22.4. JBoss EAP をフロントエンドロードバランサーとして設定


バックエンド JBoss EAP サーバーへリクエストをプロキシーするフロントエンドロードバランサーとして動作するよう JBoss EAP と undertow サブシステムを設定できます。Undertow は非同期 IO を使用するため、リクエストに関与するスレッドは接続用の IO スレッドのみになります。同じスレッドがバックエンドサーバーへの接続に使用されます。

以下のプロトコルを使用できます。

  • HTTP/1 および HTTP/2 (h2c) をサポートするプレーンテキスト上の HTTP (http)

    注記

    HTTP/2 は テクノロジープレビュー としてのみ提供されます。

  • HTTP/1 および HTTP/2 (h2c) をサポートするセキュアの接続上の HTTP (http)

    注記

    HTTP/2 は テクノロジープレビュー としてのみ提供されます。

  • AJP (ajp)

静的ロードバランサー を定義して設定でバックエンドホストを指定するか、mod_cluster フロントエンド を使用してホストを動的に更新します。

22.4.1. mod_cluster を使用して Undertow をロードバランサーとして設定

組み込みの mod_cluster フロントエンドロードバランサーを使用して、他の EAP インスタンスを負荷分散できます。

この手順では、マネージドドメインを実行し、以下が設定済みであることを前提としています。

  • ロードバランサーとして動作する JBoss EAP サーバー。

    • このサーバーは、standard-sockets ソケットバインディンググループにバインドされている デフォルトの プロファイルを使用します。
  • バックエンドサーバーとして動作する 2 つの JBoss EAP サーバー。

    • これらのサーバーはクラスターで実行され、ha-sockets ソケットバインディンググループにバインドされる ha プロファイルを使用します。
  • バックエンドサーバーにデプロイされた負荷分散される分散可能なアプリケーション。
mod_cluster フロントエンドロードバランサーの設定

以下の手順は、マネージドドメインのサーバーを負荷分散しますが、手順を変更するとスタンドアロンサーバーのセットに適用することができます。ご使用の環境に応じて管理 CLI コマンドの値を変更してください。

  1. mod_cluster アドバタイズセキュリティーキーを設定します。

    アドバタイズセキュリティーキーを追加すると、ロードバランサーとサーバーが検出中に認証されます。

    以下の管理 CLI コマンドを使用して、mod_cluster アドバタイズセキュリティーキーを設定します。

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    /profile=ha/subsystem=modcluster/mod-cluster-config=configuration:write-attribute(name=advertise-security-key, value=mypassword)
  2. mod_cluster のマルチキャストアドレスとポートを使用してソケットバインディングを作成します。

    mod_cluster が負荷分散するサーバーの検出と通信に使用するソケット設定を作成する必要があります。

    次の管理 CLI コマンドを使用して、適切なマルチキャストアドレスとポートが設定された modcluster ソケットバインディングを追加します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /socket-binding-group=standard-sockets/socket-binding=modcluster:add(multicast-port=23364, multicast-address=224.0.1.105)
  3. mod_cluster ロードバランサーを含めます。

    アドバタイズセキュリティーキーとソケットバインディングを設定したら、JBoss EAP のロードバランサーインスタンスの Undertow に mod_cluster フィルターを追加する必要があります。

    次の管理 CLI コマンドを使用して、mod_cluster フィルターを追加します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /profile=default/subsystem=undertow/configuration=filter/mod-cluster=modcluster:add(management-socket-binding=http, advertise-socket-binding=modcluster, security-key=mypassword)

    次の管理 CLI コマンドを使用して、mod_cluster フィルターをデフォルトのホストにバインドします。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /profile=default/subsystem=undertow/server=default-server/host=default-host/filter-ref=modcluster:add
重要

mod_cluster によって使用される管理およびアドバタイズソケットバインディングが内部ネットワークのみで公開され、パブリック IP アドレスで公開されないことが推奨されます。

ロードバランサーである JBoss EAP サーバーが 2 つのバックエンドである JBoss EAP サーバーを負荷分散できるようになります。

22.4.2. Undertow を静的ロードバランサーとして設定

Undertow の静的ロードバランサーを設定するには、undertow サブシステムでプロキシーハンドラーを設定する必要があります。Undertow でプロキシーハンドラーを設定するには、静的ロードバランサーとして動作する JBoss EAP インスタンスで以下を行う必要があります。

  1. リバースプロキシーハンドラーを追加します。
  2. 各リモートホストのアウトバウンドソケットバインディングを定義します。
  3. 各リモートホストをリバースプロキシーハンドラーへ追加します。
  4. リバースプロキシーの場所を追加します。

以下の例は、JBoss EAP インスタンスを静的ロードバランサーとして設定する方法を示しています。JBoss EAP インスタンスは lb.example.com にあり、2 つの追加サーバーである server1.example.comserver2.example.com との間で負荷分散を行います。ロードバランサーは /app に逆プロキシーを行い、AJP プロトコルを使用します。

  1. リバースプロキシーハンドラーを追加するには、以下を指定します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /subsystem=undertow/configuration=handler/reverse-proxy=my-handler:add
  2. 各リモートホストのアウトバウンドソケットバインディングを定義するには、以下を指定します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /socket-binding-group=standard-sockets/remote-destination-outbound-socket-binding=remote-host1/:add(host=server1.example.com, port=8009)
    
    /socket-binding-group=standard-sockets/remote-destination-outbound-socket-binding=remote-host2/:add(host=server2.example.com, port=8009)
  3. 各リモートホストをリバースプロキシーハンドラーに追加するには、以下を指定します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /subsystem=undertow/configuration=handler/reverse-proxy=my-handler/host=host1:add(outbound-socket-binding=remote-host1, scheme=ajp, instance-id=myroute, path=/test)
    
    /subsystem=undertow/configuration=handler/reverse-proxy=my-handler/host=host2:add(outbound-socket-binding=remote-host2, scheme=ajp, instance-id=myroute, path=/test)
  4. リバースプロキシーの場所を追加するには、以下を指定します。

    Copy to Clipboard Toggle word wrap
    /subsystem=undertow/server=default-server/host=default-host/location=\/app:add(handler=my-handler)

lb.example.com:8080/app にアクセスすると、server1.example.com および server2.example.com からプロキシーされた内容が表示されるようになります。

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