A.12. エクスプレスカード
テストの対象
expresscard test は、ExpressCard インターフェイスをもつ、USB および PCI Express (PCIe) の両方のタイプのデバイスを探し、システムが両方で通信できることを確認します。ExpressCard スロットの検出は、システム内の他のデバイスの検出ほど簡単ではありません。ExpressCard は、専用のブリッジデバイスを必要としないように設計されています。これは単に、PCIe と USB を組み合わせた新しいフォームファクターのインターフェイスです。このため、udev の出力で確認できる特定の "ExpressCard slot" のエントリーはありません。バッテリー、USB、PCIe インターフェイスを搭載したシステムでテストを行うことにしました。これは、ExpressCard を搭載したノート PC 以外、このようなハードウェアの組み合わせを持つ機器を確認していないからです。
テストの内容
このテストではまず、lsusb
および lspci
コマンドを使用して、USB および PCIe バス上のすべてのデバイスのスナップショットを取得します。そして、システムに存在する ExpressCard スロットの数を尋ねてきます。試験者は、スロットの一つにカードを挿入するよう求められます。このシステムは、USB および PCIe バスをスキャンし、その結果を元の lsusb および lspci の出力と比較して、新しいデバイスを検出します。USB デバイスが検出された場合は、カードを取り外して、同じスロットに PCIe インターフェイスのカードを挿入するように求められます。PCIe ベースのカードが検出された場合は、カードを取り外して、同じスロットに USB ベースのカードを挿入するように求められます。カードが両方のインターフェイスで挿入されている場合 (ドッキングステーションカードなど)、そのスロットの両方のテスト要件を一度に満たします。この手順がシステム内のすべてのスロットに繰り返されます。
テストの準備
USB と PCIe バスを搭載した ExpressCard カードが必要です。これは、2 枚の独立したカードでも、1 枚のカードに両方のインターフェイスを搭載したものでも構いません。テストを実行する前に、すべての ExpressCard カードを取り外してください。
テストの実行
expresscard のテストはインタラクティブです。次のコマンドを実行し、表示されるリストから適切な Expresscard
テスト名を選択します。
rhcert-run
すべての ExpressCard を取り外すように促され、PCI Express hotplug モジュール (pciehp) がロードされていない場合は、ロードの許可を求められます。システム稼働中に PCIe ベースの ExpressCard カードを追加または削除するには、PCIe ホットプラグ機能が必要です。次に、システムに搭載されている ExpressCard スロットの数が尋ねられ、続いて、両方のタイプのインターフェイス (USB と PCIe) を持つカードを任意の順番で抜き差しを促すプロンプトが表示されます。