7.3. OpenShift Data Foundation のクラスターロギング
クラスターロギングをデプロイして、各種の OpenShift Container Platform サービスに関するログを集計できます。クラスターロギングのデプロイ方法は、クラスターロギングのデプロイ を参照してください。
OpenShift Container Platform の初回のデプロイメントでは、OpenShift Data Foundation はデフォルトで設定されず、OpenShift Container Platform クラスターはノードから利用可能なデフォルトストレージのみに依存します。OpenShift ロギング (ElasticSearch) のデフォルト設定を OpenShift Data Foundation で対応されるように編集し、OpenShift Data Foundation でサポートされるロギング (Elasticsearch) を設定できます。
これらのサービスに十分なストレージ容量があることを常に確認してください。これらの重要なサービスのストレージ領域が不足すると、ロギングアプリケーションは動作しなくなり、復元が非常に困難になります。
Red Hat は、これらのサービスのキュレーションおよび保持期間を短く設定することを推奨します。詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの クラスターロギングキュレーター を参照してください。
これらのサービスのストレージ領域が不足している場合は、Red Hat カスタマーポータルにお問い合わせください。
7.3.1. 永続ストレージの設定
ストレージクラス名およびサイズパラメーターを使用して、Elasticsearch クラスターの永続ストレージクラスおよびサイズを設定できます。Cluster Logging Operator は、これらのパラメーターに基づいて、Elasticsearch クラスターの各データノードに永続ボリューム要求を作成します。以下に例を示します。
spec: logStore: type: "elasticsearch" elasticsearch: nodeCount: 3 storage: storageClassName: "ocs-storagecluster-ceph-rbd” size: "200G"
この例では、クラスター内の各データノードが 200GiB
の ocs-storagecluster-ceph-rbd
ストレージを要求する永続ボリューム要求にバインドされるように指定します。それぞれのプライマリーシャードは単一のレプリカによってサポートされます。シャードのコピーはすべてのノードにレプリケートされ、常に利用可能となり、冗長性ポリシーにより 2 つ以上のノードが存在する場合にコピーを復元できます。Elasticsearch レプリケーションポリシーの詳細は、クラスターロギングのデプロイおよび設定について の Elasticsearch レプリケーションポリシー を参照してください。
ストレージブロックを省略すると、デプロイメントはデフォルトのストレージでサポートされます。以下に例を示します。
spec: logStore: type: "elasticsearch" elasticsearch: nodeCount: 3 storage: {}
詳細は、クラスターロギングの設定 を参照してください。
7.3.2. OpenShift Data Foundation を使用するためのクラスターロギングの設定
このセクションの手順に従って、OpenShift Data Foundation を OpenShift クラスターロギングのストレージとして設定します。
OpenShift Data Foundation では、ロギングを初めて設定する際に、すべてのログを取得できます。ただし、ロギングをアンインストールして再インストールすると、古いログが削除され、新しいログのみが処理されます。
前提条件
- OpenShift Web コンソールへの管理者アクセス。
-
OpenShift Data Foundation Operator が
openshift-storage
namespace にインストールされ、実行されている。 -
Cluster Logging Operator が
openshift-logging
namespace にインストールされ、実行されている。
手順
-
OpenShift Web コンソールの左側のペインから Administration
Custom Resource Definitions をクリックします。 - Custom Resource Definitions ページで、ClusterLogging をクリックします。
- Custom Resource Definition Overview ページで、Actions メニューから View Instances を選択するか、Instances タブをクリックします。
Cluster Logging ページで、Create Cluster Logging をクリックします。
データを読み込むためにページの更新が必要になる場合があります。
YAML において、storageClassName、をプロビジョナー
openshift-storage.rbd.csi.ceph.com
を使用するstorageclass
に置き換えます。以下の例では、storageclass の名前はocs-storagecluster-ceph-rbd
です。apiVersion: "logging.openshift.io/v1" kind: "ClusterLogging" metadata: name: "instance" namespace: "openshift-logging" spec: managementState: "Managed" logStore: type: "elasticsearch" elasticsearch: nodeCount: 3 storage: storageClassName: ocs-storagecluster-ceph-rbd size: 200G # Change as per your requirement redundancyPolicy: "SingleRedundancy" visualization: type: "kibana" kibana: replicas: 1 curation: type: "curator" curator: schedule: "30 3 * * *" collection: logs: type: "fluentd" fluentd: {}
OpenShift Data Foundation ノードにテイントのマークが付けられている場合は、ロギング用に daemonset Pod のスケジューリングを有効にするために容認を追加する必要があります。
spec: [...] collection: logs: fluentd: tolerations: - effect: NoSchedule key: node.ocs.openshift.io/storage value: 'true' type: fluentd
- Save をクリックします。
検証手順
永続ボリューム要求が
elasticsearch
Pod にバインドされていることを確認します。-
Storage
Persistent Volume Claims に移動します。 -
Project ドロップダウンを
openshift-logging
に設定します。 永続ボリューム要求が
elasticsearch-
* Pod に割り当てられ、Bound
(バインド) の状態で表示されることを確認します。図7.4 作成済みのバインドされたクラスターロギング
-
Storage
新規クラスターロギングが使用されていることを確認します。
-
Workload
Pods をクリックします。 -
プロジェクトを
openshift-logging
に設定します。 -
新規の
elasticsearch-
* Pod がRunning
状態で表示されることを確認します。 -
新規の
elasticsearch-
* Pod をクリックし、Pod の詳細を表示します。 -
Volumes までスクロールダウンし、elasticsearch ボリュームに新規永続ボリューム要求に一致する Type があることを確認します (例:
elasticsearch-elasticsearch-cdm-9r624biv-3
)。 - 永続ボリューム要求の名前をクリックし、PersistentVolumeClaim Overview ページでストレージクラス名を確認します。
-
Workload
Elasticsearch Pod に割り当てられる PV の詳細シナリオを回避するために、キュレーターの時間を短く設定して使用するようにしてください。
Curator を、保持設定に基づいて Elasticsearch データを削除するように設定できます。以下の 5 日間のインデックスデータの保持期間をデフォルトとして設定することが推奨されます。
config.yaml: | openshift-storage: delete: days: 5
詳細は、Elasticsearch データのキュレーション を参照してください。
永続ボリューム要求がサポートするクラスターロギングをアンインストールするには、それぞれのデプロイメントガイドのアンインストールに関する章に記載されている、クラスターロギング Operator の OpenShift Data Foundation からの削除に関する手順を使用します。