した URL に設定されていることを示しています。
結果
oc patch
コマンドによって、syndesis
カスタムリソースが更新されます。更新では、OPENSHIFT_MANAGEMENT_URL_FOR3SCALE
環境変数を 3scale ユーザーインターフェイスの指定された URL に設定します。syndesis
カスタムリソースに対するこの変更により、Fuse Online のインストールを担う syndesis-operator
が syndesis-server
を再デプロイするようトリガーされます。切り替え先の OpenShift プロジェクトでは、新しいデフォルト動作として API が 3scale で検出の対象となります。
syndesis-server DeploymentConfig
オブジェクトを編集して OPENSHIFT_MANAGEMENT_URL_FOR3SCALE
環境変数を設定しないでください。syndesis-operator
により変更が元に戻るため、これは動作しません。syndesis-operator
は、常に syndesis
カスタムリソースのみに従って Fuse Online がデプロイされるようにします。