『NetApp Back End Guide for the Shared File System Service』


Red Hat OpenStack Platform 15

Red Hat OpenStack Platform オーバークラウドにおける Shared File System サービス向けの複数の NetApp バックエンドのデプロイ

概要

本書では、NetApp ストレージコントローラー(Data ONTAP をバックエンドとして実行)を使用して OpenStack Shared File System サービスを設定し、デプロイする方法を説明します。このシナリオでは、カスタム環境ファイルの 'manila.share.drivers.netapp.common.NetAppDriver' ドライバーを使用して、NetApp バックエンドを有効にして、共有ファイルシステムのストレージをプロビジョニングおよび管理できるようにします。

第1章 NetApp バックエンドの概要

OpenStack Shared File Systems サービス(manila)により、複数のコンピュートインスタンスで消費可能な共有ファイルシステムをプロビジョニングすることができます。

本リリースでは、NetApp 統合ドライバー(manila.share.drivers.netapp.common.NetAppDriver)がサポートされます。このドライバーにより、Shared File System サービスは NetApp ストレージコントローラー(running Data ONTAP)をバックエンドとして使用することができます。

Shared File Systems のバックエンドを設定する場合には、director を使用する方法を推奨します。そのためには、カスタム環境ファイルを作成します。

director により、NetApp バックエンドを使用した Shared File System をオーバークラウド上にデプロイすることができます。

第2章 NetApp バックエンドの要件

前提条件

  • NetApp ストレージコントローラーはデプロイされ、バックエンドとして使用する準備が整います。
  • Shared File Systems サービスのバックエンドとして NetApp ストレージコントローラー 1 つだけを使用する予定のケースです。
  • director のインストールユーザーアカウントを使用できます。このユーザーアカウントは、オーバークラウドのデプロイメントの一部として作成します。director ユーザーアカウントについての詳しい情報は、『director のインストール と使用 方法』 の「director のインストールの準備 」を参照してください。
  • Shared File System サービスをコントローラーノードにインストールすること。これは、デフォルトのインストール方法です。

本書には、NetApp バックエンド用のさまざまなデプロイメント設定についての情報は含まれません。Shared File System サービスに適した NetApp ストレージデプロイメント設定についての詳細 は、特にアップストリームの NetApp ドキュメント を参照してください

各 NetApp バックエンドの設定が完了したら、設定をカスタム環境ファイルに変換し、この環境ファイルをデプロイメントコマンドに追加することができます。director は、デプロイメント時にこのファイルを使用してバックエンドの設定をオーケストレーションし、オーバークラウドの更新後も維持されます。

第3章 NetApp バックエンド環境ファイルの作成

director には、NetApp バックエンドを統合するのに必要なほとんどの設定を構成するデフォルトの heat テンプレートがすでに含まれています。カスタム環境ファイルを使用して、デプロイメントに固有の設定を定義することもできます。

まず、アンダークラウドで stack ユーザーとしてログインし、以下の内容で環境ファイルを作成します。

/home/stack/templates/netapp-config.yaml

parameter_defaults:
  ManilaNetappLogin: 'NETAPP_USER'  # 
1

  ManilaNetappPassword: 'NETAPP_USER_PASSWORD'
  ManilaNetappServerHostname: 'HOSTNAME' # 
2

  ManilaNetappVserver: 'SVM' # 
3

  ManilaNetappRootVolumeAggr: 'ROOTVAGGR' # 
4

  ManilaNetappTraceFlags: 'TRFLAGS' # 
5

  ManilaNetappDriverHandlesShareServers: 'false' # 
6

1
NETAPP_USER および NETAPP_USER_PASSWORD は、ストレージシステムにアクセスするために使用される管理者アカウントの認証情報に置き換えます(具体的には HOSTNAME)。
2
HOSTNAME は、ストレージシステムまたはプロキシーサーバーに置き換えます。この値は、クラスター管理論理インターフェース(LIF)またはストレージ仮想マシン(SVM)LIF の IP アドレスまたはホスト名である必要があります。
3
SVM は、共有ファイルシステムをプロビジョニングするストレージクラスターで、以前は vserver と呼ばれていました。このパラメーターは、共有サーバーを管理せずにドライバーを機能させるために必要です。つまり、単一の SVM のスコープに制限されます。
4
ROOTVAGGR は、manila 共有サーバーに対応するように新規のストレージ仮想マシン(SVM)の作成時に root ボリュームを配置するアグリゲートの名前を指定します。このパラメーターは、ManilaNetappDriverHandlesShareServers の値を true に設定した場合に必要です。つまり、ドライバーは共有サーバーのライフサイクルを管理します。ManilaNetappDriverHandlesShareServers の値が false の場合、この値は必須ではありません。
5
TRFLAGS は、デバッグレベルが True に設定されている場合にどのトレース情報が Shared File System サービスログに書き込まれるかを制御するオプションのコンマ区切りの一覧に置き換えます。サポートされる値には、method および api が含まれます。
6
ManilaNetappDriverHandlesShareServers パラメーターを true または false に設定して、共有サーバーのライフサイクル管理を有効または無効にします。

以下に例を示します。

/home/stack/templates/netapp-config.yaml

parameter_defaults:
   ManilaNetappLogin: 'netapp_user'
   ManilaNetappPassword: 'netapp_user_password'
   ManilaNetappServerHostname: '10.8.18.108'
   ManilaNetappVserver: 'vserver_1'
   ManilaNetappRootVolumeAggr: 'aggr1_n1'
   ManilaNetappTraceFlags: 'method,api'
   ManilaNetappDriverHandlesShareServers: 'false'

第4章 NetApp バックエンドを使用した Shared File Systems サービスのデプロイ

本項では、/home/stack/templates/netapp-config.yaml 環境ファイルを使用して NetApp バックエンドの設定のオーケストレーションを行う方法について説明します。

/home/stack/templates/netapp-config.yaml を作成したら、環境ファイルで stack ユーザーとしてログインして、以下のコマンドを実行して設定済みのバックエンドをデプロイします。

$ source ~/stackrc
$ openstack overcloud deploy --templates -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/manila-netapp-config.yaml -e /home/stack/templates/netapp-config.yaml

/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/manila-netapp-config.yaml ファイルは、director が提供するデフォルトの heat テンプレートで、Shared File System サービス用の NetApp バックエンドをデプロイします。3章NetApp バックエンド環境ファイルの作成 で作成した /home/stack/templates/netapp-config.yaml ファイルは、デフォルトの heat テンプレートの設定の上にカスタム設定を適用します。

重要

オーバークラウドの作成時に追加の環境ファイルを渡した場合には、予定外の変更がオーバークラウドに加えられないように、ここで -e オプションを使用して環境ファイルを再度渡します。詳しい情報は、『 director のインストールと 使用方法』の「オーバークラウド環境 の変更」を参照してください。

director のオーケストレーションが完了したら、バックエンドをテストします。

第5章 基本的な共有種別の作成

新規ファイルの作成時には、共有種別を指定する必要があります。共有種別を指定しないと、ファイル共有の作成プロセスは失敗します。

director は、インストール時に デフォルト のファイル共有種別の自動設定や作成をサポートしません。ただし、director は manila.conf 設定オプション default_share_typedefault に設定します。オーバークラウドのデプロイ後に、デフォルト の共有種別を作成する必要があります。

default という名前の基本的な共有種別を作成するには、アンダークラウドで stack ユーザーとして以下のコマンドを実行します。

$ source ~/overcloudrc
$ manila type-create default false

3章NetApp バックエンド環境ファイルの作成 では、ManilaNetappDriverHandlesShareServers を false に設定します。以下の例では、manila type-create デフォルトも false になります。これは、NetApp ドライバーがファイル共有サーバーのライフサイクルを処理する必要がないためです。ManilaNetappDriverHandlesShareServers パラメーターを true に設定した場合は、デフォルトの共有種別を true に設定する必要もあります。共有種別に関する詳しい情報は、『 Red Hat OpenStack Platform ストレージガイド』 の「 共有種別の作成と管理 」を参照してください。

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