付録A insights-client のコマンドオプション


root 権限を持つシステム管理者は、insights-client コマンドとそのオプションを使用して、システムでの Insights クライアントの操作を制御できます。insights-client.rpm は Insights for Red Hat Enterprise Linux の個々のコンポーネントよりも更新頻度が低いため、man ページには insights-client コマンド操作に関する最新情報が含まれていない可能性があります。

insights-client コマンドを入力するたびに、クライアントはデータを収集し、それを Insights for Red Hat Enterprise Linux に送信します。

注記

insights-client --display-name コマンドを使用して表示名を設定すると表示名はすぐに有効になりますが、Insights クライアントは実行されません。

A.1. Insights クライアントのオプション

表A.1 insights-client ユーザーコマンドオプション
オプション説明

--help

-h

ヘルプ情報を表示します

--register

/etc/hostname の情報を使用して、ホストを Insights for Red Hat Enterprise Linux に登録します。--disable-schedule が設定されていない限り、cron ジョブを毎晩、自動的に有効にします。

--unregister

Insights for Red Hat Enterprise Linux からホストを登録解除します。

--display-name=DISPLAY_NAME

GUI でホスト表示名を設定または変更します。/etc/hostname で指定された名前とは異なる名前を使用する場合は、ホストの登録時に --register と共に使用して display_name の値を設定します。登録後に --display-name オプションを使用して、Insights インベントリーでこのホストに表示される名前を上書きすることもできます。

--group=GROUP

登録時にホストを GROUP に追加します。グループ名は /etc/insights-client/tags.yaml で定義されます。

--retry=RETRIES

アップロードを再試行する回数を設定します。デフォルトは 1 です。再試行の間隔は 180 秒で、Insights クライアントがアップロードを再試行するまで待機する時間です。

注記: スケジューラーでは、再試行回数は 3 回です。

--validate

/etc/insights-client/tags.yaml/etc/insights-client/file-redaction.yaml/etc/insights-client/file-content-redaction.yaml ファイルを検証します。

--quiet

エラーメッセージのみをコンソールに記録します。

--silent

コンソールに何も記録しません。

--enable-schedule

ジョブスケジュールを有効にします。デフォルトでは、Insights クライアントは毎日午前 0 時ごろに実行します。

注記: クライアント 1.x を使用している場合は、--register オプションを使用してスケジュールを有効にします。

--disable-schedule

毎晩のジョブスケジュールを無効にします。

--conf=CONF

-c=CONF

デフォルトの /etc/insights-client/insights-client.conf ファイルの代わりに、カスタム設定ファイル CONF を使用します。

--no-upload

クライアントを実行しますが、アーカイブを Red Hat Insights にアップロードしません。アーカイブは /var/tmp/ ディレクトリーに保存されます。insights-client コマンドが完了するとファイル名が表示されます。

--offline

ネットワーク機能を使用せずにクライアントを実行します。--no-upload を意味します。

--logging-file=LOGFILE

指定されたログファイル (LOGFILE) にログデータを出力します。デフォルトのログファイルは /var/log/insights-client/insights-client.log です。

--diagnosis

API から診断情報を取得します。--diagnosis を使用する前に、システムが少なくとも 1 回は登録され、アップロードされていることを確認する必要があります。

--compliance

OpenSCAP でシステムをスキャンし、レポートをアップロードします。

--compliance-policies

システムに割り当てることができるすべてのポリシーをリスト表示し、次のカテゴリーについて出力テーブルに役立つ情報を提供します。

  • Assigned: ポリシーのステータスを False (システムにポリシーが割り当てられていない) または True (システムにポリシーが割り当てられている) として表示します。
  • ID: ポリシーの一意の ID (UUID) をリスト表示します。
  • Title: システムを追加できる Security Content Automation Protocol (SCAP) ポリシーの名前をリスト表示します。

--compliance-assign

insights-client --compliance-policies から出力される ID を使用して、システムをポリシーに割り当てます。

--compliance-unassign

insights-client --compliance-policies から出力される ID を使用して、ポリシーからのシステムの割り当て解除します。

--payload=PAYLOAD

特定のアーカイブのペイロードファイルを Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux にアップロードします。--content-type を設定する必要があります。

--content-type=TYPE

PAYLOAD のコンテンツタイプを設定します。タイプは、gzbz2xz、または none になります。TYPE の値は、ペイロードファイルで使用される --compressor と一致させる必要があります。

--show-results

--check-results が取得した分析結果を表示します。

--output-dir=DIR

アップロードする代わりに、コレクションを指定されたディレクトリーに書き込みます。

--output-file=FILE

コレクションをアップロードする代わりに、指定されたアーカイブに書き込みます。

--ansible-host=ANSIBLE_HOST

Red Hat Insights インベントリーで Ansible ホスト名を設定または変更します。/etc/hostname または設定ファイルで指定された名前とは異なる名前を設定する場合は、登録時にこのオプションを使用します。このオプションを使用して、Red Hat Insights 修復によって生成された、このホストを対象とする Playbook に挿入されたホスト名を上書きすることもできます。

--list-specs

insights-client コレクションの仕様を表示します。

--build-packagecache

システムパッケージマネージャーのキャッシュを更新します。

--manifest=MANIFEST

Insights Core が収集する内容を定義する指定されたマニフェスト YAML ファイル。

--checkin

完全なアップロードではなく、軽量のチェックインを実行します。

--collector=APP

指定されたアプリケーションを実行し、その結果のアーカイブをアップロードします。

たとえば、次のように指定します。

  • --collector malware-detection は、Red Hat Insights を使用してマルウェアの存在を検出します。詳細は、関連情報 セクションを参照してください。
  • --collector compliance は、Red Hat Insights に OpenSCAP を使用してシステムをスキャンし、レポートをアップロードするように指示します。このアクションは、代わりに `--compliance` オプションを使用することによっても実行できます。

さらに、Insights クライアント操作をデバッグする必要がある場合は、次の insights-client コマンドオプションを使用します。

表A.2 insights-client デバッグオプション
オプション説明

--version

insights-client クライアントおよびコアのバージョンを出力します。

--test-connection

Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux サービスへの接続をチェックします。

--verbose

すべてのデバッグ出力をコンソールに記録します。

--no-upload

クライアントは実行しますが、アーカイブはアップロードされません。アーカイブは、/var/tmp/ ディレクトリーに保存されます。insights-client が完了するとファイル名が表示されます。

--keep-archive

アップロード後、アーカイブを /var/cache/insights-client/ ディレクトリーに保存します。

--support

サポート用の診断ログを生成します。

--status

ホスト登録のステータスを表示します。

--net-debug

コンソールにネットワーク呼び出しのログを記録します。

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