第4章 ネットワークおよびポート設定
4.1. インターフェース リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
JBoss EAP は設定全体で名前付きインターフェースを参照します。これにより、使用ごとにインターフェースの完全な詳細を必要とせず、論理名を使用して個々のインターフェース宣言を参照できます。
また、複数のマシンでネットワークインターフェースの詳細が異なる場合に管理対象ドメインの設定が容易になります。各サーバーインスタンスは、論理名グループに対応できます。
standalone.xml、domain.xml、および host.xml ファイルにはインターフェース宣言が含まれます。使用されるデフォルトの設定に応じて、複数の事前設定されたインターフェース名があります。management インターフェースは、HTTP 管理エンドポイントを含む、管理レイヤーが必要なすべてのコンポーネントおよびサービスに使用できます。public インターフェースは、アプリケーション関連のネットワーク通信すべてに使用できます。unsecure インターフェースは、標準設定の IIOP ソケットに使用されます。private インターフェースは、標準設定の JGroups ソケットに使用されます。
4.1.1. デフォルトインターフェース設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは、JBoss EAP はこれらのインターフェースを 127.0.0.1 にバインドしますが、適切なプロパティーを設定すると起動時に値を上書きできます。たとえば、以下のコマンドで JBoss EAP をスタンドアロンサーバーとして起動するときに public インターフェースの inet-address を設定できます。
EAP_HOME/bin/standalone.sh -Djboss.bind.address=IP_ADDRESS
$ EAP_HOME/bin/standalone.sh -Djboss.bind.address=IP_ADDRESS
この代わりに、サーバー起動のコマンドラインで -b スイッチを使用することができます。サーバー起動オプションの詳細は、「サーバーランタイム引数」を参照してください。
JBoss EAP が使用するデフォルトのネットワークインターフェースまたはポートを変更する場合、変更したインターフェースまたはポートを使用するスクリプトを変更する必要があることに注意してください。これには JBoss EAP サービススクリプトが含まれます。また、管理コンソールまたは CLI にアクセスするときに適切なインターフェースとポートを指定するようにしてください。
4.1.2. インターフェースの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ネットワークインターフェースは、物理インターフェースの論理名および選択基準を指定して宣言されます。選択基準はワイルドカードアドレスを参照したり、一致が有効となるためにインターフェースまたはアドレスで必要となる 1 つ以上の特徴のセットを指定したりできます。使用できるすべてのインターフェース選択基準は「インターフェース属性」を参照してください。
インターフェースは管理コンソールまたは管理 CLI を使用して設定できます。以下にインターフェースの追加および更新の例をいくつか示します。最初に管理 CLI コマンドを示し、その後に対応する設定 XML を示します。
NIC 値があるインターフェースの追加
NIC 値が eth0 であるインターフェースを新たに追加します。
/interface=external:add(nic=eth0)
/interface=external:add(nic=eth0)
<interface name="external"> <nic name="eth0"/> </interface>
<interface name="external">
<nic name="eth0"/>
</interface>
複数の条件値があるインターフェースの追加
稼働時に適切なサブネットのすべてのインターフェースまたはアドレスと一致し、マルチキャストをサポートする、ポイントツーポイントでないインターフェースを新たに追加します。
/interface=default:add(subnet-match=192.168.0.0/16,up=true,multicast=true,not={point-to-point=true})
/interface=default:add(subnet-match=192.168.0.0/16,up=true,multicast=true,not={point-to-point=true})
インターフェース属性の更新
public インターフェースのデフォルトの inet-address 値を更新し、jboss.bind.address プロパティーによってこの値が起動時に設定されるようにします。
/interface=public:write-attribute(name=inet-address,value="${jboss.bind.address:192.168.0.0}")
/interface=public:write-attribute(name=inet-address,value="${jboss.bind.address:192.168.0.0}")
<interface name="public">
<inet-address value="${jboss.bind.address:192.168.0.0}"/>
</interface>
<interface name="public">
<inet-address value="${jboss.bind.address:192.168.0.0}"/>
</interface>
管理対象ドメインでインターフェースをサーバーに追加
/host=HOST_NAME/server-config=SERVER_NAME/interface=INTERFACE_NAME:add(inet-address=127.0.0.1)
/host=HOST_NAME/server-config=SERVER_NAME/interface=INTERFACE_NAME:add(inet-address=127.0.0.1)
4.2. ソケットバインディング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ソケットバインディングとソケットバインディンググループを使用することにより、ネットワークポートと、JBoss EAP の設定で必要なネットワーキングインターフェースとの関係を定義できます。ソケットバインディングはソケットの名前付き設定です。ソケットバインディンググループは、ある論理名でグループ化されたソケットバインディング宣言のコレクションです。
これにより、使用ごとにソケット設定の完全な詳細を必要とせずに、設定の他のセクションが論理名でソケットバインディングを参照できるようになります。
これらの名前付き設定の宣言は standalone.xml および domain.xml 設定ファイルにあります。スタンドアロンサーバーにはソケットバインディンググループが 1 つのみ含まれますが、管理対象ドメインには複数のグループを含むことができます。管理対象ドメインで各サーバーグループのソケットバインディンググループを作成するか、複数のサーバーグループ間でソケットバインディンググループを共有することができます。
デフォルトで JBoss EAP によって使用されるポートは、使用されるソケットバインディンググループと、個々のデプロイメントの要件に応じて異なります。
JBoss EAP 設定のソケットバインディンググループで定義できるソケットバインディングには 3 つの種類があります。
- インバウンドソケットバインディング
socket-binding要素は、JBoss EAP サーバーのインバウンドソケットバインディングを設定するために使用されます。デフォルトの JBoss EAP 設定には、HTTP や HTTPS トラフィック用などの、事前設定されたsocket-binding要素が複数提供されます。JBoss EAP『Configuring Messaging』の「Broadcast Groups」には他の例も記載されています。この要素の属性については、インバウンドソケットバインディングの属性の表を参照してください。
- リモートアウトバウンドソケットバインディング
remote-destination-outbound-socket-binding要素は、JBoss EAP サーバーのリモートとなる宛先のアウトバウンドソケットバインディングを設定するために使用されます。デフォルトの JBoss EAP 設定には、メールサーバーに使用できるリモート宛先のソケットバインディングの例が含まれています。JBoss EAP『Configuring Messaging』の「Using the Integrated Artemis Resource Adapter for Remote Connections」には、他の例も記載されています。この要素の属性については、リモートアウトバウンドソケットバインディングの属性の表を参照してください。
- ローカルアウトバウンドソケットバインディング
local-destination-outbound-socket-binding要素は、JBoss EAP サーバーのローカルとなる宛先のアウトバウンドソケットバインディングを設定するために使用されます。通常、このソケットバインディングはあまり使用されません。この要素の属性については、ローカルアウトバウンドソケットバインディングの属性 の表を参照してください。
4.2.1. 管理ポート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
JBoss EAP 7 では、管理ポートが集約されました。JBoss EAP 7 は、管理 CLI によって使用されるネイティブ管理と、Web ベース管理コンソールによって使用される HTTP 管理の両方に 9990 ポートを使用します。JBoss EAP 6 でネイティブ管理ポートとして使用されていた 9999 ポートは使用されなくなりましたが、必要な場合は有効にできます。
管理コンソールに対して HTTPS を有効にすると、デフォルトではポート 9993 が使用されます。
4.2.2. デフォルトのソケットバインディング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
JBoss EAP には、事前設定された 5 つのプロファイル (default、ha、full、full-ha、load-balancer) のソケットバインディンググループが含まれています。
デフォルトのポートや説明などのデフォルトのソケットバインディングに関する詳細情報は、「デフォルトのソケットバインディング」を参照してください。
JBoss EAP が使用するデフォルトのネットワークインターフェースまたはポートを変更する場合、変更したインターフェースまたはポートを使用するスクリプトを変更する必要があることに注意してください。これには JBoss EAP サービススクリプトが含まれます。また、管理コンソールまたは CLI にアクセスするときに適切なインターフェースとポートを指定するようにしてください。
スタンドアロンサーバー
スタンドアロンサーバーとして実行されている場合、設定ファイルごとに 1 つのソケットバインディンググループのみが定義されます。各スタンドアロン設定ファイル (standalone.xml、standalone-ha.xml、standalone-full.xml、standalone-full-ha.xml、standalone-load-balancer.xml) は、対応するプロファイルによって使用される技術のソケットバインディングを定義します。
たとえば、デフォルトのスタンドアロン設定ファイル (standalone.xml) は以下のソケットバインディングを指定します。
管理対象ドメイン
管理対象ドメインで実行されている場合、すべてのソケットバインディンググループは domain.xml ファイルで定義されます。事前定義されたソケットバインディンググループは 5 つあります。
-
standard-sockets -
ha-sockets -
full-sockets -
full-ha-sockets -
load-balancer-sockets
各ソケットバインディンググループは、対応するプロファイルによって使用される技術のソケットバインディングを指定します。たとえば、full-ha-sockets ソケットバインディンググループは、高可用性のために full-ha プロファイルによって使用される複数の jgroups ソケットバインディングを定義します。
管理インターフェースのソケット設定は、ドメインコントローラーの host.xml ファイルに定義されます。
4.2.3. ソケットバインディングの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ソケットバインディングを設定するとき、port および interface 属性や、multicast-address および multicast-port などのマルチキャスト設定を設定できます。使用できるソケットバインディング属性すべての詳細は、「ソケットバインディングの属性」を参照してください。
ソケットバインディングは管理コンソールまたは管理 CLI を使用して設定できます。以下の手順では、ソケットバインディンググループの追加、ソケットバインディングの追加、および管理 CLI を使用したソケットバインディングの設定を行います。
新しいソケットバインディンググループを追加します。スタンドアロンサーバーとして実行している場合は追加できないことに注意してください。
/socket-binding-group=new-sockets:add(default-interface=public)
/socket-binding-group=new-sockets:add(default-interface=public)Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ソケットバインディングを追加します。
/socket-binding-group=new-sockets/socket-binding=new-socket-binding:add(port=1234)
/socket-binding-group=new-sockets/socket-binding=new-socket-binding:add(port=1234)Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ソケットバインディンググループによって設定されるデフォルト以外のインターフェースを使用するよう、ソケットバインディングを変更します。
/socket-binding-group=new-sockets/socket-binding=new-socket-binding:write-attribute(name=interface,value=unsecure)
/socket-binding-group=new-sockets/socket-binding=new-socket-binding:write-attribute(name=interface,value=unsecure)Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
以下の例は、上記の手順の完了後に XML 設定がどのようになるかを示しています。
4.2.4. ポートオフセット リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ポートオフセットとは、該当するサーバーのソケットバインディンググループに指定されたすべてのポート値に追加される数値のオフセットのことです。これにより、同じホストの別のサーバーとの競合を防ぐため、サーバーはソケットバインディンググループに定義されたポート値とオフセットを継承できるようになります。たとえば、ソケットバインディンググループの HTTP ポートが 8080 で、サーバーが 100 をポートオフセットとして使用する場合、HTTP ポートは 8180 になります。
管理 CLI を使用して管理対象ドメインのサーバーにポートオフセットとして 250 を設定する例を以下に示します。
/host=master/server-config=server-two/:write-attribute(name=socket-binding-port-offset,value=250)
/host=master/server-config=server-two/:write-attribute(name=socket-binding-port-offset,value=250)
ポートオフセットは、管理対象ドメインのサーバーと、同じホストで複数のスタンドアロンサーバーを実行する場合に使用できます。
jboss.socket.binding.port-offset プロパティーを使用してスタンドアロンサーバーを起動するときにポートオフセットを渡すことができます。
EAP_HOME/bin/standalone.sh -Djboss.socket.binding.port-offset=100
$ EAP_HOME/bin/standalone.sh -Djboss.socket.binding.port-offset=100
4.3. IPv6 アドレス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは、JBoss EAP は IPv4 アドレスを使用して実行するように設定されます。以下の手順では、IPv6 アドレスを使用して実行するよう JBoss EAP を設定する方法を示します。
IPv6 アドレスの JVM スタックの設定
IPv6 アドレスを優先するように、起動設定を更新します。
起動設定ファイルを開きます。
-
スタンドアロンサーバーとして実行している場合は、
EAP_HOME/bin/standalone.confファイル (Windows Server の場合はstandalone.conf.bat) を編集します。 -
管理対象ドメインで実行している場合は、
EAP_HOME/bin/domain.confファイル (Windows Server の場合はdomain.conf.bat) を編集します。
-
スタンドアロンサーバーとして実行している場合は、
java.net.preferIPv4Stackプロパティーをfalseに設定します。-Djava.net.preferIPv4Stack=false
-Djava.net.preferIPv4Stack=falseCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow java.net.preferIPv6Addressesプロパティーを追加し、trueに設定します。-Djava.net.preferIPv6Addresses=true
-Djava.net.preferIPv6Addresses=trueCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
以下の例は、上記の変更を行った後に起動設定ファイルの JVM オプションがどのようになるかを示しています。
IPv6 アドレスのインターフェース宣言の更新
設定のデフォルトのインターフェース値は、IPv6 アドレスに変更できます。たとえば、以下の管理 CLI コマンドは management インターフェースを IPv6 ループバックアドレス (::1) に設定します。
/interface=management:write-attribute(name=inet-address,value="${jboss.bind.address.management:[::1]}")
/interface=management:write-attribute(name=inet-address,value="${jboss.bind.address.management:[::1]}")
以下の例は、上記のコマンド実行後に XML 設定がどのようになるかを示しています。