第20章 直接デプロイの設定
ノードをプロビジョニングする場合、director は iSCSI マウントにオーバークラウドのベースオペレーティングシステムのイメージをマウントし、そのイメージを各ノードのディスクにコピーします。直接デプロイ とは、ディスクイメージを HTTP の場所から直接ベアメタルノード上のディスクに書き込む代替方法です。
20.1. アンダークラウドへの直接デプロイインターフェースの設定
iSCSI デプロイインターフェースがデフォルトのデプロイインターフェースです。ただし、直接デプロイインターフェースを有効にして、イメージを HTTP の保管場所からターゲットディスクにダウンロードすることができます。
オーバークラウドノードのメモリー tmpfs
には、少なくとも 8 GB の RAM が必要です。
手順
カスタム環境ファイル
/home/stack/undercloud_custom_env.yaml
を作成または変更して、IronicDefaultDeployInterface
を指定します。parameter_defaults: IronicDefaultDeployInterface: direct
デフォルトでは、各ノードの Bare Metal サービス (ironic) エージェントは、HTTP リンクを通じて Object Storage サービス (swift) に保管されているイメージを取得します。なお、Ironic は、
ironic-conductor
HTTP サーバーを使用して、このイメージを直接ノードにストリーミングすることもできます。イメージを提供するサービスを変更するには、/home/stack/undercloud_custom_env.yaml
ファイルのIronicImageDownloadSource
をhttp
に設定します。parameter_defaults: IronicDefaultDeployInterface: direct IronicImageDownloadSource: http
カスタム環境ファイルを
undercloud.conf
ファイルのDEFAULT
セクションに追加します。custom_env_files = /home/stack/undercloud_custom_env.yaml
アンダークラウドのインストールを実施します。
$ openstack undercloud install