5.2. ローカルストレージデバイスを使用したスタンドアロン Multicloud Object Gateway のデプロイ
このセクションでは、以下のステップで、スタンドアロンの Multicloud Object Gateway コンポーネントのみをデプロイします。
- ローカルストレージ Operator のインストール
- Red Hat OpenShift Data Foundation Operator のインストール
- スタンドアロンの Multicloud Object Gateway の作成
5.2.1. ローカルストレージ Operator のインストール
ローカルストレージデバイスに Red Hat OpenShift Data Foundation クラスターを作成する前に、Operator Hub からローカルストレージ Operator をインストールします。
手順
- OpenShift Web コンソールにログインします。
-
Operators
OperatorHub をクリックします。 -
Filter by keyword ボックスに
local storage
を入力し、Operator の一覧から Local Storage Operator を見つけ、これをクリックします。 Install Operator ページで、以下のオプションを設定します。
-
チャンネルを
4.12
またはstable
のいずれかにして更新します。 - インストールモードに A specific namespace on the cluster を選択します。
- Installed Namespace に Operator recommended namespace openshift-local-storage を選択します。
- 承認を Automatic として更新します。
-
チャンネルを
- Install をクリックします。
検証手順
- Local Storage Operator に、インストールが正常に実行されたことを示す緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。
5.2.2. Red Hat OpenShift Data Foundation Operator のインストール
Red Hat OpenShift Data Foundation Operator は、Red Hat OpenShift Container Platform Operator Hub を使用してインストールできます。
前提条件
-
cluster-admin
および operator インストールのパーミッションを持つアカウントを使用して OpenShift Container Platform クラスターにアクセスできる。 - Red Hat OpenShift Container Platform クラスターにワーカーノードが少なくとも 3 つある。各ノードには 1 つのディスクが含まれ、3 つのディスク(PV)が必要です。ただし、1 つの PV はデフォルトで最終的に使用されません。これは想定される動作です。
- その他のリソース要件については、デプロイメントのプランニング ガイドを参照してください。
OpenShift Data Foundation のクラスター全体でのデフォルトノードセレクターを上書きする必要がある場合は、以下のコマンドを使用し、
openshift-storage
namespace の空のノードセレクターを指定できます (この場合、openshift-storage
を作成します)。$ oc annotate namespace openshift-storage openshift.io/node-selector=
-
ノードに Red Hat OpenShift Data Foundation リソースのみがスケジュールされるように
infra
のテイントを設定します。これにより、サブスクリプションコストを節約できます。詳細は、ストレージリソースの管理および割り当て ガイドの Red Hat OpenShift Data Foundation に専用のワーカーノードを使用する方法 を参照してください。
手順
- OpenShift Web コンソールにログインします。
-
Operators
OperatorHub をクリックします。 -
スクロールするか、
OpenShift Data Foundation
を Filter by keyword ボックスに入力し、OpenShift Data Foundation Operator を検索します。 - Install をクリックします。
Install Operator ページで、以下のオプションを設定します。
- Channel を stable-4.12 として更新します。
- Installation Mode オプションに A specific namespace on the cluster を選択します。
-
Installed Namespace に Operator recommended namespace openshift-storage を選択します。namespace
openshift-storage
が存在しない場合、これは Operator のインストール時に作成されます。 承認ストラテジー を Automatic または Manual として選択します。
Automatic (自動) 更新を選択した場合、Operator Lifecycle Manager (OLM) は介入なしに、Operator の実行中のインスタンスを自動的にアップグレードします。
Manual 更新を選択した場合、OLM は更新要求を作成します。クラスター管理者は、Operator を新しいバージョンに更新できるように更新要求を手動で承認する必要があります。
- Console プラグイン に Enable オプションが選択されていることを確認します。
- Install をクリックします。
検証手順
-
Operator が正常にインストールされると、
Web console update is available
メッセージを含むポップアップがユーザーインターフェイスに表示されます。このポップアップから Refresh web console をクリックして、反映するコンソールを変更します。 Web コンソールに移動します。
- Installed Operators に移動し、OpenShift Data Foundation Operator に、インストールが正常に実行されたことを示す緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。
- Storage に移動し、Data Foundation ダッシュボードが使用可能かどうかを確認します。
5.2.3. スタンドアロンの Multicloud Object Gateway の作成
OpenShift Data Foundation のデプロイ中には、スタンドアロンの Multicloud Object Gateway コンポーネントのみを作成できます。
前提条件
- OpenShift Data Foundation Operator がインストールされている。
手順
OpenShift Web コンソールで、Operators
Installed Operators をクリックし、インストールされた Operator を表示します。 選択された Project が
openshift-storage
であることを確認します。- OpenShift Data Foundation Operator をクリックした後、Create StorageSystem をクリックします。
Backing storage ページで、以下を選択します。
- Deployment type の Multicloud Object Gateway を選択します。
- Create a new StorageClass using the local storage devices オプションを選択します。
Next をクリックします。
注記Local Storage Operator がまだインストールされていない場合は、インストールするように求められます。Install をクリックし、ローカルストレージ Operator のインストールで説明されているように手順に従います。
Create local volume set ページで、以下の情報を提供します。
LocalVolumeSet および StorageClass の名前を入力します。
デフォルトで、ローカルボリュームセット名がストレージクラス名について表示されます。名前を変更できます。
以下のいずれかを選択します。
Disks on all nodes
すべてのノードにある選択したフィルターに一致する利用可能なディスクを使用します。
Disks on selected nodes
選択したノードにある選択したフィルターにのみ一致する利用可能なディスクを使用します。
-
Disk Type の利用可能な一覧から、
SSD/NVMe
を選択します。 Advanced セクションを拡張し、以下のオプションを設定します。
ボリュームモード
デフォルトではファイルシステムが選択されています。Volume Mode でファイルシステムが選択されていることを常に確認してください。
デバイスタイプ
ドロップダウンリストから 1 つ以上のデバイスタイプを選択します。
ディスクサイズ
デバイスの最小サイズ 100GB と、含める必要のあるデバイスの最大サイズを設定します。
ディスクの最大数の制限
これは、ノードで作成できる PV の最大数を示します。このフィールドが空のままの場合、PV は一致するノードで利用可能なすべてのディスクに作成されます。
Next をクリックします。
LocalVolumeSet の作成を確認するポップアップが表示されます。
- Yes をクリックして続行します。
Capacity and nodes ページで、以下を設定します。
- Available raw capacity には、ストレージクラスに関連付けられた割り当てられたすべてのディスクに基づいて容量の値が設定されます。これには少し時間がかかります。Selected nodes 一覧には、ストレージクラスに基づくノードが表示されます。
- Next をクリックします。
オプション: Connect to an external key management service チェックボックスを選択します。これはクラスター全体の暗号化の場合はオプションになります。
- Key Management Service Provider ドロップダウンリストから、Vault または Thales CipherTrust Manager (using KMIP) を選択します。Vault を選択した場合は、次の手順に進みます。Thales CipherTrust Manager (using KMIP) を選択した場合は、手順 iii に進みます。
認証方法を選択します。
- トークン認証方式の使用
- Vault ('https://<hostname or ip>') サーバーの一意の Connection Name、ホストの Address、Port 番号および Token を入力します。
Advanced Settings を展開して、
Vault
設定に基づいて追加の設定および証明書の詳細を入力します。- OpenShift Data Foundation 専用かつ特有のキーと値のシークレットパスを Backend Path に入力します。
- オプション: TLS Server Name および Vault Enterprise Namespace を入力します。
- PEM でエンコードされた、該当の証明書ファイルをアップロードし、CA 証明書、クライアント証明書、および クライアントの秘密鍵 を指定します。
- Save をクリックして、手順 iv に進みます。
- Kubernetes 認証方式の使用
- Vault ('https://<hostname or ip>') サーバーの一意の Connection Name、ホストの Address、Port 番号および Role 名を入力します。
Advanced Settings を展開して、
Vault
設定に基づいて追加の設定および証明書の詳細を入力します。- OpenShift Data Foundation 専用かつ特有のキーと値のシークレットパスを Backend Path に入力します。
- 該当する場合は、TLS Server Name および Authentication Path を入力します。
- PEM でエンコードされた、該当の証明書ファイルをアップロードし、CA 証明書、クライアント証明書、および クライアントの秘密鍵 を指定します。
- Save をクリックして、手順 iv に進みます。
Thales CipherTrust Manager (using KMIP) を KMS プロバイダーとして使用するには、次の手順に従います。
- プロジェクト内のキー管理サービスの一意の Connection Name を入力します。
Address および Port セクションで、Thales CipherTrust Manager の IP と、KMIP インターフェイスが有効になっているポートを入力します。以下に例を示します。
- Address: 123.34.3.2
- Port: 5696
- クライアント証明書、CA 証明書、および クライアント秘密鍵 をアップロードします。
- StorageClass 暗号化が有効になっている場合は、上記で生成された暗号化および復号化に使用する一意の識別子を入力します。
-
TLS Server フィールドはオプションであり、KMIP エンドポイントの DNS エントリーがない場合に使用します。たとえば、
kmip_all_<port>.ciphertrustmanager.local
などです。
- Network を選択します。
- Next をクリックします。
Review and create ページで、設定の詳細を確認します。
設定設定を変更するには、Back をクリックします。
- Create StorageSystem をクリックします。
検証手順
- OpenShift Data Foundation クラスターが正常であることの確認
-
OpenShift Web コンソールで、Storage
Data Foundation をクリックします。 Overview タブの Status カードで Storage System をクリックし、表示されたポップアップからストレージシステムリンクをクリックします。
- Object タブの Status card で、Object Service と Data Resiliency の両方に緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。
- Details カードで、MCG 情報が表示されることを確認します。
-
OpenShift Web コンソールで、Storage
- Pod の状態の確認
-
OpenShift Web コンソールから Workloads
Pods をクリックします。 Project ドロップダウンリストから
openshift-storage
を選択し、以下の Pod がRunning
状態にあることを確認します。注記Show default projects オプションが無効になっている場合は、切り替えボタンを使用して、すべてのデフォルトプロジェクトを一覧表示します。
コンポーネント 対応する Pod OpenShift Data Foundation Operator
-
ocs-operator-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
ocs-metrics-exporter-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
odf-operator-controller-manager-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
odf-console-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
csi-addons-controller-manager-*
(任意のストレージノードに 1 Pod)
Rook-ceph Operator
rook-ceph-operator-*
(任意のストレージノードに 1 Pod)
Multicloud Object Gateway
-
noobaa-operator-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
noobaa-core-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
noobaa-db-pg-*
(任意のストレージノードに 1 Pod) -
noobaa-endpoint-*
(任意のストレージノードに 1 Pod)
-
-
OpenShift Web コンソールから Workloads