第5章 インベントリーアプリケーションにおけるシステムライフサイクル
システムとは、Red Hat Hybrid Cloud Console の Red Hat Insights インベントリーによって管理される Red Hat Enterprise Linux (RHEL) ホストです。システムアクティビティーは、Red Hat によって自動的に監視されます。インベントリーに登録されているすべてのシステムは、fresh、stale、および stale warning の状態が含まれるライフサイクルに従います。システムの状態は、データコレクターによってインベントリーアプリケーションに最後に報告された時刻によって決まります。指定された時間枠内にレポートされない場合、システムはインベントリーから自動的に削除されます。削除メカニズムの目的は、インベントリーの最新かつ正確なビューを維持することです。
各状態の説明は次のとおりです。
Fresh
デフォルト設定では、システムは毎日 Red Hat と通信する必要があります。ステータスが新規のシステムはアクティブで、インベントリーアプリケーションに定期的にレポートされます。これは、セクション 1.2 で説明されているデータコレクターの 1 つによって報告されます。ほとんどのシステムは、通常の操作中はこの状態になります。
Stale
ステータスが stale のシステムは、過去 1 日 (過去 24 時間) にインベントリーアプリケーションに 報告がない ものです。システムは、非アクティブな状態、更新の欠如、切断、または適切な廃止プロセスによらない使用停止により、stale 状態になることがあります。
Stale warning
ステータスが stale warning のシステムは、過去 14 日間にインベントリーアプリケーションに 報告がない ものです。この状態に達すると、システムは自動削除のフラグが付けられます。システムがインベントリーから削除されると、インベントリーアプリケーションに表示されなくなり、Insights データ分析結果も利用できなくなります。
System became stale イベントは、潜在的なシステムメンテナンスの問題を示すものです。管理者に通知したり、システム上の Insights を診断して再アクティブ化するための最初の手順を開始するなどのアクションを自動的にトリガーできます。
インベントリーイベント通知の設定の詳細は、インベントリーイベントの通知の設定 を参照してください。
5.1. インベントリーでのシステム状態の判定
システムが現在どの状態にあるかを判断する方法は 2 つあります。
5.1.1. ビューアーアクセス権を持つユーザーとしてインベントリー内のシステム状態を確認する
Inventory Hosts ビューアーアクセス権がある場合は、以下の手順に従って、システム ページでシステム状態を表示できます。
前提条件
- Inventory Hosts ビューアーアクセス権がある。
手順
- Red Hat Insights > RHEL > Inventory ページに移動します。
- Filter ドロップダウンリストをクリックし、Status を選択します。
- Filter by status ドロップダウンをクリックし、クエリーに含める状態を選択します。
- クエリーを消去するには、Reset filters をクリックします。
5.1.2. 管理者アクセス権を持つユーザーとしてインベントリー内のシステム状態を確認する
Inventory Hosts 管理者アクセス権がある場合は、次の手順に従って、ダッシュボード から任意のシステムのシステム状態を取得できます。
前提条件
- Inventory Hosts Administrator 権限がある。
手順
- Red Hat Insights for Red Hat Enterprise Linux ダッシュボード ページに移動します。
- 画面左上で、Insights for Red Hat Enterprise Linux に登録したシステムの総数を確認できます。
- この総数の値の右側に、stale systems の数と systems to be removed の数が表示されます。
次のいずれかをクリックします。
- stale systems のリンク。
systems to be removed のリンク (該当する場合)。
- これにより、システムに関する詳細を表示するインベントリーページが開きます。