6.8. 環境ファイル


アンダークラウドには、オーバークラウドの作成プランを形作るさまざまな Heat テンプレートが含まれます。YAML フォーマットの環境ファイルを使って、オーバークラウドの特性をカスタマイズすることができます。このファイルで、コア Heat テンプレートコレクションのパラメーターおよびリソースを上書きします。必要に応じていくつでも環境ファイルを追加することができます。ただし、後で実行される環境ファイルで定義されているパラメーターとリソースが優先されることになるため、環境ファイルの順番は重要です。以下の一覧は、環境ファイルの順序の例です。

  • 各ロールのノード数およびフレーバー。オーバークラウドを作成するには、この情報の追加は不可欠です。
  • コンテナー化された OpenStack サービスのコンテナーイメージの場所
  • 任意のネットワーク分離ファイル。Heat テンプレートコレクションの初期化ファイル (environments/network-isolation.yaml) から開始して、次にカスタムの NIC 設定ファイル、最後に追加のネットワーク設定の順番です。詳しい情報は、『オーバークラウドの高度なカスタマイズ』の以下の章を参照してください。

  • 外部のロードバランサーを使用している場合には、外部の負荷分散機能の環境ファイル。詳しい情報は、『 External Load Balancing for the Overcloud 』を参照してください。
  • Ceph Storage、NFS、iSCSI などのストレージ環境ファイル
  • Red Hat CDN または Satellite 登録用の環境ファイル
  • その他のカスタム環境ファイル。

カスタム環境ファイルは、別のディレクトリーで管理することを推奨します (たとえば、templates ディレクトリー)。

『オーバークラウドの高度なカスタマイズ』 を使用して、オーバークラウドの高度な機能をカスタマイズすることができます。

重要

基本的なオーバークラウドでは、ブロックストレージにローカルの LVM ストレージを使用しますが、この設定はサポートされません。ブロックストレージには、外部ストレージソリューション (Red Hat Ceph Storage 等) を使用することを推奨します。

注記

環境ファイルの拡張子は、.yaml または.template にする必要があります。そうでないと、カスタムテンプレートリソースとして処理されません。

これ以降の数セクションで、オーバークラウドに必要な環境ファイルの作成について説明します。

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