1.4. コンテナー化
アンダークラウドおよびオーバークラウド上の各 OpenStack Platform サービスは、対応するノード上の個別の Linux コンテナー内で実行されます。このコンテナー化により、サービスを分離し、環境を維持し、OpenStack Platform をアップグレードすることができます。
Red Hat OpenStack Platform 15 では、Red Hat Enterprise Linux 8 オペレーティングシステムへのインストールがサポートされます。Red Hat Enterprise Linux 8 には Docker が含まれなくなり、Docker エコシステムに代わる新たなツールセットが用意されています。したがって、OpenStack Platform 15 では、Docker に代わるこれらの新しいツールにより、OpenStack Platform のデプロイメントおよびアップグレードを行います。
- Podman
Pod Manager (Podman) はコンテナー管理用のツールです。このツールには、ほとんどすべての Docker CLI コマンドが実装されています。ただし、Docker Swarm に関連するコマンドは含まれません。Podman は、ポッド、コンテナー、およびコンテナーイメージを管理します。Podman と Docker の主な違いの 1 つは、Podman がバックグラウンドでデーモンを実行せずにリソースを管理できることです。
Podman についての詳しい情報は、Podman の Web サイト を参照してください。
- Buildah
Buildah は Open Containers Initiative (OCI) イメージのビルドに特化したツールで、Podman と共に使用します。Buildah コマンドは、Dockerfile のコマンドと等価です。Buildah は、コンテナーイメージをビルドするための低レベル
coreutils
インターフェースも提供します。これは、Dockerfile を使用せずにコンテナーをビルドするのに役立ちます。また、Buildah は他のスクリプト言語を使用してコンテナーイメージをビルドしますが、その際にデーモンは必要ありません。Buildah についての詳しい情報は、Buildah の Web サイト を参照してください。
- Skopeo
- Skopeo により、運用者はリモートコンテナーイメージを検査することができます。これは、director がイメージをプルする際にデータを収集するのに役立ちます。この機能に加えて、コンテナーイメージをあるレジストリーから別のレジストリーにコピーしたり、イメージをレジストリーから削除したりすることもできます。
以下に示すように、Red Hat では、オーバークラウド用コンテナーイメージを取得するためのさまざまな方法をサポートしています。
- Red Hat Container Catalog から直接コンテナーイメージをプルする
- アンダークラウドでコンテナーイメージをホストする
- Satellite 6 サーバーでコンテナーイメージをホストする
本ガイドでは、コンテナーイメージレジストリー情報の設定および基本的なコンテナー操作の実施について説明します。