10.9. オブジェクトバケットのキャッシュポリシー


キャッシュバケットは、ハブのターゲットとキャッシュターゲットが指定された namespace バケットです。ハブのターゲットは、S3 と互換性のある大規模なオブジェクトストレージバケットです。キャッシュのバケットは、ローカルの Multicloud Object Gateway バケットです。AWS バケットまたは IBM COS バケットをキャッシュするキャッシュバケットを作成できます。

重要

CPU バケットはテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

10.9.1. AWS キャッシュバケットの作成

前提条件

  • Multicloud Object Gateway (MCG) コマンドラインインターフェイスをダウンロードします。

    # subscription-manager repos --enable=rh-odf-4-for-rhel-8-x86_64-rpms
    # yum install mcg
    注記

    サブスクリプションマネージャーを使用してリポジトリーを有効にするための適切なアーキテクチャーを指定します。IBM Z インフラストラクチャーの場合は、以下のコマンドを使用します。

    # subscription-manager repos --enable=rh-odf-4-for-rhel-8-s390x-rpms

    または、MCG パッケージを、https://access.redhat.com/downloads/content/547/ver=4/rhel---8/4/x86_64/package にある OpenShift Data Foundation RPM からインストールできます。

    注記

    お使いのアーキテクチャーに応じて、正しい製品バリアントを選択します。

手順

  1. NamespaceStore リソースを作成します。NamespaceStore は、MCG namespace バケットでデータの読み取りおよび書き込みターゲットとして使用される基礎となるストレージを表します。MCG コマンドラインインターフェイスから、以下のコマンドを実行します。

    noobaa namespacestore create aws-s3 <namespacestore> --access-key <AWS ACCESS KEY> --secret-key <AWS SECRET ACCESS KEY> --target-bucket <bucket-name>
    1. <namespacestore> を namespacestore の名前に置き換えます。
    2. <AWS ACCESS KEY> および <AWS SECRET ACCESS KEY> を、作成した AWS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーに置き換えます。
    3. <bucket-name> を既存の AWS バケット名に置き換えます。この引数は、MCG に対して、バッキングストア、およびその後のデータストレージおよび管理のためのターゲットバケットとして使用するバケットについて指示します。

      YAML を適用してストレージリソースを追加することもできます。まず、認証情報を使用してシークレットを作成します。

      apiVersion: v1
      kind: Secret
      metadata:
        name: <namespacestore-secret-name>
      type: Opaque
      data:
        AWS_ACCESS_KEY_ID: <AWS ACCESS KEY ID ENCODED IN BASE64>
        AWS_SECRET_ACCESS_KEY: <AWS SECRET ACCESS KEY ENCODED IN BASE64>

      Base64 を使用して独自の AWS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーを指定し、エンコードし、その結果を <AWS ACCESS KEY ID ENCODED IN BASE64> および <AWS SECRET ACCESS KEY ENCODED IN BASE64> に使用する必要があります。

      <namespacestore-secret-name> を一意の名前に置き換えます。

      次に、以下の YAML を適用します。

      apiVersion: noobaa.io/v1alpha1
      kind: NamespaceStore
      metadata:
        finalizers:
        - noobaa.io/finalizer
        labels:
          app: noobaa
        name: <namespacestore>
        namespace: openshift-storage
      spec:
        awsS3:
          secret:
            name: <namespacestore-secret-name>
            namespace: <namespace-secret>
          targetBucket: <target-bucket>
        type: aws-s3
    4. <namespacestore> を一意の名前に置き換えます。
    5. <namespacestore-secret-name> を、直前の手順で作成されたシークレットに置き換えます。
    6. <namespace-secret> を、直前の手順でシークレットを作成するために使用された namespace に置き換えます。
    7. <target-bucket> を namespacestore 用に作成した AWS S3 バケットに置き換えます。
  2. 以下のコマンドを実行してバケットクラスを作成します。

    noobaa bucketclass create namespace-bucketclass cache <my-cache-bucket-class> --backingstores <backing-store> --hub-resource <namespacestore>
    1. <my-cache-bucket-class> を一意のバケットクラス名に置き換えます。
    2. <backing-store> を関連するバッキングストアに置き換えます。コンマで区切られた 1 つ以上のバッキングストアを一覧表示できます。
    3. <namespacestore> を、直前の手順で作成された namespacestore に置き換えます。
  3. 以下のコマンドを実行して、手順 2 に定義されたバケットクラスを使用する Object Bucket Claim (OBC) リソースを使用してバケットを作成します。

    noobaa obc create <my-bucket-claim> my-app --bucketclass <custom-bucket-class>
    1. <my-bucket-claim> を一意の名前に置き換えます。
    2. <custom-bucket-class> を、手順 2 で作成したバケットクラスの名前に置き換えます。

10.9.2. IBM COS キャッシュバケットの作成

前提条件

  • Multicloud Object Gateway (MCG) コマンドラインインターフェイスをダウンロードします。

    # subscription-manager repos --enable=rh-odf-4-for-rhel-8-x86_64-rpms
    # yum install mcg
    注記

    サブスクリプションマネージャーを使用してリポジトリーを有効にするための適切なアーキテクチャーを指定します。

    • IBM Power の場合は、次のコマンドを使用します。
    # subscription-manager repos --enable=rh-odf-4-for-rhel-8-ppc64le-rpms
    • IBM Z インフラストラクチャーの場合は、以下のコマンドを使用します。
    # subscription-manager repos --enable=rh-odf-4-for-rhel-8-s390x-rpms

    または、MCG パッケージを、https://access.redhat.com/downloads/content/547/ver=4/rhel---8/4/x86_64/package にある OpenShift Data Foundation RPM からインストールできます。

    注記

    お使いのアーキテクチャーに応じて、正しい製品バリアントを選択します。

手順

  1. NamespaceStore リソースを作成します。NamespaceStore は、MCG namespace バケットでデータの読み取りおよび書き込みターゲットとして使用される基礎となるストレージを表します。MCG コマンドラインインターフェイスから、以下のコマンドを実行します。

    noobaa namespacestore create ibm-cos <namespacestore> --endpoint <IBM COS ENDPOINT> --access-key <IBM ACCESS KEY> --secret-key <IBM SECRET ACCESS KEY> --target-bucket <bucket-name>
    1. <namespacestore> を NamespaceStore の名前に置き換えます。
    2. <IBM ACCESS KEY>, <IBM SECRET ACCESS KEY>, <IBM COS ENDPOINT> を IBM アクセスキー ID、シークレットアクセスキー、および既存の IBM バケットの場所に対応する地域のエンドポイントに置き換えます。
    3. <bucket-name> を既存の IBM バケット名に置き換えます。この引数は、MCG に対して、バッキングストア、およびその後のデータストレージおよび管理のためのターゲットバケットとして使用するバケットについて指示します。

      YAML を適用してストレージリソースを追加することもできます。まず、認証情報を使用してシークレットを作成します。

      apiVersion: v1
      kind: Secret
      metadata:
        name: <namespacestore-secret-name>
      type: Opaque
      data:
        IBM_COS_ACCESS_KEY_ID: <IBM COS ACCESS KEY ID ENCODED IN BASE64>
        IBM_COS_SECRET_ACCESS_KEY: <IBM COS SECRET ACCESS KEY ENCODED IN BASE64>

      Base64 を使用して独自の IBM COS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーを指定し、エンコードし、その結果を <IBM COS ACCESS KEY ID ENCODED IN BASE64> および <IBM COS SECRET ACCESS KEY ENCODED IN BASE64> に使用する必要があります。

      <namespacestore-secret-name> を一意の名前に置き換えます。

      次に、以下の YAML を適用します。

      apiVersion: noobaa.io/v1alpha1
      kind: NamespaceStore
      metadata:
        finalizers:
        - noobaa.io/finalizer
        labels:
          app: noobaa
        name: <namespacestore>
        namespace: openshift-storage
      spec:
        s3Compatible:
          endpoint: <IBM COS ENDPOINT>
          secret:
            name: <backingstore-secret-name>
            namespace: <namespace-secret>
          signatureVersion: v2
          targetBucket: <target-bucket>
        type: ibm-cos
    4. <namespacestore> を一意の名前に置き換えます。
    5. <IBM COS ENDPOINT> を適切な IBM COS エンドポイントに置き換えます。
    6. <backingstore-secret-name> を、直前の手順で作成されたシークレットに置き換えます。
    7. <namespace-secret> を、直前の手順でシークレットを作成するために使用された namespace に置き換えます。
    8. <target-bucket> を namespacestore 用に作成した AWS S3 バケットに置き換えます。
  2. 以下のコマンドを実行してバケットクラスを作成します。

    noobaa bucketclass create namespace-bucketclass cache <my-bucket-class> --backingstores <backing-store> --hubResource <namespacestore>
    1. <my-bucket-class> を一意のバケットクラス名に置き換えます。
    2. <backing-store> を関連するバッキングストアに置き換えます。コンマで区切られた 1 つ以上のバッキングストアを一覧表示できます。
    3. <namespacestore> を、直前の手順で作成された namespacestore に置き換えます。
  3. 以下のコマンドを実行して、手順 2 に定義されたバケットクラスを使用する Object Bucket Class リソースを使用してバケットを作成します。

    noobaa obc create <my-bucket-claim> my-app --bucketclass <custom-bucket-class>
    1. <my-bucket-claim> を一意の名前に置き換えます。
    2. <custom-bucket-class> を、手順 2 で作成したバケットクラスの名前に置き換えます。
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