8.6. 管理対象ドメインの設定
8.6.1. 1 台のマシンで管理対象ドメインを設定
jboss.domain.base.dir
プロパティーを使用すると 1 台のマシンで複数のホストコントローラーを実行できます。
複数の JBoss EAP ホストコントローラーを 1 台のマシン上でシステムサービスとして設定することはサポートされません。
ドメインコントローラーの
EAP_HOME/domain
ディレクトリーをコピーします。$ cp -r EAP_HOME/domain /path/to/domain1
ホストコントローラーの
EAP_HOME/domain
ディレクトリーをコピーします。$ cp -r EAP_HOME/domain /path/to/host1
/path/to/domain1
を使用してドメインコントローラーを起動します。$ EAP_HOME/bin/domain.sh --host-config=host-master.xml -Djboss.domain.base.dir=/path/to/domain1
/path/to/host1
を使用してホストコントローラーを起動します。$ EAP_HOME/bin/domain.sh --host-config=host-slave.xml -Djboss.domain.base.dir=/path/to/host1 -Djboss.domain.master.address=IP_ADDRESS -Djboss.management.http.port=PORT
注記ホストコントローラーの起動時に、
jboss.domain.master.address
プロパティーを使用してドメインコントローラーのアドレスを指定する必要があります。さらに、このホストコントローラーはドメインコントローラーと同じマシンで実行されているため、ドメインコントローラーの管理インターフェイスと競合しないように管理インターフェイスを変更する必要があります。このコマンドは
jboss.management.http.port
プロパティーを設定します。
このように起動された各インスタンスは、ベースインストールディレクトリー (例: EAP_HOME/modules/
) のその他のリソースを共有しますが、jboss.domain.base.dir
によって指定されたディレクトリーからドメイン設定を使用します。
8.6.2. 2 台のマシンで管理対象ドメインを設定
この例の実行には、ファイアウォールの設定が必要になることがあります。
1 台がドメインコントローラーでもう 1 台がホストである 2 台のマシンで管理対象ドメインを作成できます。詳細は、ドメインコントローラー を参照してください。
-
IP1
= ドメインコントローラーの IP アドレス (マシン 1) -
IP2
= ホストの IP アドレス (マシン 2)
2 台のマシンで管理対象ドメインを作成
マシン 1 での作業
ホストがドメインコントローラーによって認証されるよう、管理ユーザーを追加します。
add-user.sh
スクリプトを使用してホストコントローラーHOST_NAME
の管理ユーザーを追加します。最後の質問でyes
を指定し、提供される秘密の値を書き留めてください。この秘密の値はホストコントローラーの設定で使用され、以下のように表示されます。<secret value="SECRET_VALUE" />
ドメインコントローラーを起動します。
専用のドメインコントローラー用に事前設定された
host-master.xml
設定ファイルを指定します。さらに、jboss.bind.address.management
プロパティーを設定し、ドメインコントローラーが他のマシンにも表示されるようにします。$ EAP_HOME/bin/domain.sh --host-config=host-master.xml -Djboss.bind.address.management=IP1
マシン 2 での作業
ユーザー認証情報でホスト設定を更新します。
EAP_HOME/domain/configuration/host-slave.xml
を編集し、ホスト名HOST_NAME
と秘密の値SECRET_VALUE
を設定します。<host xmlns="urn:jboss:domain:8.0" name="HOST_NAME"> <management> <security-realms> <security-realm name="ManagementRealm"> <server-identities> <secret value="SECRET_VALUE" /> </server-identities> ...
ホストコントローラーを起動します。
スレーブホストコントローラー用に事前設定された
host-slave.xml
設定ファイルを指定します。さらに、jboss.domain.master.address
プロパティーを設定してドメインコントローラーに接続し、jboss.bind.address
プロパティーを設定してホストコントローラーバインドアドレスを設定します。$ EAP_HOME/bin/domain.sh --host-config=host-slave.xml -Djboss.domain.master.address=IP1 -Djboss.bind.address=IP2
起動時に --controller
パラメーターを使用してドメインコントローラーアドレスを指定し、管理 CLI からドメインを管理できるようになります。
$ EAP_HOME/bin/jboss-cli.sh --connect --controller=IP1
また、http://IP1:9990
で管理コンソールからドメインを管理することもできます。