17.2. はじめに
17.2.1. 高可用性および負荷分散クラスター
クラスタリング とは、サーバーなどの複数のリソースを単一のエンティティーとして使用することを指します。主なクラスタリングには、負荷分散(LB)と 高可用性(HA) の 2 つのタイプがあります。LB クラスターでは、すべてのリソースが同時に実行され、管理層はそれらの間で負荷を分散します。
HA クラスタリングでは、1 つのリソースが実行され、もう 1 つは最初のリソースが利用できなくなった場合にステップで使用できます。HA クラスタリングの目的は、ハードウェア、ソフトウェア、またはネットワークの停止による影響を軽減することです。
JBoss EAP 6 は、クラスタリングを複数のレベルでサポートします。高可用性を実現できるランタイムおよびアプリケーションのコンポーネントには、以下が含まれます。
- アプリケーションサーバーのインスタンス
- 内部 JBoss Web サーバー、Apache HTTP サーバー、Microsoft IIS、または Oracle iPlanet Web Server と併用される Web アプリケーション
- ステートフル、ステートレス、およびエンティティー Enterprise JavaBean (EJB)
- シングルサインオン (SSO) メカニズム
- 分散キャッシュ
- HTTP セッション
- JMS サービスおよびメッセージ駆動型 Bean (MDB)
JBoss EAP 6 では、
jgroups
と modcluster
の 2 つのサブシステムによってクラスタリングが使用できるようになります。ha
プロファイルおよび full-ha
プロファイルではこれらのシステムが有効になります。JBoss EAP 6 では、これらのサービスは必要に応じて起動およびシャットダウンしますが、配布可能
として設定されたアプリケーションがサーバーにデプロイされた場合のみ起動します。
JBoss EAP 6 では、Infinispan はキャッシュプロバイダーとして提供されます。Infinispan は JBoss EAP 6 のクラスタリングとレプリケーションキャッシュを管理します。