Red Hat OpenStack アプリケーションおよび VNF ワークフローガイド
Red Hat OpenStack 17 向け
概要
多様性を受け入れるオープンソースの強化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat では、コード、ドキュメントにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。多様性を受け入れる用語に変更する取り組みの詳細は、Red Hat CTO である Chris Wright のメッセージ を参照してください。
第1章 OpenStack アプリケーションおよび VNF 認定プログラムの概要 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
このガイドは、共同でサポートする顧客環境において、Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) で使用する独自のアプリケーション、管理アプリケーション、または仮想ネットワーク機能 (VNF) ソフトウェアを認定する場合に使用します。
1.1. Red Hat 認定プログラムの概要 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat 認定プログラムは、OpenStack Platform でのハードウェア、ソフトウェア、およびクラウド製品の互換性を保証するためのものです。このプログラムは、次の 3 つの主な要素で構成されます。
- テストスイート: 認定を受けるハードウェアまたはソフトウェアアプリケーションのテストで構成されます。
- Red Hat Certification Ecosystem: ハードウェア、ソフトウェア、クラウド、およびサービスプロバイダーなどの認定製品を調べて見つけることができます。
- サポート: パートナーと Red Hat の間の共同サポート関係。
1.2. 認定ワークフロー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
次の大まかな手順に従って、ハードウェア、ソフトウェア、およびクラウド製品を認定します。
- Red Hat Certification ツールを使用して、特定のソフトウェアまたはハードウェアコンポーネントの認定リクエストを作成します。
- ワークフローガイドで指定されたテストを実行し、Red Hat Certification ツールを使用して、その結果を分析のために Red Hat 認定チーム に送信します。
- 認定チームがテスト結果を分析し、再テストが必要な場合はその旨を連絡します。
- すべてのテストで良好な結果が得られた場合は、認定が完了し、認定された製品が Red Hat Ecosystem Catalog で利用できるようになります。
次の図は、認定ワークフローの概要を示しています。
図1.1 認定ワークフローの概要
1.3. サポートとフィードバックの提供 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
このドキュメントで説明されている Red Hat 認定ツールセット、認定プロセス、または手順に関する質問は、ナレッジベースの記事、Red Hat カスタマーポータル、および Red Hat Partner Connect を参照してください。
サポートケースを作成して、サポートを受けたり、フィードバックを送信したりすることもできます。
サポートケースを作成するには、How do I open and manage a support case on the Customer Portal? を参照してください。
認定に関する質問
特定の認定について質問や回答がある場合は、認定エントリーの Dialog タブの Comments セクションに記録してください。
認定の妨げとなる可能性がある問題や、解決が必要な問題は、エンジニアリングパートナーマネージャーまたはその他のエンジニアリングエンゲージメントを通じて解決する必要があります。
第2章 認定パートナーのオンボーディング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
新しいパートナーの場合は、Red Hat カスタマーポータルを使用して新しいアカウントを作成します。現在のパートナーの場合は、既存の Red Hat アカウントを使用して、製品の認定を受けるための Red Hat のオンボーディング手続きを行います。
2.1. 既存の認定パートナーのオンボーディング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
既存のパートナーは、以下のとおりです。
1 対多の EPM プログラムのメンバーで、EPM チームである程度の代表権を持っているが、OpenStack 認定については支援を受けていない。
または、
- 従来の方法で EPM チームによって完全に管理されているメンバーであり、OpenStack 認定リクエストに関する質問など、パートナー管理を担当する専任の EPM チームメンバーが割り当てられている。
前提条件
既存の Red Hat アカウントがある。
手順
- Red Hat カスタマーポータル にアクセスし、Log in をクリックします。
Red Hat ログインまたはメールアドレスを入力し、Next をクリックします。
次に、以下のオプションのいずれかを使用します。
- 企業用シングルサインオンでログイン
- Red Hat アカウントへのログイン
ヘッダーのメニューバーからアバターをクリックし、アカウントの詳細を表示します。
- アカウント番号がアカウントに関連付けられている場合は、認定チーム に連絡して認定プロセスを進めてください。
アカウント番号がアカウントに関連付けられていない場合は、まず Red Hat グローバルカスタマーサービスチーム に連絡して、新しいアカウント番号の作成をリクエストしてください。
アカウント番号を取得したら、認定チーム に連絡して認定プロセスを続行します。
2.2. 新しい認定パートナーのオンボーディング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
新しい認定パートナーのオンボーディングでは、まず新しい Red Hat アカウントを作成します。
- Red Hat カスタマーポータル にアクセスし、Register をクリックします。
以下の詳細を入力して、新しい Red Hat アカウントを作成します。
Account Type フィールドで Corporate を選択します。
企業タイプのアカウントを作成していて、アカウント番号が必要な場合は、Red Hat グローバルカスタマーサービス チームにお問い合わせください。
個人アカウントではなく、企業アカウントを必ず作成してください。この手順で作成したアカウントは、認定リクエストを使用する際に Red Hat Ecosystem Catalog にサインインするために使用します。
- Red Hat のログインとパスワードを選択します。
ログイン ID が複数のアカウントに関連付けられている場合は、ログイン時に問題が発生する可能性があるため、連絡先メールアドレスをログイン ID として使用しないでください。また、作成後にログイン ID を変更することはできません。
- Personal information と Company information を入力します。
Create My Account をクリックします。
新しい Red Hat アカウントが作成されます。
- 可能な場合は、エコシステムパートナー管理 (EPM) 担当者に問い合わせます。それ以外の場合は、認定チーム に連絡して認定プロセスを進めてください。
第3章 Red Hat OpenStack Platform アプリケーションの事前認定テストの実行 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) アプリケーション認定を作成する前に、コンプライアンス評価として、アプリケーションがインストールされているオーバークラウドのコンピュートノードで以下の認定テストを正しく実行することを推奨します。
第4章 新しい認定または再認定プロジェクトの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
認定プロジェクトは、1 対 1 ベースでアプリケーションに関連付けられます。複数のアプリケーションを認定するには、それぞれのプロジェクトを作成する必要があります。
すでに認定されているアプリケーションを更新するには、元の認定プロジェクトとは別に、各アプリケーションに対してプロジェクトを作成します。
手順
Red Hat Partner Connect ポータル にログインします。
Access the partner portals Web ページが表示されます。
- Certified technology portal タイルに移動し、Log in for technology partners をクリックします。
ログイン認証情報を入力し、Login をクリックします。
Red Hat Partner Connect の Web ページが表示されます。
ページヘッダーで、Product certification を選択し、Manage certification projects をクリックします。
このページには、Product Listings and Certification (利用可能な場合) が表示されます。
- Certification Projects タブで、Create Project をクリックします。
- What platform do you want to certification on? ダイアログボックスで、Red Hat OpenStack を選択し、Next をクリックします。
- What do you want to certification? ダイアログボックスで、OpenStack の VNF を選択し、Next をクリックします。
Create VNF for OpenStack プロジェクトの Web ページで、以下の情報を指定して、プロジェクトを作成します。
- Project Name: 入力した名前は内部でのみ使用され、カタログには公開されません。
- OpenStack Version
プロジェクトを作成したら、アプリケーションを認証 する準備が整います。
第5章 テスト環境のセットアップ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
製品を認定するための最初のステップは、テストを実行できる環境をセットアップすることです。テスト環境は、Compute ノードのみで構成されます。
VNF 認定に必要なシステム設定が Compute ノードで実行されることを確認するすべての必須テスト。
5.1. Compute ノードの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
前提条件
必要に応じて、サポートされている RHEL バージョンに基づいて RHOSP をシステムにインストールしました。
対応するサポートされているバージョンは次のとおりです。
Expand RHOSP のバージョン サポートされている RHEL のバージョン RHEL 16.0
8.1
RHEL 16.1
8.2
RHEL 16.2
8.4
RHEL 17.0
9.0
RHEL 17.1
9.2
手順
RHN の認証情報を使用して、Red Hat Subscription Management でシステムを登録します。
subscription-manager register
# subscription-manager register
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow お使いのシステムで利用可能なサブスクリプションのリストを表示します。
subscription-manager list --available*
# subscription-manager list --available*
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Red Hat 認定 (RHEL Server 用) リポジトリーを提供するサブスクリプションを検索し、サブスクリプションとそのプール ID を書き留めます。
システムにサブスクリプションを割り当てます。
subscription-manager attach --pool=<pool_ID>
# subscription-manager attach --pool=<pool_ID>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow pool_ID をサブスクリプションのプール ID に置き換えます。
Red Hat Certification チャネルにサブスクライブします。
RHEL 8 の場合:
subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-8-<HOSTTYPE>-rpms
# subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-8-<HOSTTYPE>-rpms
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow HOSTTYPE をシステムアーキテクチャーに置き換えます。システムアーキテクチャーを確認するには、以下を実行します。
uname -m
uname -m
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下に例を示します。
subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-8-x86_64-rpms
# subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-8-x86_64-rpms
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow RHEL 9 の場合:
subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-9-<HOSTTYPE>-rpms
# subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-9-<HOSTTYPE>-rpms
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow HOSTTYPE をシステムアーキテクチャーに置き換えます。システムアーキテクチャーを確認するには、以下を実行します。
uname -m
uname -m
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下に例を示します。
subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-9-x86_64-rpms
# subscription-manager repos --enable=cert-1-for-rhel-9-x86_64-rpms
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
認定 RPM をインストールします。
RHEL 8 のみ
yum install redhat-certification-backend
# yum install redhat-certification-backend
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow RHEL 9 のみ
yum install redhat-certification
# yum install redhat-certification
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
OpenStack テストスイートパッケージをインストールします。
yum install redhat-certification-openstack
yum install redhat-certification-openstack
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
第6章 認定テストの実行 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
RHCert CLI は、テストを実行するためにサポートされている方法です。
手順
テストの実行
rhcert-cli run --tag non-interactive
# rhcert-cli run --tag non-interactive
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 非対話タグは、すべての認定関連の必須テストを実行するために使用される RHCert フラグです。
テスト結果ファイルを保存します。
rhcert-save
# rhcert-save
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow デフォルトでは、結果ファイルは
/var/rhcert/save/rhcert-results-<host-name>-<timestamp>.xml
として保存されます。
第7章 テスト結果ファイルの送信 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
RHCert CLI または Red Hat Certification Tool のいずれかを使用して、テスト結果ファイルを Red Hat に送信できます。
RHCert CLI ツールの使用:
手順
ログインして、デバイスを認証します。
注記テスト結果ファイルを送信するには、ログインが必要です。
rhcert-cli login
# rhcert-cli login
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 生成された URL を新しいブラウザーウィンドウまたはタブで開きます。
- ログインとパスワードを入力し、Log in をクリックします。
Grant access をクリックします。
デバイスのログイン成功メッセージが表示されます。
-
ターミナルに戻り、Please confirm once you grant access に
yes
と入力します。
結果ファイルを送信します。
rhcert-submit
# rhcert-submit
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プロンプトが表示されたら、認定 ID を入力します。
手順
- Red Hat Certification ポータル にログインします。
ホームページで、検索バーに製品のケース番号を入力します。
表示されるリストからケース番号を選択します。
- Summary タブの Files セクションで、Upload をクリックします。
次のステップ
Red Hat は、提出した結果ファイルを確認し、認定を付与する次のステップを提案します。詳細は、Red Hat 認定ポータル を参照してください。
認定されると、製品は Red Hat Ecosystem Catalog にリストされます。
第8章 アプリケーションの認定または再認定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
認定または再認定プロジェクトを作成したら、そのプロジェクトを見つけて設定し、認定前チェックリストを完了して、認定を Red Hat Ecosystem Catalog に公開します。
8.1. Red Hat Partner Connect でのプロジェクトの検索 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
手順
Red Hat Partner Connect ポータル にログインします。
Access the partner portals Web ページが表示されます。
- Certified technology portal タイルに移動し、Log in for technology partners をクリックします。
ログイン認証情報を入力し、Login をクリックします。
Red Hat Partner Connect の Web ページが表示されます。
- Red Hat Connect for Technology Partners ページで Product Certification を選択します。
Manage Project をクリックし、新しい認定または再認定プロジェクトの作成 セクションで作成したプロジェクトを選択します。
プロジェクトの Web ページには以下のセクションがあります。
- Overview: 認定前チェックリストがあります。
Settings: プロジェクトの設定を行うことができます。
さらに、Actions メニューをクリックして、サポートケースの作成やプロジェクトのアーカイブを行います。
8.2. 認定前チェックリストの完了 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
認定チェックリストに詳述されているタスクを完了することで、製品と会社に関する詳細情報が Red Hat に提出されます。また、これにより認定または再認定のプロセスが開始します。
カタログで認定を公開するには、チェックリストのすべてのタスクを完了する必要があります。
8.2.1. 認定に関する詳細の入力 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
手順
- Start をクリックします。
- プロジェクト名を確認し、技術担当者のメールアドレスを追加します。
- Save をクリックします。
8.2.2. この OpenStack リリースでの製品機能の検証 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
このタスクを開始するには、チェックリストの他のタスクをすべて完了する必要があります。
Start をクリックすると、認定ケースが作成され、Red Hat Certification ポータル サイトにリダイレクトします。
認定チームが、認定試験プロセスの開始に向け連絡を取り、問題が発生した場合はフォローアップします。
8.2.3. 記入済み製品リストの添付 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
手順
- Select Method ドロップダウンメニューをクリックします。
Attach/edit を選択します。新しい製品リストを作成するか、既存の OpenStack 製品リストを選択できます。
- 既存の製品リストを選択するには、View Product Listing or Related product listing をクリックします。
新しい製品リストを作成するには、Create new product list をクリックします。
製品リストは、チェックリストに添付する前に、すべて記入して公開する必要があります。
8.2.4. 会社概要の完成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
会社概要をカタログに公開する準備ができていることを確認します。
8.3. プロジェクト設定の管理 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Settings タブを使用してプロジェクトを設定できます。以下のフィールドに必要な詳細を入力します。
フィールド名 | 説明 |
---|---|
Project name | 内部で使用されるプロジェクトの名前 |
Technical contact email address | 製品の主な連絡先の詳細 |
8.4. 次のステップ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
チェックリストを完了すると、アプリケーションが認定されます。これで、認定をカタログに公開する準備 が整いました。
第9章 カタログへの公開 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
認定前チェックリストを完了したら、Red Hat Ecosystem Catalog でアプリケーションを公開できます。
RHOSP アプリケーション認定は、次の条件が満たされていると、チェックリストの一部として生成されます。
- 必要なテストが正しく完了している。
- Red Hat がテストの設定レポートを確認し、そのレポートが有効で、認定に適していると判断した。
カタログに製品を公開するには、以下の手順を実行します。
手順
- Product listing ページに移動します。
- Publish をクリックします。
これで、認定されたアプリケーションが Red Hat Ecosystem Catalog に公開されます。