A.27. kdump


テストの対象

kdump テストは、kdump サービスを使用して、システムがクラッシュ後に vmcore ファイルをキャプチャできること、およびキャプチャされたファイルが有効であることを確認します。

テストの内容

テストには以下のサブテストが含まれます。

  • kdump with local : kdump サービスを使用して、このサブテストは次のタスクを実行します。

    • テスト中のホスト (HUT) をクラッシュさせます。
    • vmcore ファイルをローカルの /var/crash ディレクトリーに書き込みます。
    • vmcore ファイルを検証します。
  • kdump with NFS: kdump サービスを使用して、このサブテストは次のタスクを実行します。

    • /var/rhcert/export ファイルシステムを HUT の /var/crash ディレクトリーにマウントします。このファイルシステムは、テストサーバーから NFS 経由で共有されます。
    • HUT をクラッシュさせます。
    • vmcore ファイルを /var/crash ディレクトリーに書き込みます。
    • vmcore ファイルを検証します。

テストの準備

  • テストを実行する前に、HUT がテストサーバーに接続されていることを確認します。
  • rhcertd プロセスがテストサーバーで実行されていることを確認します。認定テストスイートは、NFS ファイルシステムを自動的に準備します。スイートが環境をセットアップできない場合、テストは失敗します。

テストの実行

  1. HUT にログインします。
  2. kdump テストを実行します。

    • rhcert-run コマンドを使用するには、次の手順を実行します。

      1. rhcert-run コマンドを実行します。

        # rhcert-run
      2. kdump テストを選択します。

        テストは、両方のサブテストを順番に実行します。

    • rhcert-cli コマンドを使用するには、両方のサブテストを順番に実行するか、サブテストを指定するかを選択します。

      • 両方 のサブテストを順番に実行するには、次のコマンドを使用します。

        # rhcert-cli run --test=kdump -–server=<test server’s IP>
      • kdump with local サブテストのみを実行するには、次のコマンドを使用します。

        # rhcert-cli run --test=kdump --device=local
      • kdump with NFS サブテストのみを実行するには、次のコマンドを使用します。

        # rhcert-cli run --test=kdump --device=nfs -–server=<test server’s IP>

        さらに、NFS を使用した kdump テストの場合は、テストサーバーで次のコマンドを実行します。

        # rhcertd start
  3. クラッシュ後、HUT が再起動するまで待ちます。

    kdump サービスは、vmcore ファイルを /var/crash ディレクトリーに保存する際にいくつかのメッセージを表示します。vmcore ファイルが保存されると、HUT が再起動します。

  4. 再起動後に HUT にログインすると、rhcert スイートは vmcore ファイルが存在するかどうか、およびそれが有効かどうかを確認します。ファイルが存在しないか無効な場合、テストは失敗します。

サブテストを順番に実行している場合、NFS サブテストを使用した kdump は、前の vmcore ファイルの検証が完了した後に開始されます。

ランタイム

kdump テストの実行時間は、HUT の RAM の量、テストサーバーと HUT のディスク速度、テストサーバーへのネットワーク接続速度、HUT の再起動にかかる時間などの要因によって異なります。

8GB の RAM、7200 回転の 6Gb/s SATA ドライブ、テストサーバーへのギガビットイーサネット接続、1.5 分の再起動時間を備えた 2013 年製のワークステーションの場合、local kdump テストは、再起動を含めて約 4 分で完了します。2013 年に発売された同じワークステーションでも、同様の設備を持つネットワークテストサーバーに対して、NFS kdump テストを約 5 分で完了させることができます。supportable テストにより、全体の実行時間が約 1 分長くなります。

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