1.4. バージョンの互換性とサポート
JBoss EAP for OpenShift では JDK 8、JDK 11、および Eclipse OpenJ9 のイメージを利用できます。
各イメージの 2 つのバリアントとして、S2I ビルダーイメージとランタイムイメージを使用できます。S2I ビルダーイメージには、S2I ビルド時に必要なツールを持つ完全な JBoss EAP サーバーが含まれます。ランタイムイメージには JBoss EAP の実行に必要な依存関係が含まれていますが、サーバーは含まれません。サーバーは、チェーンビルド時にランタイムイメージでインストールされます。
JBoss EAP for OpenShift 7.3 のイメージには、以下の変更が適用されています。
- デフォルトのドライバーおよびモジュールが削除されました。
- MySQL および PostgreSQL のテンプレートが削除されました。これらの機能は、カスタムレイヤーでプロビジョニングできます。
- Hawkular エージェントはこれらのイメージでアクティブではありません。設定されている場合は無視されます。
-
デフォルトのデータソース
ExampleDS
は、コンテナーの起動時にデフォルトで追加されなくなりました。デフォルトのデータソースが必要な場合は、値がtrue
(ENABLE_GENERATE_DEFAULT_DATASOURCE=true
) の環境変数ENABLE_GENERATE_DEFAULT_DATASOURCE
を使用してこれを追加します。
以下の検出メカニズムプロトコルは非推奨となり、他のプロトコルに置き換えられています。
-
openshift.DNS_PING
プロトコルは非推奨となり、dns.DNS_PING
プロトコルに置き換えられました。カスタマイズした standalone-openshift.xml
ファイルでopenshift.DNS_PING
プロトコルを参照している場合は、プロトコルをdns.DNS_PING
プロトコルに置き換えてください。 -
openshift.KUBE_PING
検索メカニズムプロトコルは非推奨となり、kubernetes.KUBE_PING
プロトコルに置き換えられました。
JDK 8 イメージ
- Red Hat Universal Base Image: 7
- テンプレート名の接頭辞: eap73-*
- ビルダーイメージ: https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/jboss-eap-7/eap73-openjdk8-openshift-rhel7
- ランタイムイメージ: https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/jboss-eap-7/eap73-openjdk8-runtime-openshift-rhel7
JBoss EAP の JDK 8 イメージは、IBM Z および IBM Power Systems では提供されません。
JDK 11 イメージ
- Red Hat Universal Base Image: 8
- テンプレート名の接頭辞: eap73-openjdk11-*
- ビルダーイメージ: https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/jboss-eap-7/eap73-openjdk11-openshift-rhel8
- ランタイムイメージ: https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/jboss-eap-7/eap73-openjdk11-runtime-openshift-rhel8
Eclipse OpenJ9 イメージ
- Red Hat Universal Base Image: 8
- テンプレート名の接頭辞: eap73-*
- ビルダーイメージ: https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/jboss-eap-7/eap73-openj9-11-openshift-rhel8:
- ランタイムイメージ: https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/jboss-eap-7/eap73-openj9-11-runtime-openshift-rhel8:
JBoss EAP for OpenShift は頻繁に更新されます。そのため、イメージのどのバージョンが OpenShift のどのバージョンと互換性があるかを理解することが重要になります。バージョンの互換性とサポートの詳細は、Red Hat カスタマーポータルの OpenShift and Atomic Platform Tested Integrations 参照してください。
その他のリソース
1.4.1. OpenShift 4.x サポート
OpenShift 4.1 の変更は Jolokia へのアクセスに影響します。Open Java Console は OpenShift 4.x Web コンソールで利用できなくなりました。
以前のリリースの OpenShift では、プロキシー化された特定の kube-apiserver 要求が認証され、クラスターに渡されていました。この動作は安全ではないと見なされているため、この方法での Jolokia へのアクセスはサポート対象外になりました。
OpenShift コンソールのコードベースの変更により、Open Java Console へのリンクが利用できなくなりました。
1.4.2. IBM Z および IBM Power Systems のサポート
libartemis-native
の s390x および ppc64le バリアントはイメージに含まれません。そのため、AIO に関連するいかなる設定も考慮されません。
-
journal-type
:journal-type
をASYNCIO
に設定しても効果はありません。この属性の値は、起動時にNIO
にデフォルト設定されます。 -
journal-max-io
: この属性は影響を受けません。 -
journal-store-enable-async-io
: この属性は影響を受けません。
1.4.3. OpenShift での JBoss EAP 7.1 から JBoss EAP 7.3 へのアップグレード
OpenShift において JBoss EAP 7.1 でインストールされたファイル standalone-openshift.xml
は、JBoss EAP 7.3 以降と互換性がありません。OpenShift 用の JBoss EAP 7.3 以降のコンテナーを起動するには、JBoss EAP 7.1 でインストールされた standalone-openshift.xml
ファイルを変更する必要があります。