13.2. クラスタリングモード


JBoss EAP 6 では Infinispan を使用する 2 つの方法でクラスタリングを設定できます。アプリケーションの正しい方法は要件によって異なります。各モードでは可用性、一貫性、信頼性、スケーラビリティーのトレードオフが発生します。クラスタリングモードを選択する前に、ネットワークで最も重要な点を特定し、これらの要件のバランスを取ることが必要となります。

レプリケートモード

レプリケートモードはクラスターの新規インスタンスを自動的に検出し、追加します。これらのインスタンスに加えられた変更は、クラスター上のすべてのノードにレプリケートされます。ネットワークでレプリケートされる情報量が多いため、通常 Replicatedモードは小型のクラスターでの使用に最も適しています。UDP マルチキャストを使用するよう Infinispan を設定すると、ネットワークトラフィックの輻輳をある程度軽減できます。

ディストリビューションモード

Distribution (分散) モードでは、Infinispan はクラスターを線形にスケールできます。Distribution モードは一貫性のあるハッシュアルゴリズムを使用して、クラスター内で新しいノードを配置する場所を決定します。保持する情報のコピー数は設定可能です。保持するコピー数、データの持続性、およびパフォーマンスの持続性にはトレードオフが生じます。たとえば、保持するコピー数が多いほど、パフォーマンスへの影響が大きくなりますが、サーバーの障害時にデータが失われる可能性は低くなります。ハッシュアルゴリズムは、メタデータのマルチキャストや保存を行わずにエントリーを配置し、ネットワークトラフィックを軽減します。

クラスターサイズが 6-8 ノードを超える場合は Distribution(dist)モードをキャッシュストラテジーとして使用することを検討する必要があります。Distribution モードでは、データはクラスター内のすべてのノード(デフォルトの Replicated モード)ではなくノードのサブセットのみに分散されます。

同期および非同期のレプリケーション

レプリケーションは同期または非同期モードで実行でき、選択するモードは要件やアプリケーションモードによって異なります。同期のレプリケーションでは、ユーザーリクエストを処理するスレッドはレプリケーションが正常に実行されるまでブロックされます。レプリケーションが正常に行われる場合にのみ、応答がクライアントに返され、スレッドがリリースされます。同期レプリケーションはクラスターの各ノードからの応答を必要とするため、ネットワークトラフィックに影響を与えます。ただし、クラスターのすべてのノードへ確実に変更が加えられる利点があります。

非同期レプリケーションはバックグラウンドで実行されます。Infinispan はレプリケーションを実行するバックグラウンドスレッドによって使用されるレプリケーションキューを実装します。レプリケーションは時間ベースまたはキューのサイズのいずれかでトリガーされます。レプリケーションキューは、クラスターノード間の対話が行われないため、パフォーマンスを向上させることができます。非同期レプリケーションとのトレードオフは、非常に正確ではないことです。失敗したレプリケーションはログに書き込まれ、リアルタイムで通知されません。

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