A.30. network


テストの対象

ネットワークテストは、TCP/IP ネットワーク上でデータを転送するデバイスをチェックします。このテストは、以下の表に記載されているように、デバイスをチェックするために設計された、対応するテストをもとに、有線デバイスと無線デバイスの両方の接続速度と帯域幅を確認できます。

ネットワークテスト内の各種テスト

イーサネットテスト説明

1GigEthernet

1 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

10GigEthernet

10 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

20GigEthernet

20 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

25GigEthernet

25 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

40GigEthernet

40 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

50GigEthernet

50 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

100GigEthernet

100 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

200GigEthernet

200 ギガビットイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

イーサネット

Ethernet テストがローカルテスト計画に記載されている場合は、テストスイートで、そのデバイスの速度が認識されなかったことを示します。特定のデバイスをテストする前に、接続を確認します。

ワイヤレステスト説明

WirelessG

802.11g ワイヤレスイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

WirelessN

802.11n ワイヤレスイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

WirelessAC

802.11ac ワイヤレスイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

WirelessAX (WiFi6 後継)

802.11ax ワイヤレスイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

WiFi6

802.11ac ワイヤレスイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

WiFi6E

802.11ac ワイヤレスイーサネット接続向けに速度検出が追加されたネットワークテスト。

テストの内容

このテストは以下のサブテストを実行して、すべてのネットワークデバイスに関する情報を収集します。

  1. インターフェイス上のバウンステストは nmcli conn up コマンドと nmcli conn down コマンドを使用して実行されます。
  2. ルートパーティションが NFS または iSCSI マウントされていない場合、バウンステストはインターフェイスで実行されます。さらに、トラフィックがテスト対象のインターフェイスを介してルーティングされるようにするために、テストされない他のインターフェイスはすべてシャットダウンされます。
  3. ルートパーティションが NFS または iSCSI マウントされている場合、iSCSI または NFS 接続を担当するインターフェイスでのバウンステストはスキップされ、iSCSI または NFS 接続を処理するインターフェイスを除く他のインターフェイスはすべてシャットダウンされます。
  4. テストファイルは /dev/urandom の場所に作成され、そのサイズは NIC の速度で調整されます。
  5. TCP および UDP テスト - テストは iperf ツールを使用して以下を行います。

    1. テストサーバーと、テスト中のホスト間で TCP レイテンシーをテストします。このテストでは、システムで OS タイムアウトが発生しているかどうかがチェックされ、発生している場合は失敗します。
    2. テストサーバーと、テスト中のホスト間の帯域幅をテストします。有線デバイスの場合、速度を理論上の最大値に近づけることを推奨します。
    3. テストサーバーと、テスト中のホスト間で UDP レイテンシーをテストします。このテストでは、システムで OS タイムアウトが発生しているかどうかがチェックされ、発生している場合は失敗します。
  6. ファイル転送テスト - テストでは、SCP を使用してファイルをテスト対象のホストからリモートシステムまたはテストサーバーに転送し、その後、そのファイルをテスト対象のホストに戻して、転送が適切に機能するかどうかを確認します。
  7. ICMP (ping) テスト: スクリプトは、デフォルトのパケットサイズで ping フラッドを発生させ、システムに障害がないことを確認します (システムの再起動、リセットなど、ping フラッドに耐えられないことを示すものは何もありません)。5000 パケットが送信され、100% の成功率が期待されます。テストは、許容可能な成功率を得るまで 5 回再試行されます。
  8. 最後に、テストは、テストが実行されたときの元の状態 (アクティブまたは非アクティブ) にすべてのインターフェイスを戻ります。

有線デバイスのテストの準備

各テストの実行に必要な数だけネットワークデバイスをテストできます。

作業を開始する前に:

  • 各デバイスをネイティブ (最大) 速度で接続していることを確認してください。そうでない場合にはテストは失敗します。
  • テストサーバーが稼働していることを確認します。
  • 各ネットワークデバイスに、静的または DHCP 経由で動的に IP アドレスが割り当てられていることを確認します。
  • iperf ツールが TCP および UDP サブテストを実行するために、複数のファイアウォールポートが開いていることを確認します。
注記

デフォルトでは、ポート 52001-52101 が開放されています。デフォルトのポートを変更する場合は、/etc/rhcert.xml 設定ファイルの iperf-porttotal-iperf-ports の値を更新します。

以下に例を示します。

<server listener-port="8009" iperf-port="52001" total-iperf-ports="100">

ファイアウォールポートが開いていない場合、テストの実行中にファイアウォールポートを開くように求めるプロンプトが表示されます。

分割可能なネットワーク

このテストでは、フルスピードでのデータ転送とパーティショニング機能をチェックして、ネットワークデバイスのいずれかがパーティショニングをサポートしているかどうかを確認します。

NIC のパフォーマンスに基づいてテストを実行します。

  • パーティション分割中に NIC がフルスピードで実行される場合は、NIC がネイティブ速度で実行されるパーティションを設定し、その設定でネットワークテストを実行します。
  • パーティショニング中に NIC がフルスピードで実行されない場合: 1) テストを 2 回実行します。1 回目は、パーティションなしで実行してフルスピードの動作を確認し、2 回目はパーティショニングを有効にして実行し、パーティション機能を確認します。
注記

Red Hat は、既存のネットワーク速度テストのいずれかに適合するように、パーティション設定に 1Gb/s または 10Gb/s のいずれかを選択することを推奨します。

ワイヤレスイーサネットデバイスのテストの準備

テスト対象のワイヤレスカードに基づいて、接続するワイヤレスアクセスポイントには、WirelessG、WirelessN、WirelessAC、WirelessAX、WiFi6、および WiFi6E ネットワークテストを実行する機能が必要です。

テストの実行

ネットワークテストは非対話的です。次のコマンドを実行し、表示されるリストから適切な network テスト名を選択します。

 rhcert-run
表A.3 手動でのテストの追加と実行
速度タイプイーサネットテストを手動で追加するコマンドイーサネットテストを手動で実行するコマンド

1GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 1GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 1GigEthernet --server <test server IP addr>

10GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 10GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 10GigEthernet --server <test server IP addr>

20GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 20GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 20GigEthernet --server <test server IP addr>

25GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 25GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 25GigEthernet --server <test server IP addr>

40GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 40GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 40GigEthernet --server <test server IP addr>

50GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 50GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 50GigEthernet --server <test server IP addr>

100GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 100GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 100GigEthernet --server <test server IP addr>

200GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 200GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 200GigEthernet --server <test server IP addr>

400GigEthernet

rhcert-cli plan --add --test 400GigEthernet --device <device name>
rhcert-cli run --test 400GigEthernet --server <test server IP addr>

<device name> および <test server IP addr> は、適切な値に置き換えます。

ランタイム

ネットワークテストは、各 PCIe ベースのギガビット、有線イーサネットカードのテストに約 2 分かかります。また、必要な Supportable テストでは、全体的なランタイムに約 1 分かかります。

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