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第12章 モニタリングツールの設定

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監視ツールは、オペレーターが OpenStack 環境を維持管理するのに役立つオプションのツールセットです。これらのツールは、以下の機能を果たします。

  • 集中ロギング: OpenStack 環境の全コンポーネントからのログを 1 つの場所に収集することができます。すべてのノードとサービスにわたって問題を特定することができます。また、オプションで Red Hat にログデータをエクスポートして、問題を診断するサポートを受けることもできます。
  • 可用性監視: OpenStack 環境内の全コンポーネントを監視して、いずれかのコンポーネントが現在停止中または機能していない状態かどうかを判断します。問題が発生したときに通知を受信して、応答時間を最適化することもできます。

12.1. アーキテクチャー

監視ツールは、クライアントが Red Hat OpenStack Platform オーバークラウドノードにデプロイされる、クライアント/サーバーモデルを使用します。Fluentd サービスがクライアント側の集中ロギング (CL) を提供し、Sensu クライアントサービスがクライアント側の可用性監視 (AM) を提供します。

12.1.1. 集中ロギング

集中ロギングにより、OpenStack 環境全体にわたるログを一箇所で確認することができます。これらのログは、syslog や audit ログファイルなどのオペレーティングシステム、RabbitMQ や MariaDB などのインフラストラクチャーコンポーネント、Identity や Compute などの OpenStack サービスから収集されます。

集中ロギングのツールチェーンは、以下のような複数のコンポーネントで設定されます。

  • ログ収集エージェント (Fluentd)
  • ログリレー/トランスフォーマー (Fluentd)
  • データストア (Elasticsearch)
  • API/プレゼンテーション層 (Kibana)
注記

director は、集中ロギング向けのサーバー側のコンポーネントはデプロイしません。Red Hat では、ログアグリゲーターとして実行するプラグインを使用する Elasticsearch データベース、Kibana、Fluentd などのサーバー側のコンポーネントはサポートしていません。

以下の図は、集中ロギングのコンポーネントとそれらの対話を示しています。

注記

青で示した項目は Red Hat のサポート対象コンポーネントです。

図12.1 集中ロギングのハイレベルアーキテクチャー

集中ロギング arch

図12.2 Red Hat OpenStack Platform の単一ノードデプロイメント

集中ロギング単一ノード fluentd

図12.3 Red Hat OpenStack Platform の HA デプロイメント

集中ロギング ha fluentd

12.1.2. 可用性監視

可用性監視により、OpenStack 環境全体にわたる全コンポーネントのハイレベルな機能性を一元的に監視することができます。

可用性監視のツールチェーンは、以下を含む複数のコンポーネントで設定されます。

  • 監視エージェント (Sensu クライアント)
  • 監視リレー/プロキシー (RabbitMQ)
  • 監視コントローラー/サーバー (Sensu サーバー)
  • API/プレゼンテーション層 (Uchiwa)
注記

director はサーバー側の可用性監視のコンポーネントはデプロイしません。Red Hat では、Uchiwa、Sensu Server、Sensu API plus、RabbitMQ、監視ノードで実行する Redis インスタンスなどのサーバー側のコンポーネントはサポートしていません。

以下の図は、可用性監視のコンポーネントとそれらの対話を示しています。

注記

青で示した項目は Red Hat のサポート対象コンポーネントです。

図12.4 可用性監視のハイレベルアーキテクチャー

可用性監視 arch

図12.5 Red Hat OpenStack Platform の単一ノードデプロイメント

可用性監視単一ノード sensu

図12.6 Red Hat OpenStack Platform の HA デプロイメント

可用性監視 ha sensu
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