5.6. コントローラーノードの要件


コントローラーノードは、Red Hat OpenStack Platform 環境の中核となるサービス (例: horizon Dashboard、バックエンドのデータベースサーバー、Keystone 認証、高可用性サービスなど) をホストします。

プロセッサー
Intel 64 または AMD64 CPU 拡張機能をサポートする 64 ビット x86 プロセッサー。
メモリー

最小のメモリー容量は 32 GB です。ただし、推奨のメモリー容量は、仮想 CPU の数によって異なります (CPU コアをハイパースレッディングの値で乗算した数値に基づいています)。以下の計算により、RAM の要件を決定します。

  • コントローラーの最小メモリー容量の算出:

    • 1 仮想 CPU あたり 1.5 GB のメモリーを使用します。たとえば、仮想 CPU が 48 個あるマシンにはメモリーは 72 GB 必要です。
  • コントローラーの推奨メモリー容量の算出:

    • 1 仮想 CPU あたり 3 GB のメモリーを使用します。たとえば、仮想 CPU が 48 個あるマシンにはメモリーは 144 GB 必要です。

メモリーの要件に関する詳しい情報は、Red Hat カスタマーポータルで「Red Hat OpenStack Platform Hardware Requirements for Highly Available Controllers」を参照してください。

ディスクストレージとレイアウト

Object Storage サービス (swift) がコントローラーノード上で実行されていない場合には、最小で 40 GB のストレージが必要です。ただし、Telemetry (gnocchi) および Object Storage サービスはいずれもコントローラーにインストールされ、ルートディスクを使用するように設定されます。これらのデフォルトは、市販のハードウェア上に構築される小型のオーバークラウドのデプロイに適しています。これらの環境は、概念検証およびテストの標準的な環境です。これらのデフォルトにより、最小限のプランニングでオーバークラウドをデプロイすることができますが、ワークロードキャパシティーとパフォーマンスの面ではあまり優れていません。

ただし、Telemetry がストレージに絶えずアクセスするため、エンタープライズ環境では、これによって大きなボトルネックが生じる可能性があります。これにより、ディスク I/O が過度に使用されて、その他すべてのコントローラーサービスに深刻な影響をもたらします。このタイプの環境では、オーバークラウドのプランニングを行って、適切に設定する必要があります。

Red Hat は、Telemetry と Object Storage の両方の推奨設定をいくつか提供しています。詳しくは、『 Deployment Recommendations for Specific Red Hat OpenStack Platform Services 』を参照してください。

ネットワークインターフェースカード
最小 2 枚の 1 Gbps ネットワークインターフェースカード。タグ付けされた VLAN トラフィックを委譲する場合や、ボンディングインターフェース向けの場合には追加のネットワークインターフェースを使用します。
電源管理
各コントローラーノードには、Intelligent Platform Management Interface (IPMI) 機能などのサポート対象の電源管理インターフェースがサーバーのマザーボードに搭載されている必要があります。
仮想化サポート
Red Hat では、Red Hat Virtualization プラットフォーム上の仮想コントローラーノードのみをサポートします。詳細は、「仮想コントロールプレーンの作成」を参照してください。
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