第1章 RedHat JBoss Web Server 5.4 Service Pack 2
Red Hat JBoss Web Server バージョン 5.4 Service Pack 2 リリースへようこそ。
Red Hat JBoss Web Server は、Java Web アプリケーションをホストするための完全統合および認定されたコンポーネントセットです。これは、アプリケーションサーバー (Apache Tomcat Servlet コンテナー) および Tomcat Native Library から成ります。キーコンポーネントの簡単な説明を以下に示します。
- Apache tomcat: Java Servlet Specification に準拠するサーブレットコンテナー。JBoss Web Server には Apache Tomcat 9 が含まれています。
- Apache tomcat ネイティブライブラリー: Tomcat ライブラリー。Tomcat のスケーラビリティー、パフォーマンス、ネイティブサーバー技術との統合が改善されます。
- Tomcat-vault: JBoss Web Server によって使用されるパスワードおよび他の機密情報をセキュアに保存するために使用される JBoss Web Server の拡張機能。
- mod_cluster ライブラリー: Apache Tomcat と Apache HTTP Server の mod_proxy_cluster モジュール間の通信を可能にするライブラリー。これにより、Apache HTTP Server を JBoss Web サーバーのロードバランサーとして使用できます。mod_cluster の設定、mod_jk および mod_proxy の代替ロードバランサーのインストールおよび設定の詳細は、『HTTP Connectors and Load Balancing Guide』を参照してください。
- Apache 移植可能なランタイム(APR): ネイティブサーバー技術との優れたスケーラビリティー、パフォーマンス、および統合を提供するランタイム。APR は、Apache HTTP Server 2.x の中核となる大変ポータブルなライブラリーです。これにより、高度な IO 機能 (sendfile、epoll、OpenSSL など)、オペレーティングシステムレベルの機能 (例: 乱数生成およびシステム状態、ネイティブプロセス処理 (共有メモリー、NT パイプ、Unix ソケットなど) へのアクセスが可能になります。
- OpenSSL: Secure Sockets Layer (SSL) プロトコルおよび TLS (Transport Layer Security) プロトコルを実装するソフトウェアライブラリー。基本的な暗号化ライブラリーが含まれています。
JBoss Web Serverのこのリリースは、いくつかの主要なセキュリティ更新をカバーしています。Red Hat Enterprise Linux 6 は、5.4 Service Pack 1 以降のリリースではサポートされません。