FedRAMP 準拠のリリースノート
FedRAMP に準拠した Red Hat Insights のリリースノート
概要
第1章 Red Hat Insights の製品ページ
Red Hat Insights は予測分析を採用しています。情報とデータを追加するたびに、よりスマートになります。関連する洞察を自動的に検出し、カスタマイズしたプロアクティブな次のアクションを提案し、タスクを自動化することもできます。Red Hat Insights を使用すると、お客様は Red Hat 認定エンジニアの経験や技術知識を活かすことができるため、事業運営に影響が及ぶ前に容易に問題を特定、優先順位付け、および解決できるようになります。
SaaS オファリングとして、Red Hat Insights は定期的に更新されます。定期的な更新により、Insights ナレッジアーカイブがリアルタイムで拡張され、ミッションクリティカルなシステムの安定性に影響を与える可能性がある新しい IT 関連の課題が反映されます。
第2章 2024 年 11 月
2.1. 製品全体の更新
2.1.1. ベーシック認可のライフサイクルが終了
Red Hat は、console.redhat.com 上のクラウドサービス API に重要なセキュリティー強化を実装しています。2024 年 12 月 31 日以降、当社のサービスの API への接続ルートとしての 基本認可のサポートを終了 します。これには、次のように説明される Insights クライアントの基本認可オプションが含まれます。
Insights クライアント
Basic 認証はデフォルトの認証メカニズムではありませんが、選択されたワークフローのセットのオプションとなっています。ホストが Basic 認証を使用している場合は、代わりに証明書認証に切り替えるようにしてください。これは、これらのホストが Insights に引き続き接続するために必要です。
Hybrid Cloud Console APIs
Red Hat Hybrid Cloud Console は、サービスアカウントとユーザーアクセス機能を統合し、Basic 認証からトークンベースの認証への移行をサポートします。これにより、アクセス権限を細かく制御し、セキュリティーを強化できます。詳細は、次の記事を参照してください。
2.1.2. ブログおよびリソースの公開
- ビデオ: John Spinks による OpenShift incident detection (2024 年 11 月 5 日)
- 記事: Ability to export a list of registered inventory systems (2024 年 11 月 26 日)
- ブログ: McKibbin Brady による Red Hat OpenShift Incident Detection uses analytics to help you quickly detect issues (2024 年 11 月 12 日)
- 更新されたチートシート: Jerome Marc による Red Hat Insights API チートシート (2024 年 11 月 26 日)
2.2. Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux
2.3. 全般
Insights プロキシーサービスを発表します。Insights プロキシーは、お使いの環境と Insights サービスとの間の接続を簡素化するように設計された軽量の中間ソリューションです。このソリューションは、強化されたセキュリティー、シームレスな統合、および向上したパフォーマンスを提供します。これは、システムと Red Hat サービス間のデータトラフィックを管理することで実現します。直接インターネット接続が不要になり、データ転送を制御できるため、セキュリティーの高い環境に最適です。詳細は、以下を参照してください。
2.4. Advisor
新しい推奨事項
Insights アドバイザーサービスでは、次の問題を検出し、解決策を推奨するようになりました。
- leapp のリグレッションバグにより、leapp のアップグレード後にシステムの再起動が失敗する
- マウントポイントが /etc/fstab 内のシンボリックリンクである場合、ファイルシステムは起動時に自動マウントできない
- ベストプラクティスが適用されていないため、PostgresSQL データベースのパフォーマンスは最適ではない
- 実行中の SAP HANA では、SAP でサポートされていないファイルシステムタイプが使用されている
- デフォルトのカーネルの既知のバグにより、削除された sg デバイスを閉じると、再起動後にエッジコンピューティングシステムでカーネルパニックが発生する
- PCP パッケージが破損しているため、エッジコンピューティングシステムで PCP サービスを開始できない
- グローバル環境ファイルで LD_LIBRARY_PATH 変数を設定することは推奨されない
- lvm2 パッケージが破損しているため、エッジコンピューティングシステムで LVM が誤動作している
- /var/log/ ディレクトリーがシンボリックリンクの場合は、leapp のアップグレードが失敗する
2.5. コンプライアンス
API バージョン 2 が公開される
コンプライアンス API バージョン 2 の更新版が利用可能になりました。更新には次の機能強化が含まれています。
- Insights クライアントのコマンドラインインターフェイス (CLI) を使用して、既存のポリシーに 1 つ以上のシステムを追加する
- 同じメジャー RHEL バージョンに対して複数のポリシータイプを作成する
2.6. Image Builder
RHEL 10 パブリックベータのサポート
Image Builder では、テストおよび評価用の RHEL 10 パブリックベータのイメージをビルドできるようになりました。これには、物理、すべてのハイブリッドクラウドイメージタイプ、および Microsoft Windows Subsystem for Linux (WSL) イメージのサポートが含まれます。
第 2 世代 Azure イメージのサポート
Image Builder に、Azure の第 2 世代イメージタイプのサポートが追加されました。ハイブリッドブートローダーアプローチは、第 1 世代と第 2 世代の両方に対応します。イメージを Azure にインポートするときに、バージョンを選択できます。世代バージョンは不変であるため、これは重要な決定です。
Azure 第 2 世代イメージには、メモリーの増加、2 テビバイト (TiB) を超える OS ディスク、仮想化永続メモリー (vPMEM) などの機能が備わっています。イメージは、Azure のセキュアブートおよび Trusted Platform Module (TPM) 実装と互換性のある Unified Extensible Firmware Interface (UEFI) ブートローダーを作成します。Azure の第 2 世代イメージの詳細は、以下を参照してください。
コンプライアンスのカスタマイズされたポリシーの組み込み
Image Builder では、コンプライアンスサービスにより生成されたカスタマイズされたセキュリティーポリシーを組み込むことができるようになりました。これにより、独自のカスタムセキュリティーコンプライアンス要件を作成できます。Image Builder とコンプライアンスの統合により、最小限の摩擦で規制コンプライアンス要件を設定、デプロイ、レポートできるようになります。プレビューモードを有効にすると、この機能を使用できます。
2.7. Inventory
Ansible インベントリープラグインのサービスアカウント認証
最新の Insights コレクションが、Ansible Automation Platform (AAP) の実行環境コンテナーイメージに含まれるようになりました (例: AAP 2.5 のデフォルトの ansible-automation-platform-25/ee-supported-rhel8)。この更新により、トークンベースの認証のサポートによりサービスアカウントが強化されます。この機能を使い始めるには、現在の AAP 環境で最新のイメージを取得してください。詳細は、以下を参照してください。
Red Hat Hybrid Cloud Console API は、Basic 認証からサービスアカウントを使用したトークンベースの認証に移行しています。詳細は、以下を参照してください。
2.8. Insights for OpenShift Container Platform
2.8.1. Advisor
迅速な推奨
迅速な推奨は、条件付き収集機能の強化です。これにより、Insights Operator をデータ収集仕様に合わせて動的に更新できるようになります。これにより、Operator またはクラスターのバージョンを更新せずに、新しい推奨事項を迅速に提供できるようになります。
2.8.2. Cost Management
OpenShift Virtualization のコスト分析
この機能は、CPU とメモリーのコストを含むプレビューとしてリリースされます。Cost Management では、OpenShift Virtualization 上で実行している仮想マシンのコストが計算されるようになりました。次のコストデータが表示されます。
- すべての仮想マシン
- すべてのオペレーティングシステム (サードパーティーを含む)
- すべての環境 (OpenShift オンプレミス、ROSA など)。
さらに、OpenShift クラスター、ノード、プロジェクトビューに新しい仮想化タブが追加されました。保管コストは近い将来に計算されます。
第3章 2024 年 10 月
3.1. 製品全体の更新
3.1.1. Red Hat Insights のエラータサブスクリプションサービスを移行
Red Hat は、システムとサブスクリプションの管理機能を統合および強化しています。2024 年第 4 四半期の 10 月 28 日から 12 月 20 日の間に、Red Hat 製品およびサービスのコアサブスクリプションサービスは、カスタマーポータル から Hybrid Cloud Console の通知サービスに移行します。
この変更は、Red Hat のサポートエクスペリエンスを強化することを目的としており、次の新しい機能が提供されます。
- RBAC ツールを介して提供される豊富な権限
- クライアント登録ツールの簡素化
- クラウドネイティブ管理ツールとの連携強化
2024 年 10 月 25 日に、Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux は、以下の通知タイプを含め、エラータサブスクリプションサービスを既存のエラータシステム (access.redhat.com) から Hybrid Cloud Console (console.redhat.com) に移行しました。
- システムレベルのエラータ通知 (“send me an email if my registered system is affected by errata”)
- サブスクリプションレベルのエラータ通知 (“send me an email if any of my subscribed products are affected by errata”)
既存のエラータサブスクリプション設定は、どの方法でデプロイおよび登録したかにかかわらず、新しい通知サービスに自動的に移行されました。サブスクリプション設定にカスタムフィルタリングを適用していない限り、エラータ通知を引き続き受信するために必要なアクションはありません。
3.1.1.1. システムレベルのエラータ通知の変更点
- console.redhat.com で Patch notifications として配信されるシステムレベルのエラータ通知の対象に、Red Hat Subscription Manager (RHSM)、Satellite、および Red Hat Update Infrastructure (RHUI) を介して Red Hat に接続されているすべてのシステムが含まれるようになりました。変更前は、Red Hat Subscription Management を通じて Red Hat に接続されたシステムのみが含まれていました。
3.1.1.2. サブスクリプションレベルのエラータ通知の変更点
- サブスクリプションレベルのエラータ通知は、Security、Bug Fix、Enhancement などのエラータタイプ別にバッチ処理され、毎日送信されるようになりました。
- 通知の受信方法も選択できるようになりました。これらのタイプの通知は、Event-Driven Ansible、Webhook、Slack、Microsoft Teams などのサードパーティーアプリケーションと統合できます。
3.1.1.3. メール通知の変更点
Red Hat Insights のエラータメール通知にも次の変更が加えられました。
- 送信者が errata@redhat.com から noreply@redhat.com に変更されました。
- このフォーマットには、全文ではなく、詳細情報へのリンクが記載されたエラータリストが含まれるようになりました。
- メールの頻度は、Hybrid Cloud Console の通知設定と一致します。
詳細は、Transition of Red Hat’s subscription services to the Red Hat Hybrid Cloud Console (console.redhat.com) を参照してください。
3.1.2. 注意: Basic HTTP 認証メカニズムのライフサイクル終了が近づいています
Red Hat は、console.redhat.com 上のクラウドサービス API に対して重要なセキュリティー強化を実装しています。
2024 年 12 月 31 日をもって、Red Hat は Basic HTTP 認証のサポートを終了します。したがって、Insights クライアント (insights-client) または Hybrid Cloud Console API を介してホストを Red Hat Insights に接続するためのオプションとして、Basic 認証はサポートされなくなります。
Insights クライアントの場合:
Basic 認証はデフォルトの認証メカニズムではありませんが、選択したワークフローのセットに対して手動で設定するオプションとして使用できていました。Red Hat は、Basic 認証を使用するホストシステムについて、代わりに証明書認証を使用するように変更することをお勧めします。この変更を行わない場合、2025 年 1 月 1 日以降、Basic 認証を引き続き使用するシステムは Red Hat Insights に接続できなくなります。
詳細は、Red Hat ナレッジベースアーティクルの How to switch from Basic Auth to Certificate Authentication for Red Hat Insights および Life Cycle & Update Policies page for Red Hat Insights を参照してください。
Hybrid Cloud Console API の場合:
Basic 認証からトークンベース認証への変更をサポートするために、サービスアカウントが User Access 機能と統合されます。User Access は、Red Hat Hybrid Cloud Console でのロールベースアクセス制御 (RBAC) の実装です。この変更により、Hybrid Cloud Console でホストされているサービスへのアクセス権限をより細かく制御できるようになり、トークンベース認証への変更におけるセキュリティーも強化されます。
詳細は、Red Hat ナレッジベースアーティクルの Transition of Red Hat Hybrid Cloud Console APIs from Basic authentication to token-based authentication via service accounts を参照してください。
3.1.3. ブログおよびリソースの公開
- ブログ: A smarter way to manage malware with Red Hat Insights (執筆者: Chris Henderson、2024 年 10 月 1 日)
- ブログ: Red Hat Insights provides analytics for the IBM X-Force Cloud Threat Report (執筆者: McKibbin Brady、2024 年 10 月 3 日)
- ブログ: How incident detection simplifies OpenShift observability (執筆者: Ivan Necas、2024 年 10 月 3 日)
- ブログ: Craft and deploy custom RHEL images for the cloud (執筆者: Amir Fefer、2024 年 10 月 3 日)
- アーティクル: Onboarding for Red Hat Insights with FedRAMP® (2024 年 10 月 31 日)
3.2. Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux
3.2.1. Advisor
新しい推奨事項
Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux アドバイザーサービスでは、特定する問題が追加され、重大な問題を軽減するための推奨事項が Hybrid Cloud Console で提供されるようになりました。
10 月には、次の推奨事項が追加されました。
- Misconfiguration of Insights client impacts recommendations
- Leapp upgrade failure
-
Apache
httpd
service doesn’t start - Kernel panic on an edge computing system
-
Japanese localization issue with
host-metering.service
- Some Red Hat Insights console features become unavailable when the rhc client disconnects
-
kdump
fails to generatevmcore
for some Intel CPU systems - VMware guest performance issue with Intel Nehalem CPU
3.2.2. Inventory
3.2.2.1. インベントリー UI の機能拡張とバグ修正
Red Hat Insights インベントリー UI が強化されて、より優れた一貫性のあるエクスペリエンスが提供されるようになり、いくつかのバグも修正されました。
機能拡張
Hybrid Cloud Console でメインの Red Hat Insights インベントリーページを開くと、新しいヘルプツールチップが表示されます。このツールチップには、簡単な概要と関連する製品ドキュメントへのリンクが表示されるため、必要なものを簡単に見つけて理解できます。
バグ修正
インベントリー UI の次の既知の問題も修正されました。
- システムタグ付けに関連する問題の表示
- 一貫性に関するフィルタリング機能の強化
- ホスト名フィールドにおける空白の処理の効率化
3.2.2.2. Ansible を使用した Discovery レポートのアップロードの自動化 (開発者プレビュー)
Ansible と新しい実験的な機能を組み合わせて使用することで、Red Hat Insights インベントリーコンポーネントへの Discovery レポートのアップロードを自動化できるようになりました。これにより、時間を節約してプロセスを簡素化できます。
この機能拡張以前は、dsc
、Red Hat Discovery コマンドラインインターフェイス、Discovery の使用ガイド の Hybrid Cloud Console へのレポートの送信 の章で説明されている手順のいずれかを使用して、Discovery レポートを手動でアップロードしなければなりませんでした。
詳細な手順と、初めて行う場合に参考になるデモについては、insights-discovery
GitHub リポジトリー の "Red Hat Discovery - Ansible Playbook for Automated Upload to Red Hat Insights Inventory" を参照してください。
これは実験段階の機能であり、今後の改善には皆様のフィードバックが不可欠です。これにより、Discovery レポートの管理がより効率的かつ容易になることを願っています。
Discovery レポートのアップロード自動化機能は、開発者プレビューソフトウェアとして利用できます。開発者プレビューソフトウェアは、今後 Red Hat 製品サービスとして追加される可能性のある製品ソフトウェアを事前に利用できる機会を提供します。お客様はこのソフトウェアを使用して機能をテストし、開発プロセス中にフィードバックを提供できます。このソフトウェアにはドキュメントが存在しない可能性があり、変更または削除される可能性があります。また、限定的なテストしか行われていません。insights-discovery GitHub リポジトリーで issue を作成し、フィードバックをご提供ください。Red Hat 開発者プレビューソフトウェアのサポート範囲の詳細は、開発者プレビューのサポート範囲 を参照してください。
3.3. Insights for OpenShift Container Platform
3.3.1. Advisor
インシデント検出 (開発者プレビュー)
10 月に、Red Hat Insights for OpenShift にインシデント検出機能が新しく導入されました。
インシデント検出は、分析を使用してアラートをインシデントにグループ化し、根本的な問題が何であるか、その問題をどのように軽減できるかについて、迅速かつ簡単に理解するために役立つ新しい機能です。
インシデント検出機能は、Red Hat で開発者プレビュー モードで提供およびサポートされます。
Red Hat Insights for OpenShift でのインシデント検出の設定および使用方法について、詳細は関連情報を参照してください。
第4章 2024 年 9 月
4.1. 製品全体の更新
4.1.1. ブログおよびリソースの公開
- ブログ: Managing image mode for RHEL with Red Hat Insights (執筆者: Shane McDowell、2024 年 9 月 17 日)
- ブログ: InterSystems IRIS operations made easy with Red Hat Insights (執筆者: Jaylin Zhou、2024 年 9 月 20 日)
- パートナーシップ: IBM X-Force Threat Intelligence Index 2024
4.2. Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux
4.2.1. Advisor
新しい推奨事項
Red Hat Insights の Advisor サービスでは、重大な問題を検出し、解決策を推奨するようになりました。以下は、新しくリリースされたソリューションのリストです。
- Leapp fails to upgrade RHEL 7 systems to RHEL 8 when the openssl11-libs package is installed from EPEL repository
- Kdump cannot save vmcore via remote target when the accelerated networking NIC is enabled on Azure Hyper-V systems
- The performance of the Satellite server degrades when there are too many host facts stored in the PostgreSQL database
- The GFS2 filesystem failed to stop because the default 60-second stop operation timeout is short
- Tasks accessing the NFS filesystem hang due to a known issue in the kernel
- The system experiences decreased security due to an important security vulnerability in CUPS
- NFS clients slow down when NFS4 server is running with delegation enabled due to a known bug in the running kernel
- The Leapp upgrade fails when an entry in /etc/fstab is invalid on RHEL 7
- The yum fails to install or update the pam package when /var/run is not a soft link or is not owned by root
- The host-metering client enters a failed state during client starts up due to a corrupted write-ahead log
- The new kernel installation fails and initramfs does not get generated due to small /boot partition size
4.2.2. Drift
2024 年 9 月 30 日時点で、Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux で提供されていたドリフトサービスは製品から削除されました。これ以降、Hybrid Cloud Console から Drift サービスにアクセスすること、および関連する API エンドポイントを使用ることはできません。Drift サービスの廃止に関する詳細は、Red Hat カスタマーサービス にお問い合わせください。
4.2.3. Insights Image Builder
RHEL Lightspeed を使用する Image Builder パッケージの推奨
Image Builder は選択したパッケージを分析し、追加の関連パッケージを推奨するようになりました。Image Builder は、Red Hat Insights プレビュー環境で利用できます。
4.2.4. Inventory
インベントリーを CSV および JSON ファイルとしてエクスポート
新しいエクスポートサービスを使用して、登録済みのシステムをインベントリーからエクスポートできます。リクエストを作成し、CSV または JSON 形式でインベントリーをダウンロードします。
この機能は、Red Hat Insights インベントリー UI とエクスポートサービス API の両方からアクセスでき、設定したロールベースアクセス制御 (RBAC) 権限に準拠します。エクスポートプロセスはバックグラウンドで非同期的に実行されます。この機能の詳しい使用方法は、インベントリー製品のドキュメントを参照するか、プレビューモードを使用して実際に試してみてください。
4.2.5. マルウェア検出サービス
マルウェア検出シグネチャーの一致を確認してステータスを設定する
システムレベルとシグネチャーレベルの両方で、マルウェア検出シグネチャーの一致のステータスを確認および設定できます。マルウェア検出結果を表示する前に、環境から無関係な一致や情報を削除することもできます。Total matches 列が新しくなりました。これを使用して、システム上の一致の数とそれらの一致の履歴を表示できます。Red Hat Insights は一致を無期限に保持するため、強力な履歴記録を提供できます。
4.2.6. タスク
ライブ接続ステータス
リモートホスト設定 (RHC) 接続が非アクティブであるために、タスクジョブの実行時に問題が発生する可能性がありました。ライブ接続ステータスが提供され、ジョブを実行する前に接続を修正する必要があることがわかるようになりました。
4.2.7. 脆弱性
OVAL から CSAF/VEX へのセキュリティーデータソースの移行
現在、Red Hat 製品セキュリティーチームは VEX ファイルと併せて CSAF データを公開しています。詳細は、以下を参照してください。
脆弱性サービスは、内部および外部のユーザーベース全体で CSAF および VEX に移行する最初のサービスです。CSAF および VEX への移行により、脆弱性サービスの精度とバックエンド処理のパフォーマンスが継続的に向上します。Red Hat は、今後の主要な RHEL リリース (例: バージョン 10 以降) の OVAL データファイルを公開しません。
4.3. Insights for OpenShift Container Platform
可観測性インテリジェンス
インシデント検出の開発プレビューが OpenShift Container Platform で利用可能になりました。このアラートは根本原因分析を実行するために役立ちます。インシデントを識別し、デバッグを開始します。インシデントの履歴を確認し、重大なインシデントを簡単に識別し、クラスターの問題をデバッグする際に受信するシグナルの数を減らすことができます。シグナルは、アプリケーションとオペレーティングシステムのアクティビティーを説明するシステムメッセージです。インストールと機能の詳細は、以下を参照してください。
第5章 2024 年 8 月
5.1. 製品全体の更新
5.1.1. ブログおよびリソースの公開
- Customize RHEL images with RHEL system roles and Insights image builder (Brian Smith 著、2024 年 8 月 14 日)
- Save, edit, and share blueprints in Insights image builder (Terry Bowling 著、2024 年 8 月 16 日)
5.2. Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux
5.2.1. advisor
Red Hat Enterprise Linux 6 Extended Lifecycle Support (ELS) 期間の終了に関する推奨ガイダンス
RHEL 6 の Extended Lifecycle Support (ELS) が正式に終了したことを受けて、すべての Red Hat Enterprise Linux 6 システムを Red Hat Enterprise Linux 7 または Red Hat Enterprise Linux 8 にアップグレードすることを強く推奨します。完全なサポートを得るためにはこれが必要です。これらのシステムについては、他に推奨事項はありません。詳細は、以下を参照してください。
問題防止の推奨事項
さまざまな Red Hat Enterprise Linux システムコンポーネントでの問題発生を防ぐための推奨事項を新たに 9 件発表しています。これには、ファームウェア、カーネル、SSSD、RAID5、インプレースアップグレード、NIC ファームウェア、grub2 などの問題が含まれ、システム障害、クラッシュ、その他の問題を引き起こす可能性があります。
5.2.2. drift
2024 年 9 月 30 日をもって、Red Hat Insights for RHEL で提供される Drift サービスは製品から削除されます。Drift サービスの廃止に関する詳細は、Red Hat カスタマーサービス にお問い合わせください。
5.2.3. Insights Image Builder
Image Builder 機能の活用
Image Builder には、概要、インタラクティブラボ、ドキュメントへのリンク、ブログ投稿、ビデオを含む便利なランディングページがあります。この機能が、すべての環境で一貫したプロビジョニングとデプロイメントを行う方法を説明します。
ブループリント機能でのイメージ管理
Insights Image Builder では、ブループリント機能でイメージを変更できるようになりました。この機能は開発者プレビューモードで使用でき、左側のサイドバーに表示されます。ブループリントを保存、編集、ダウンロードして同僚と共有できます。
初回起動スクリプト機能
初回起動スクリプト機能は、実稼働サポートモードになりました。詳細は、以下を参照してください。
5.2.4. inventory
インベントリーの通知および統合イベント
インベントリーサービスは、New system registered および System deleted イベントをトリガーするようになりました。これらは、システムがインベントリーに新しく登録されたとき、または削除されたときに発生します。これらのイベントは、手動と自動の両方でトリガーされます。新しいシステムをインベントリーに追加すると、これらのアラートを手動でトリガーできます。システムの状態が変化したときに、イベントが自動的にトリガーされる場合があります。
システムの状態、古さ、削除の詳細は、以下を参照してください。
これらのイベントへの応答はアカウントごとに設定できます。ユーザー設定でサブスクリプションを許可している場合は、ユーザーグループにメールを送信できます。これらのイベントを、Splunk、ServiceNow、Event-Driven Ansible、Slack、Microsoft Teams、Google Chat などのサードパーティーアプリケーションに転送することもできます。汎用 Webhook を使用してこれらのイベントを転送することもできます。詳細は、以下を参照してください。
これらの新しいイベントは、自動化を推進して Red Hat Insights を運用ワークフローに統合するのに特に役立ちます。コンプライアンスまたはマルウェア検出チェックを自動的に開始したり、ワークスペースへのシステム割り当てを検証したり、外部設定管理データベース (CMDB) レコードを更新したり、Red Hat Enterprise Linux 環境を継続的に監視したりできます。
第6章 2024 年 7 月
6.1. 製品全体の更新
6.1.1. ブログおよびリソースの公開
- Add first boot scripts to golden images with Red Hat Insights image builder (Terry Bowling 著、2024 年 7 月 22 日)
- How to use Service Accounts on the Hybrid Cloud Console (John Spinks、2024 年 7 月 23 日)
6.2. Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux
6.2.1. 全般
インベントリーグループの名前がワークスペースに変更されました
インベントリーグループは、Red Hat Hybrid Cloud Console の拡張機能をより適切に反映するために、ワークスペースに名前が変更されました。ワークスペースは、RHEL ホストおよびその他のリソースを編成するのに役立ちます。この変更は、お客様の資産を安全に管理するための強力かつ柔軟な方法を提供するという当社の継続的な取り組みをサポートするものです。この変更の詳細は、KCS の記事 Inventory Groups are now Workspaces を参照してください。
6.2.2. Advisor
新しい推奨事項が公開されました
7 月に、Red Hat Enterprise Linux システム管理者向けに 8 つの新しい Advisor 推奨事項をリリースしました。
6.3. Red Hat OpenShift Container Platform
6.3.1. Advisor
新規インテグレーション
Insights advisor サービスは、Advanced Cluster Manager に完全に統合されました。Insights は問題を検出し、修復の推奨事項を提供します。
6.3.2. Cost Management
Azure ノードがアタッチされたストレージを OpenShift プロジェクトに割り当てる
この機能により、Red Hat は OpenShift ストレージコストをより適切にレポートおよび分散できるようになります。これは特に、Azure 上で OpenShift を実行する場合に当てはまります。AWS と GCP の機能強化も近日中に予定されています。
クラウドにおける OpenShift のクラスター/ノードネットワークコスト
ネットワークコストを明確にするために、新しいプロジェクト Network Unattributed が作成されました。Ingress および Egress ネットワークトラフィックに関連するコストが明細化されるようになりました。これは、個別の AWS、Azure、および GCP ノードに適用されます。
第7章 2024 年 6 月
7.1. 製品全体の更新
7.1.1. ブログおよびリソースの公開
- Satellite webhook and Insights automation for efficient RHEL operations (Jerome Marc 著、2024 年 6 月 10 日)
- Leverage Red Hat Satellite for Insights reporting and automation (Jerome Marc 著、2024 年 6 月 24 日)
- How to get started with Cost Management in Red Hat Insights (John Spinks 著、2024 年 6 月 27 日)
- Red Hat Insights Remediations improvements (Marley Stipich 著、2024 年 6 月 28 日)
7.2. Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux
7.2.1. Advisor
新しい推奨事項が公開されました
Falcon センサーをよりスムーズに操作できるようにさらに 2 つの CrowdStrike 推奨事項が追加されました。
SAP 環境に特化した新しい IBM DB2 推奨事項も追加されました。
7.2.2. Image Builder
Insights Image Builder に新しいランディングページが追加されました。
カスタマーポータルの新しいナレッジ記事 Learn about Red Hat Enterprise Linux and Insights image builder が一般向けのランディングページとして機能するようになりました。このページでは、Insights Image Builder についてわかりやすくまとめられた概要と、Image Builder に関する最新のブログとビデオの包括的なリストを提供します。

ブループリント
ブループリントを使用すると、RHEL イメージの管理が容易になります。イメージは 2 週間後に期限切れになりますが、ブループリントは永久に残ります。ゴールデンイメージ のブループリントを作成し、時間の経過とともに要件の変化に合わせて変更し、このブループリントを使用してオンデマンドでイメージを構築およびデプロイします。
Getting Started クイックスタートガイドにリンクするお知らせバナーが追加されました。この機能は当初、オンプレミスの RHEL Image Builder で利用可能でしたが、現在は Insights エクスペリエンスの一部として利用できます。今後の開発では、ブループリントファイルのインポートとエクスポートの機能が追加される予定です。

セキュリティーを強化したイメージを構築します。
信頼される OpenSCAP ツールから提供されているように、セキュリティーコンプライアンスベンチマークポリシーを、ターゲット環境向けにカスタマイズされた RHEL ゴールデンメージ に適用できます。こちらは、ガイド付きのファイルシステム設定を備えています。これにより、イメージ作成中にセキュリティー強化の変更が適用され、起動時に CPU やメモリーを初期化する前、あるいはネットワークに接続する前に、システムのセキュリティーが強化されます。
この変更により、高度に安全な環境でセキュリティーコンプライアンス要件を満たすことが非常に簡単になります。また、セキュリティーに関する深い知識がない場合でも、デフォルト設定で、より優れたセキュリティーを確保できるようになります。

first-boot-script の設定
テクノロジープレビュー として提供される Insights Image Builder には、インスタンスの初回起動時に実行されるスクリプトをイメージに埋め込むための first-boot-script 設定 機能が追加されました。この機能を使用すると、スクリプトを実行して、必要なさまざまなカスタムタスクを実行できます。タスクには、シェルスクリプトや Python スクリプト、Ansible Playbook などが含まれます。今後のブログ投稿では、ユーザーがこの機能をすばやく簡単に使用できるようにするシンプルな例を紹介します。

7.3. OpenShift Container Platform
7.3.1. Cost Management
OpenShift GA のリソース最適化
1 年間のプレビュー期間を経て、Red Hat は OpenShift Cost Management のリソース最適化サービスの一般提供を発表しました。
リリースに関するお知らせを参照してください。
AWS Savings Plans がデフォルトで有効化になりました。
Cost Management は長年にわたり AWS Savings Plans をサポートしてきました。しかし、設定ページまたは各コストページで AWS 償却コストビューを手動で選択する必要があり、予期しないコストが表示されたとのことでサポートケースが発生しました (Cost Management で誤ったビューモードを確認したことが原因)。
Cost Management では、AWS アカウントで節約プランが使用されているかどうかを検出し、すべてのケースで節約プランからの割引を含むデータを自動的に表示します。償却ビューを設定する必要はなくなりました。
Red Hat ドキュメントへのフィードバック (英語のみ)
Red Hat ドキュメントに関するフィードバックをお寄せください。いただいたご要望に迅速に対応できるよう、できるだけ詳細にご記入ください。
前提条件
- Red Hat カスタマーポータルにログインしている。
手順
フィードバックを送信するには、以下の手順を実施します。
- Create Issue にアクセスします。
- Summary テキストボックスに、問題または機能拡張に関する説明を入力します。
- Description テキストボックスに、問題または機能拡張のご要望に関する詳細を入力します。
- Reporter テキストボックスに、お客様のお名前を入力します。
- Create ボタンをクリックします。
これによりドキュメントに関するチケットが作成され、適切なドキュメントチームに転送されます。フィードバックをご提供いただきありがとうございました。