6.2. クラスターの作成
Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) コマンドラインインターフェイス (CLI) rosa
を使用してクラスターを作成する場合、オプションのフラグ --no-cni
を追加すると、CNI プラグインなしでクラスターを作成できます。
前提条件
- ROSA with HCP の AWS の前提条件を完了している。
- 利用可能な AWS サービスクォータがある。
- AWS コンソールで ROSA サービスを有効にしている。
-
インストールホストに、最新の ROSA CLI (
rosa
) をインストールして設定している。rosa version
を実行して、現在インストールされている ROSA CLI のバージョンを確認します。新しいバージョンが利用可能な場合、CLI はこのアップグレードをダウンロードするためのリンクを提供します。 - ROSA CLI を使用して Red Hat アカウントにログインしている。
- OIDC 設定が作成されている。
- AWS Elastic Load Balancing (ELB) サービスロールが AWS アカウントに存在することを確認している。
手順
次のコマンドのいずれかを使用して、ROSA with HCP クラスターを作成できます。
注記ROSA with HCP クラスターを作成する場合、デフォルトのマシン Classless Inter-Domain Routing (CIDR) は
10.0.0.0/16
です。これが VPC サブネットの CIDR 範囲に対応していない場合は、次のコマンドに--machine-cidr <address_block>
を追加します。Red Hat OpenShift Service on AWS のデフォルト CIDR 範囲の詳細は CIDR 範囲の定義 を参照してください。単一の初期マシンプール、パブリックに利用可能な API、およびパブリックに利用可能な Ingress を備え、CNI プラグインのないクラスターを作成するには、次のコマンドを実行します。
$ rosa create cluster --cluster-name=<cluster_name> \ --sts --mode=auto --hosted-cp --operator-roles-prefix <operator-role-prefix> \ --oidc-config-id <ID-of-OIDC-configuration> --subnet-ids=<public-subnet-id>,<private-subnet-id> --no-cni
単一の初期マシンプール、プライベートに利用可能な API、およびプライベートに利用可能な Ingress を備え、CNI プラグインのないクラスターを作成するには、次のコマンドを実行します。
$ rosa create cluster --private --cluster-name=<cluster_name> \ --sts --mode=auto --hosted-cp --subnet-ids=<private-subnet-id> --no-cni
OIDC_ID
、SUBNET_IDS
、およびOPERATOR_ROLES_PREFIX
変数を使用して環境を準備した場合は、CNI プラグインなしでクラスターを作成するときに、それらの変数を引き続き使用できます。たとえば、以下のコマンドを実行します。$ rosa create cluster --hosted-cp --subnet-ids=$SUBNET_IDS --oidc-config-id=$OIDC_ID --cluster-name=<cluster_name> --operator-roles-prefix=$OPERATOR_ROLES_PREFIX --no-cni
次のコマンドを実行して、クラスターのステータスを確認します。
$ rosa describe cluster --cluster=<cluster_name>
重要クラスターが
ready
状態に達してから初めてログインする場合、独自の CNI プラグインをインストールするまで、ノードはnot ready
状態のままです。CNI のインストール後、ノードはready
に変わります。以下の
State
フィールドの変更は、クラスターインストールの進捗として出力に表示されます。-
pending (Preparing account)
-
installing (DNS setup in progress)
-
installing
ready
注記インストールが失敗した場合や、
State
フィールドが 10 分以上ready
に変わらない場合は、インストールのトラブルシューティングのドキュメントで詳細を確認してください。詳細は、インストールのトラブルシューティングを参照してください。Red Hat サポートにサポートを依頼する手順は、Red Hat OpenShift Service on AWS のサポートを受けるを参照してください。
-
Red Hat OpenShift Service on AWS インストールプログラムのログを監視して、クラスター作成の進行状況を追跡します。ログを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ rosa logs install --cluster=<cluster_name> --watch 1
- 1
- オプション: インストールの進行中に新しいログメッセージを監視するには、
--watch
引数を使用します。
6.2.1. CNI プラグインがないクラスターの予想される動作
ROSA with HCP クラスターのインストールが完了しても、CNI プラグインがないとクラスターは動作しません。ノードが準備ができていないため、ワークロードをデプロイできません。たとえば、Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターの Web コンソールを利用できないため、クラスターにログインするには OpenShift CLI (oc
) を使用する必要があります。さらに、HAProxy ベースの Ingress Controller、イメージレジストリー、Prometheus ベースのモニタリングスタックなど、その他の OpenShift コンポーネントが実行されていません。これは、CNI プロバイダーをインストールするまでの予想される動作です。